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最初に、登場人物の紹介がずらずらっとあって、その段階でうげげと思って中々読み進められなかった。が、途中からは、ノンストップで。
そういや、ゲームソフトでごろごろ転がって塊が大きくなっていくっていうものの宣伝を見たことがあるが、あーいう感じ。
やっぱ、上手いよな、恩田陸は。
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舞台は東京駅。見知らぬ者同士が、微妙に影響し合いながらストーリーが展開していく。登場人物の数も多いが、個性豊かで面白い。表題通り、ドミノ倒しの勢いでエピソードが繰り広げられる。コメディーの傑作。
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時間ぎりぎりで契約書を届ける保険会社社員、有名なミュージカルのオーディションを受ける少女、ミステリマニア度を競う学生、俳句のオフ会のため上京した老人と待ち合わせた警察OB、しつこい恋人と別れるため偽の恋人を連れてきた青年実業家、日本を舞台にした映画のため来日した映画監督とスタッフ、お使いでお菓子を買いに来たOL、計画実行寸前のテロリスト―。東京駅という複雑広大な場所を舞台に、本来無関係なはずの27人と1匹が巻き込まれるパニックコメディー。
う〜ん、絶妙!最初に紹介される登場人物の多さに、そうでなくても登場人物のやたら多い外国ミステリを苦手としてる身では無理かも…と思ったけど、何だこのスピード感!
まず東京駅という舞台を選んだことが最高にいい。最大のターミナル駅であることはもちろん、地下を含めたあの複雑さは並大抵のもんじゃない。そしてビジネスマンや旅行者が待ち合わせ通り過ぎ、多数のショップとレストランがひしめき合うあの雑然さ。テロリストの出現によってさらなる混乱を招く事態に登場人物の一人が毒づく。「なんでよりによって今日の東京駅なのよ」!いやいや…たとえ今日じゃなくとも違う誰かが同じセリフで毒づいてるはずだよ。
登場人物の多さは、そんな東京駅という舞台を背景にすればむしろ少なすぎるくらいかも…と思ったがこの本の長さを考えればまさに絶妙だ。そしてタイトル通りドミノ倒しのようにいや応なく絡み合っていく登場人物たち。軽快なタッチとスピード感でぐいぐい読めるところも評価したい。ベスト・オブ・東京駅小説!
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これすごいですよ。
パニックコメディ。登場人物が非常に多く、それぞれの同時間の別の場所でのエピソードが綴られる。気がつくとそれは一つに集約していく。一見、ただのハプニングの積み重ねでストーリは進んでいくように見える。しかし、それぞれの人物に起きたハプニングを楽しめ、大円満を迎えるラストにたどり着くまで、目を休めずに読み進められるだろう。スピードを楽しんで欲しい。
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珍しくコミカルなバタバタ・ハチャメチャもの。東京駅周辺が舞台になるのですがわかる分余計に笑えたり。ディテールの細かな描写が話をより楽しくしています。スピード感あり。
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『理由』と『長い長い殺人』と『殺意の集う夜』を足して割った雰囲気に恩田陸テイストでぶっちぎってるかんじ。
まず、最初の人物紹介に脱帽。なんせ27人+1匹ですから。
私は文庫版で読んだのだけど、ハードカバーでは巻頭に似顔絵付登場人物紹介がついていて、みんな一言フキダシでしゃべっているらしい。これは見たかったわ(文庫では、名前と「」での一言になっている。)
人物の書き分けは十分できているので混乱はせず、巻頭の登場人物紹介もほとんどいらないんだけど、人物紹介にある各人の一言というのが、その人がどんな人物であるか的確に語っているので、人物が出てくるたびに人物紹介にある一言を読んでクスリと笑ってしまうんである。
ただ、27人もいると、このページ数では全員が主人公にはなりきれず、何人か名前付の脇役と化している人もいますが。ミステリ研かなんかの人たちがその筆頭。
エリコ姐さんとかすごいよかった(笑)まあ、バイク乗り(健全な)としてはウソやろこれ、と思うけど(笑)
俳句のおじいさんもいいね。その仲間の元警察官が、元警察官だということをおじいさんにわからないように一生懸命なのも笑えました。
二人の俳優。下剤入りのカルピスの複線には笑いました。さぞ二人はよい女優さんになることでしょう(笑)
それから、1匹っつーのは、何を勘違いしたか犬だと思い込んでました。どこでどうやって「犬」と脳内変換されたのが謎だが;; 読みながら、変だなあとは思っていたんだけどね。
最初はまったりと話が進むんだよね。「こいつらが事件の核になるなんだろうな」という人物は出てくるもののなかなか事件にまで発展せず、バラバラの人物もリンクせず、読み始めはちょっと辛かった。
