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ゴダール全評論・全発言 3 1984−1998 みんなのレビュー

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紙の本

しかしデカくて重い本だよな。

2005/06/12 17:36

7人中、7人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:わたなべ - この投稿者のレビュー一覧を見る

投げつけたら致命傷を与えられるような本である。本文の紙質が良いのは写真図版があるからいいとして、カバーの紙が汚れやすく、書架にある1、2巻が、それよりも随分前に購入した『映画史』(筑摩書房・ISBN:4480870520)よりもゴテゴテになってしまっていて、ようするに雑文とインタビューを合わせた軽い読み物を、こんなデザインで作ってしまうセンスには疑問を感じる。一巻分を三分冊ソフトカバーにすりゃいいじゃんかと思うのだがどうなのだろう。ゴダール自身の本の読み方と同じく、ゴダールの書く本も、最初のページから最後まで律儀に読み進んで完読するような具合にはなっていないのだから、もっと軽やかにならないものだろうか。
それはともかく本書には1984年から1998年まで(作品で言えば『映画というささやかな商売の栄華と衰退』から『愛の世紀』まで)に書かれ公表されたエッセーやシナリオや本の序文、手紙、講演の記録、対談、インタビューなど雑多な文章と、付録として50年代に書かれたふたつの評論が収められている。あいかわらず表現は直線的なのだが論旨が複雑な韜晦に包まれた言葉の連続で、ペンを握る(あるいはキーを叩く)手が眼のように動く人なのだと思わせられる。ゴダールの意見は、基本的な部分では非常に保守的というか反動的でさえあって「私はフランス人ではない」などと言いながら、いかにもフランス的なものを感じさせ、その昔アレクサンドル・トローネが「ゴダールと仕事をするのはあまりにも困難だ」と言っていたことを思い出す。しかしそれでもなおここにあるのはまさに「いま考えている」という状態の真っ直中にある言葉の連なりの躍動感といったもので、知識でもなく、アイディアでもなく、その運動性に否応もなく引きつけられてしまう。
「映画ではものを考えるのはフォルムなんだ。そしてできのわるい映画では、思考がものを形づくるわけだ。」
こう語るゴダールの言葉に、映画のみならず20世紀の芸術の定義を読むことは決して間違いではないと思う。それは野崎歓が早稲田文学2002-7月号での浅田彰との対談で、最近のフランスの作家はみんなゴダールになりたがっている、と語ったようなメディア的な「ゴダール」という記号の流通とは別の次元で、ゴダールの存在が刺激的であることを、ゴダールの創作活動の持続性から学ばなければいけないということだ。僕は正直言ってゴダールの作品はあまり好まないし、すべての作品をまめに観ているわけでもない。けれど、この不器用とも言える映画作家の「形式への愛」には驚嘆しかつ共感しないわけにはいかない。

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2020/09/26 11:04

投稿元:ブクログ

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