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マタギの話。昔の日本の村の生活が書かれていて面白い。主人公を取り巻く女性も強く生きている。ラストは壮絶。
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星3.5という感じ。
マタギの仕事がシビアに
渋く表現されている所は
よかったけど、
やっぱり…という感じで
女性というか性がつきまとうのが
どうも邪魔くさい。
一昔前の男性が、昔ながらのよさ?
みたいな本を書こうと思ったら、
そうなるの?って思う。
昔の男はそういう事で頭がいっぱいって
感じがして、なんだかなーと、
そこでガックリきてしまう。
自然を相手の仕事は博打に近い感覚
なんだけど、
でも、やっぱり真摯な人達が支えている、
という感じはよかった。
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マタギ×クマ。
っていう大好きなジャンルなので前から読んでみたかった。予想に反して一人の男の波瀾万丈の半生記で読み応えたっぷり。深夜に「ちょっとだけ読み進めておこうかな~」と思って開いたら、最後までやめられず朝になっていたくらい。
マタギ言葉とか風習とかの描写が細かくて、かなり綿密かつ専門的な調査の上で書かれた作品と思われます。それだけでも読んだ甲斐があった。あと、山での張りつめた空気がいい。東北出身の作家でないとこの空気は出せないと思う。
しかし気になるのはこの男、下半身で生きてるんじゃあ・・・という傾向がなきにしもあらずで。とくに後半。いや決して下品とか好色とかいうわけじゃないだけど、女に対する評価が「結局それ?」な感じで納得できなかったんだよなあ。女側からすればこれ以上勝手な男はおらんというか。文枝さんやイクさんみたいに出来た女ばっかりじゃないぞ。
ただそういう俗世のドロドロな人間ドラマを振り払うくらい山での彼は魅力的。最後のほうで再会したマタギの頭領さんが言う台詞も重みがあります。
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マタギの富治、文枝、イク。東北地方の厳しい生活を描く。
普段聞かれないマタギの世界がリアルに描かれている力作。
富治の青年から老年になるまでのマタギを通した人生がすごい。
それを支える文枝、イクも重要なキャラクターだ。
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読むのにとても苦労した。
なにより主人公の富治に共感できなかったからだろう。
だが、それでいいのだと思う。
この時代だからこそ、男性だからこその考え方なのだろうと感じたし、作中でも彼は「馬鹿」と何度も言われているシーンがあって、少しすっきりしたから、というのもある。
ただ、こういう本は苦手だ。
性表現が多く、自然・野生の厳しさを感じるシーンも多い。
それはきっとこの本には必要なことで、だからこそ大きな賞を受賞したのだろうと納得できるのだが、そういうものが苦手な私には辛く、苦しかった。
こういう作品に素直に感動できるようになるには、まだまだ経験値が足りないのだろう。
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かなり読み応えがあり、雪山でのシーンは 思わず 迫力ありすぎて ぐったりです(笑)
す、すごいなぁ~マタギさんって・・・
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マタギの村に育ち、何の疑問もなくマタギになった男が、あることをきっかけに村を追われる。その人生を描いてます。
特殊な世界、今とは違う時代背景が興味深く、村を追われてからもじりじりと生きていく主人公の生き様も読ませてくれた。
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本を広げると、大正三年とある。昔の話かぁ、しかもテーマがマタギって、どんだけとっつきにくいんだよ、と思いながら最初のペースは妙にゆっくり、読み返しながらなんとなーく世界観が分かりだす。
そう、舞台は東北。出だしは山形県の月山麓、肘折温泉とあるものだから、妙に親近感が沸き、会話も東北弁。そのまま読んでも理解できる(笑)。
「邂逅の森」は秋田県阿仁町打当のマタギ・松橋富治の生涯を描いた長編小説である。
一流のマタギの組に属し、だが、まだまだ一人前になっていない富治が今の生活を続けることができなくなる。
鉱夫になり、小太郎と出会う。そこで、小太郎が隠れて狩猟をする姿を目撃し、ここぞとばかりに小太郎にホンモノのマタギとは狩猟とはどういうものかを教える姿、そして、「見本」を見せるところなどは爽快な読み心地だった。
やはり、マタギの世界に戻ろうとした富治は小太郎の姉を嫁にもらい、17年の月日が流れる。娘を嫁に出した後の描写はあれど、娘に対しての描写が一切なかった。
さあ、ここからどんな展開が待っているか。本はまだ三分の一は残ってる。
予想通り出てきましたね。恋焦がれ、忘れることのできない愛しい女性・片岡文枝。久しぶりの再開にこれも予想通り、でもお互いいい歳だからないのかな、と思いながら押し倒し系(笑)。
難波イクの存在が当たり前だが家族となり、愛し続ける存在だってことが分かる部分は素敵だなと思った。
この小説から感じたものは、マタギという本能的な「狩」と近代において必要となった鉱夫との対照、そして富治のなんと男らしいこと。
現代の草食系男子に読んで欲しい一冊ではないだろうか。
浅田次郎氏は「本書は去勢された男たちのための、回復と覚醒の妙薬である。男とは本来どういう生き物なのかを、読者は知るだろう」と語っているそうである。
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直木賞アーンド山本周五郎賞受賞作です~。
大正時代の東北を舞台にした猟師マタギの生き様を描いた長編小説です。
いや~~~~~。
これは凄かった!!
