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『常に旅をすることを心がけること。』
ソンタグとしても決して好きではない母国アメリカ、
その母国を客観的、冷静的に見るために様々な国へ滞在し、
その国が受けた影響や現地の人々の見方を自分の目や耳でリサーチして、
自分なりの考えを慎重に構築して行く。
『つねに自分の言葉や感情を疑いながら考え、発言せよ』
『安寧な状態は人を孤立させる。』
普段忙しさにかまけて自分を取り巻く世界の様々な問題を『熟考する』機会が、無くなって来ている。
そのことを改めて思い出させてくれる本。
シンポジウムでのやり取りは、彼女の真摯な態度を垣間みる事が出来、
事なかれ主義的な日本人として暮らしてしまいがちな私としてはその強硬な態度に驚き、
その後語られる言葉によって納得するに至った。
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人の生き方はその人の心の傾注(アテンション)がいかに形成され、また歪められてきたかの軌跡です。注意力(アテンション)の形成は教育の、また文化そのもののまごうかたなきあらわれです。人はつねに成長します。注意力を増大させ高めるものは、人が異質なものごとに対して示す礼節です。新しい刺激を受けとめること、挑戦を受けることに一生懸命になってください。
アテンションは知力を表す
ということに近いのかな
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メモ 「美についての議論」
<ガートルード・シュタインいわく、芸術作品を美しいと言ったら、その作品は死んだことになる、と。美しいということは、「たんに」美しいだけのこと、の同義語になりさがってしまったのだ。これほど味気ない、あるいは陳腐な賛辞がほかにあるだろうか。>
テイストとコンセンサス、カントの判断
「美しい」と「面白い」(ant.退屈)
<今日では、よいテイストは美よりもっと逆行的な観念にすらなっているようだ。厳粛で難解な「近代主義(モダニスト)」芸術や文学は時代遅れとみなされるようになった。俗物たちの共同謀議である。いまや、革新は弛緩の代名詞となった。今日のE=Z(イージー)アートは、万人に青信号を発している。>
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高橋源一郎は授業でこのテキストを紹介した後で、「窓の外を見てください。風景が変わって見えませんか?」と語った。自分の内側に向かって強烈な力が働く。魂の核、心の芯といったものが意識させられる。スーザン・ソンタグは掘削機だ。固定概念という大地に鉄の爪を立てる。
http://d.hatena.ne.jp/sessendo/20100428/p5
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問題意識の厳しさ、曖昧さの回避、定義の厳密さ、歴史から学ぶ姿勢。氏の眼差しの卓抜した鋭さにまた多くを学ばせてもらった。
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Sさんに紹介してもらった。思考の奥深さを改めて知る。
「インドさながらの世界―文学の翻訳について」が特に面白かった。
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来日された際のトークセッションや
雑誌のインタビュー、随筆等色々な角度から著者の思想を伺いしれます。
特に序文が印象的で「読み返す事のない本は読む必要がない」「自己検閲は恐ろしい事である」などの部分が心に残りました。
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見聞きしただけでなく、直接の体験を根底に意見をすること。しかし自分の意見にすら懐疑を抱き続けること。思索と言語への真摯さ慎重さを感じる。歴史から進化過程を考え、同時に抽象的な用語や単語を精査する。大きな構造的概念に留まる時、その下で声なき命が押しつぶされる。9.11や水俣の悲劇を後世にどう残すかと云う話が興味深かった。3.11後の移り変わる町を見ながら、気配のような何かを伝えるには何が必要だろうかと考えた。1942年12月末の冬のロシアで警備に立っていたドイツ兵士の手紙が引用されていて、とても美しかった。