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ところで、わたし、気が小さい方だとは思いますが、
仕事関係以外の人間関係において、
自分で、「こいつ嫌い。。」と思ってしまうと、(めったにいないけど)
一切話しをしたくありません。
社交辞令もいやです。とにかく露骨に嫌いな態度をとってしまう、
大人げのない人間なのですが、
まあ、性格はいろいろですな。
いそうでいない。いや実はいるのかもしれないこんな人。
をリレーで綴る
平安寿子もっと、わたしを(幻冬舎)
美男、美女の悩み。優柔不断に悩む男性。
子育てと仕事と再婚に悩む女性。
悩みを軸にそれぞれの人間性がうまいことでてる
各章それぞれの人間にスポットをあてて、みんなかるく交わってます。
社会は上っ面で成り立ってるのかも。。なんて思うのです。
こうも会話と腹の中が違うと。。
*「ナントカじゃない、そう思わない?
自分が言っていることが世間の総意だと信じて疑わない。。」(イライラ)
*「大人になっても事情は変わらない。人は自分の見たいものしか見ない。」
*「なんでもない」と言うときは、
絶対人に言えないことを考えているのだ。私は、そうだ。
「ズルイ」「逃げる」「調子いい」「自己中」大集合!
うむ。あんまりお付き合いしたくないな。。
トドメは「媚びる」
*嘘泣きは、媚び技の初歩だ。なにしろ、媚びたり、おだてたりするといい気になっていろいろ便宜を図ってくれるのは、なにもオヤジに限らない。人間は大体、そうだ。だからわたしは、男にも女にも、必要とあらば犬や猫にだって、媚びる。
人間の持つヤな部分を誇張したお話なのだろうか。
実はこんな人実際にたくさんいるのだろうか。
おお!人間不信になりそう。
しかし最後は、ちゃんと救いがあります。
うん。だから人間やってられるのかな。なんて、
人の温かさを敏感に、素直に感じる心を持ちたいなあなんて、
つくづく思ったのでした。
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優柔不断・プライド高すぎ・成り行き任せ・自意識過剰・自己中心
この性格を強く持つ五人の男女が主人公の5つの物語。
これの売り出しの文句としては、偏っていて、自分らしく生きる彼らが苦しみ悩んで、でも、変わらずにそれでも暮らしていく、そういう話。
始めの三つは男の子の話。
成り行き任せの男の子が出てくる「なりゆきくん」は私には納得のいかないラスト。
私としては,これが幸せか!?とか思ってしまうのだけど。
何より私が共感したのは「愛はちょっとだけ」。
なんてすごいんだろうって思った。
作家ってなんてすごいんだろう。なんでわかんの??
私はこの主人公絵真ほどいいやつじゃない。
でも、すごくわかる。絵真をもう少しやなやつにして、もう少し色気をなくしたら私だ。
絵真はすごくかわいくて、ちょっと笑えば男が落ちる。
だけど、本当に好きだった人には、「かわいかったから」付き合ったかのようなことを感じる別れ言葉をもらい。
「こいつと付き合ったらポイント高い」の観点からしか見られてないのか、って、人を好きになる事を忘れて、
愛はちょっとだけ。
ラストのシーンには、すっごく心に響く心がたくさん!
「本当の不幸のチャンピオンはわたしかもしれない。絵真は、そう思った。
一度の傷心で用心深くなって、せっかく誰かと出会っても自分で境界線を作って、ちょっとだけしか愛さない。こんな私のほうが、愛しすぎるあんたたちより不幸だと思わない?」
「そうか。意識的にじゃなく、自然に笑えればいいんだ。
人をみるたび、野良猫みたいに身構えて。言葉の裏ばかり読もうとしてきた。読んだつもりになっていた。見た目通りの薄っぺらな女だと軽んじられないためには、最初から相手を見下すしかなかった。だけど、だから、なんにも見えてなかったのかもしれない。」
電車ん中で泣いた。
一つ一つのストーリーに少しずつ他の話に出てきた人が出てきたり、そういう喜びも一応入ってる。
ラストの話には、絵真が出てきてて、とっても良い女になれてた。
かわいいのに、変な顔できることか、すごいよなー。
そこまでいけば、本当に美しいんだなーと、認めずにいられないし。
あぁ、だけど、私は,まだ人を愛せない。
愛はちょっとだけ。
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平安寿子さんは、小説としての完成度を評価する以前に「あっ、この人の書くもの好きだな」と思わせてくれる貴重な作家さん。今回も期待を裏切らない。
5つの短編の主人公達は、例えば女性誌「anan」とかの生き方?特集でよく言われる「環境をよくしたいならまず自分が変わらなきゃ」とか、「幸運に恵まれるには、まず心を広く持って」とかに対し、「けっ!胡散くせえ。」と思い切り反発できるような人々。(例えわかりにくすぎ。。。)顔だけいい男とか、優柔不断男とかが、「私ってこんなにいい人間なのに(自己評価)なんで世間はわかってくれないの!」と自分の都合を振り回す物語。こう書くとなんか人間不信になりそうな小説だけど、作者の登場人物に対する視線が鋭いので、「ここまでひどくなくてもこういう人いるかも」と笑い飛ばして読むことができる。それでいて最後には、「こういう自分が変わらない生き方もありかもなあ(実践はしないけど)」とまで思わせる。
とにかく、この作者の人物に対する観察眼は波田陽区の100倍は鋭いといえるだろう。