最初読み始めたときは
「え~?猟師のはなし~?」てな感じでちょっと躊躇したのよ。
でも、それがどっこい。
こんなに奥の深い小説を読んだのは初めてです。
かなり感動してて興奮してて、何から感想を述べていいのか分からない。
まず、驚いたのはマタギという仕事が、こんなにも神聖で先祖から仕来りや技、意志を代々受け継がれている仕事だとは思わなかった。ただ単に動物を殺して売りさばいてる仕事としてしか知恵がなかった自分を恥じました。
殺生な仕事だからこそ、そこには山の神様との関係が根強くあり、それを大切にとりもって仕事が出来るのだと思う。
そして、親子の絆と夫婦の絆。
親が子を思う気持ちほど大きいものはないし、愛し合った夫婦こそ絆の強いものはない。
村を追い出され何十年かぶりに帰郷した富治を見た富治の母親の姿。
子供のために身を削ってまで働いて娘を嫁に出した富治夫婦。
富治の初恋を成就させるために、自ら身を引こうとしたイク。
村の区長に言われ、なんとなく結婚してしまった富治とイクだったけど、長年連れ添った仲でいつの間にかお互いに大切な存在だと気づいた富治とイク。
富治がイクを探しまわって、最後に見つけた因縁のあるお店での再会。これには泣けました。
なーんかね、「ああ、夫婦っていいな~」って思っちゃった。
何度もクマを撮り、最後クマに足まで食べられながらも、最後はクマに助けれるところも感動。
そして、出てくる登場人物もみーんな味があって良い!
もうね~、1ページ1ページに読んでる意義があって、この一冊で人生を学べた感じがする。
もっともっと言いたいことがあるのに、何を言っていいかわからない。
大声で泣きたい心境です。
ほんと感動した。感動して泣きたい。
これは是非いろんな人に読んでもらいたい本です。
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時代は大正初期、秋田県月山山麓。深い山に入り熊やカモシカなどの獣を猟とするマタギの物語。2004年直木賞受賞作。その時代の歴史物語としても民俗資料としても内容が濃く重厚な作品で読み応えがあった。マタギの家の次男として育った富治の生涯は波乱。東北の厳しい冬を思いめぐらしながら最初から最後まで圧倒されるような緊迫感と迫力をもって読み終えた。山歩きという趣味の世界でいろんな山に入る(入らせていただくと言ったほうがいいかもしれない)けれど、山への畏怖の気持ちを抱かざるを得ない。そこには自然への敬虔な気持ちが生まれている。
タイミングよく今年(2013年)になって新聞に阿仁マタギの資料を世界遺産級に指定する動きの記事があった。
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・明治から大正・昭和へと移り変わっていく中での東北の山村の生活風景を軸に、阿仁マタギや炭鉱での生活を丹念な筆致で描き出した快作。山岳小説を期待してたけど大正物の一冊として面白く読んだ。淡々と書かれているようで実に膨大な内容が盛り込まれていて、惹きつけられて一気に読み進めた。面白かった。
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マタギって全国区の名詞なんでしょうか?
マタギとは、主に東北地方で熊やカモシカを狩猟して生計を立てていた人たちの呼び名です。本書ではそんなマタギを生業とする男の半生を記しています。とはいえ現代人から遠い昔のおとぎ話などではなく、実に生々しい人間模様と恋愛、家族、故郷について語られています。
里ではまったくの俗人である若者が、山に入り自然と戦う中で、獣となり、木となり石となり、山の神へと近づいていく姿に圧倒されます。
正直かなり性描写が多いので大人向けな内容ですが、その描写についても当時の風俗、習慣を入念に研究されたらしく、当時の平民の生の生活感もリアルです。
私は、読んだだけで映像や空気や息遣いまでが伝わってくる小説が好きです。本書はそんな小説です。
しかし、やっぱり第一次産業の男はかっこいいね。
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大正3年頃から昭和初めにかけて秋田の山奥でマタギ(熊を獲る猟師)として活躍する富治の数奇な運命。若い日の地元の名士娘・文枝との恋、そして地元を追放されてからの鉱山夫、また猟師に戻っての日々と小太郎、その姉で妻になったイクとの出会い。そして猟仲間の鉄五郎などの脇役との出会いも魅力的です。小説の終盤での文枝との再会、イクへの愛情。そしてクマの格闘に生涯をかけた富治らしい大クマのヌシとの対面など、息もつかせぬ感動の連続で、泣かされる荒筋であると共に、古いこの時代のおおらかな若者の性などの風俗に驚きです。読後の余韻も快い、素晴らしいドラマでした。
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石井光太氏がおススメしていた一冊。
東北弁を文字に起こすのはとても難しい。鼻濁音・音としてはっきり発しない「息」のような発音。。。
しかしながら、方言も含めてとても臨場感がある表現がちりばめられている。
深々と雪が降り積もる季節に読めて良かった。
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▶︎購入2016/08/31
▶︎-2016/11/18読了
マタギの世界って興味深い。よく裏付けがとってあり、さすが直木賞。