一体どこでどうやって事件を作ってクライマックスに持っていくのだろうと心配しながら読んでいたんだけど、一応ちゃんと着地しましたね。「ありえねー」という部分は多々あるんだけど、まあ、それはそれで。
まさに、ドミノですね。1本のドミノではなくて、時計の数字の方向から中心に向かって伸びる28本のドミノ。
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こんなにたくさんの登場人物、絶対に読んでる途中で混乱すると思いつつ、恩田作品でコメディーは読んだことが無かったので購入。はじめの数ページはおっかなびっくりという感じだったのですが、どんどんあっちこっちで繋がっていくのが爽快でした。恩田さんに完敗。乾杯。
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一旦倒れ始めたドミノは、最後まで止まらない。一気に読んでしまいました。軽快な文章、コミカルな登場人物、先の読めない展開。この作者ってこんな作品も書けるんだ。今までのイメージだと、登場人物の内面描写を中心とした、しっとり系だと思ってたのに。まさにエンタテイメント。
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1/8読了
たくさんの人が出てくるけど、迷わず読めた。これは極端だろうけど、毎日こんな風に知らない人が知らないとこで関係しあって生活してるんだろうなぁと思ってしまう。おもしろかった。
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あらゆる場所での出来事が、最後には東京駅でつながるというコメディ。
登場人物が多いんだけど(本を開くといきなり主な人物の紹介文あり 28人!)
恩田陸って本屋でいつも目にしながらも手にとることがなかったのよね・・。でもこれ読んでから文庫本買い漁りました。
他のもとっても面白い!
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これは凄い!
恩田陸としては異色の作品だと思ふ。
恩田陸と云へば、ファンタジーのイメージがある。
しかし、この作品は破天荒なユーモア活劇(ドタバタコメディ?)なのである。
登場人物は27人と1匹。
描かれてゐるのは、わづかに1日の出來事。
ただし、樣々な出來事が描かれてゐる。
1億圓の契約書は間に合ふのか。
子役の女の子はオーディションを通るのか。
別れ話の行方は如何に。
推理研究會の次期幹事長は誰になるのか。
俳句仲間と待ち合せをしてゐる老人は仲間と出會へるのか。
え、俳句仲間は警察のOB?
過激派くづれの仕掛ける爆彈はどうなる!
こんな出來事が、ドミノ崩しのやうに、眞夏の東京驛構内に收斂して行く。
なんとも面白い。
サスペンスにあふれた作品だ。
それぞれの登場人物が生き生きと描かれてゐるので、讀んでゐて時間の經つのを忘れさせてくれる。
族あがりのOLや柔道の心得のあるOLの、なんと魅力的なことか!
恩田陸の新たな一面を見たやうな氣がした。
もやもやした氣分の時には、この本を讀んですつきり爽快、間違ひなし!
2004年3月19日讀了
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もちろんドミノ倒しのようなスピード感で読了。中盤にさしかかるとラストのオチがまるわかりなのだが、わかっていてもそのスピードワゴンから降りることはできない。痛快ドタバタもの。恩田さんの中では異色といえる作品かも。
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恩田陸のドミノを読みました。登場人物が27人と1匹いて、それぞれが切羽詰った状態になっています。彼らが雷雨の中の東京駅で絡み合いながらパニックに陥っていくという物語でした。ところどころにツボを押さえた笑いがちりばめられています。軽い読み物としては楽しめます。
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とある日の東京駅。普段だったら見知らぬもの同士のはずが、その日の偶然で微妙に絡み合う運命の糸。
とにかく、扉の次のページに出てくる登場人物の多さにこの後ついていけるのか?と焦るものの、それは一瞬。28人紹介されていますが、覚える努力なんて微塵で大丈夫です。ハラハラドキドキとはまさにこのこと!
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真夏の東京駅を舞台に27人と1匹が縺れ合う、スラップスティックパニックコメディ。
中途でそれぞれが置かれている状況がなんだかわからなくなるのがポイント。流石に登場人物が多すぎな気はするんだけど、ドラマでやったら面白いかもしれない。
タイトルどおり、次々と倒れてゆくそれぞれの運命を楽しむ小説。