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理解し難い人の生態。隣の芝は何とやら…という話。純粋に面白かった。わりとわたしの好きな文書で、もっと他の作品も読んでみたくなった。
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いけないあなた/ノー・プロブレム/なりゆきくん/愛はちょっとだけ/涙を飾って 5編の連作集
登場人物揃いもそろって好きになれない・・・でも嫌いにもなれない。みんな自己中なのにね。結局最後は皆に頑張れー!と云いたくなるからこの作者の話が好きなんだ。自己中だっていいじゃーん 自分はジブンだもんってあっけらかんとしてて
一番のお気に入りは富貴さん
だって食えないじゃない、このヒトってさ
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文字通り。誰しも「もっと、わたしを。本当の私を見て」と言わんばかり。はっきり言って、性格の良い登場人物なんて私からみたらいません(笑)無愛想だったり自己中だったり卑怯だったり。でもそれはきっと不器用なんです。自分に正直に生きることは簡単ではないけれど、それが誰かの琴線に触れることもある。もしかしたら思わぬところで“わたし”を見ていてくれる人がいるかもしれない。むかつくな〜こいつ(笑)と思いながらもどの人もとても愛しい。
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だいぶ前に読んだからわすれた…
でも、主人公達が憎めなくて、なんだか愛おしいと思った。
そんな特別な話じゃないんだけど、イイ!
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見た目パッとしない壁紙メーカーの営業マンが2人の女性に、結婚を申し込んだ事から、監禁事件勃発!!!というストーリーから始まる連作小説です。
5人のストーリーから構成され、5人の主人公が登場するのですが、それぞれが、他のお話では脇役で登場します。
当然、主観と傍観ではかなり人物の印象が変わって、そこがすごく面白かった1冊です☆〃
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2005.10.15. 少しずつつながってる連作モノなんだけど、男どもが気持ち悪い!自意識過剰で、もう読んでて途中で辞めようかと思ったほど。でも、最後の2作。女性の本音があらわになっておもしろかった。こういうのの方がよい。
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あんまり言わないよね、他人はこういうこと。
だけど、似たようなこと考えたことはあるんじゃないかしら。っていう作品。
モテルと気分いい。
自分の武器が何かって意外に知ってる。
浅はかでもそれが武器なら使うよね。
品行方正にばっかり生きてはいられないのですよ。っていうね。
作品の力としては並だけど、結構なるほどと思えました。
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初めて読んだ平安寿子の本。
文章のテンポがよく、また連作短編(中編?)小説となっているので前に出てきたキャラクターがサブキャラとして出てくるのでおもしろかった。
一番面白かったのは「いけないあなた」。主人公が恋人宅を訪れると、なんと二股をかけていることがばれていた。そして主人公はトイレに閉じ込められてしまう。そして浮気相手の女性も呼ばれ、トイレの中で恋人と浮気相手が言い争うのをじっと聞くはめになる、という話。
話のテンポがとてもよく、言い争いをするうちにだんだんと浮気相手も恋人も本音があらわになってゆく。最初はトイレに閉じ込められた主人公を「いい気味だ」と笑うが、読み進めていくうちに「おいおい、どっちとも結婚はやめたほうがいいよ」と忠告したい気分になる。
それぞれの話の主人公はどれも人間くさくて、共感したりあきれたりできた。
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初めての平安寿子さんの作品。語り口 調がすごく上手でまさにひとり5役。 主人公たちはそれぞれ客観的に自分を みながら日々を生きている。そんな毎 日のなかの「もっと、わたしを」。共 感出来るとこもあった。
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二股がばれて彼女のトイレに監禁された江口真佐彦。
自信過剰で仕事で孤立する有樹の救世主の合コン副業の富貴。
クロス屋の娘しのぶに恋する従業員の正太。
美人ゆえの苦労に悩む絵真と同級生。
働くシングルマザー薫子は年頃の息子の扱いに戸惑う。
みんなつながりのある話。
しのぶと正太の恋が歯がゆい感じだった。女心って複雑。
みんな気強いなあーみたいな)^o^(
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優柔不断、プライドの高すぎ、成り行き任せ、自意識過剰、自己中な主人公達の短編小説。
彼らの性格や生き方にどうしても共感できなくて、読み始め少し苦痛だった。でも読みやすく、一冊読み終えたときはそこまで後味が悪くはなかった