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夫を突然の事故で失ったサヤは
生まれたばかりのユウスケとふたり「佐々良」という街へ移住します
そこでは数々の事件がサヤの身にふりかかりますが、
内気で弱々しいサヤとユウスケを他人を姿を借りた亡き夫が助けてくれます
んー、簡単に言っちゃうと映画の「ゴースト」のような話です
無くなった旦那さんは自分を見える人間に一度だけ身体を借りることが出来ます
基本的には一話完結で、一話一話に謎が用意されていて
最後に他人の身体を借りた旦那さんが謎を解決してくれます
作者の加納さんが得意とする比喩的表現が
今回も凄く活き活きと作品にアクセントを付けてくれてます
あと、特に今回は周りを固めてくれる登場人物達が個性豊かで
気付いたら登場人物が全て愛しくなります(注:亡き旦那の家族以外)
えーと、最期はホロリときましたね
最近涙腺が弱くなっていけません
「・・・ ささら さや ・・・」
本を読んだあと、この文字を見ると不思議と心が軽くなります
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加納朋子の作品の柔らかい雰囲気は嫌いではないのだが(だから結構読んでいる)、主人公の線の細さがどの作品でも気になる。本書もしかり。一見弱っちいが、芯はしっかりものという風に描こうとしているのはわかるが、どうもしっくりこない。主人公をとりまく三婆など周辺人物の方がいい味を出している。とはいっても、加納作品ならではのそこはかとなく優しい気分になれる読後感の良さは健在。
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加納版「ゴースト」なんて形容されていたようですが、とにかく泣ける話です。
事故で夫を失ったサヤと赤ん坊のユウ坊に降りかかる数々の事件。ゴーストになった夫に助けられながら、サヤはそれらの事件を解決し乗り越えていきます。そして、ふたりの永遠の別れ・・・
SFチックなミステリであり、サヤの成長物語でもあります。
でも、泣けるだけではありません。ユニークなキャラクターと軽快なタッチ。加納朋子の真骨頂です。
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事故で死んだ夫が残された気の弱いサヤと赤ちゃんのユウ坊のために、他人の姿を借りて助けに来るショートストーリーが8つ収録。
辛いね〜。新婚で、しかも子供が産まれて間もないのに旦那が他界。しかも、旦那の家族が最愛の忘れ形見を養子にしたいって圧力をかけてくるんだもん。私だって、田舎に逃げちゃうよ。
そりゃ旦那の家族の気持ちも痛いほどわかるけどさ。悲しいのは自分だけじゃないってことに気付かなきゃ。
読めば二手に分かれると思う。サヤの頼りなさにイライラするか、頑張れと応援しちゃうか。
残念ながら私は前者だったのよねー。応援もするけど、もう!って思っちゃった。
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ついつい手を貸してあげたくなる存在って居ると思う。
クラスでも、職場でも、社会でも。
けれど善意に甘えているだけでは、決して成長しない。
いつか、手が差し伸べられなくなった時に、ひとりで立ち上がる力がなくなってしまう。
でもイキナリ強くなんかなれないから、成長するための期間が必要なんだ。
見知らぬ町で暮らし始める、なんとも頼りない新米ママ。
彼女を取り巻く善悪様々な人々と、穏やかな町。
単なる成長物語ではなく、時折小さな謎が見え隠れ。
幽霊となってしまった旦那サマの力添えを得て、謎を解きながらも。
少しずつ強くなる主人公の姿に、自分のどこか弱い部分を重ねて読んでしまう物語です。
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読み返してみました。
ゆっくり、ゆっくりと。
やっぱり、いい話です。
感じるものがあり、涙しそうになります。
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子供が生まれたばかりのサヤ夫婦。しかし、夫が突然の交通事故によって逝ってしまった。けれど、亡くなった夫はサヤに何かあるたびに他人の姿を借りて助けに来てくれるのだった。
ほのぼのとしているんだけど、切なかったです。
知り合いの方から「ボロ泣きする」と聞いていたのですが、ラストには見事ボロ泣きでした(笑)夫のサヤに対する愛情の深さに泣かされました。
人の優しさとか温かさが心に染みる一冊です。
サヤの家に入り浸っている三人のおばあさんのキャラが濃くて素敵だったなあ。こういうおばあさんになりたいです(笑)
夫の助けがなくても、サヤはいろいろな苦難を乗り越えられたかもしれないけど、でも夫が助けに来てくれなかったら、やっぱりサヤには乗り越えられない部分も多かったんじゃないかあと思う。
家族三人で佐々良に住めたら良かったのにな。
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交通事故で不慮の死をとげた夫が、頼りない妻「サヤ」と幼い息子「ユウスケ」に会うために様々な人の身体を借り、彼女たちの前に姿を現す。
登場人物の一人一人が、どうしようもなく優しい。特に佐々良に住む三人の老婦人達が魅力的。彼女たち三人の掛け合いは、面白すぎる。
夫の毎回ワンパターンな登場もさる事ながら、毎度毎度涙するサヤには、読んでるこちらが冷めてしまった。
そのへんに工夫があれば、もっと良かった。
ちなみに、夫が妻のもとに現れる時に流れる、風のような優しくて切ない音「ささらさや」。本の題名にもなっているが、この響きが絶妙。文中でも効果的に使われていて、好感。
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連作集
友達に頂いた本です
面白かった、普通に
この作家の本を読んだのは初めてやったんですけど…
個性的なキャラクターもたくさん
最後は切ないような、それでも希望がある終わり方で、『物語』って感じでした
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本屋であらすじ&表紙見て衝動買いした一冊。前から加納朋子さんの作品を読みたいな〜と思っていたのでした。
突然の夫の事故死。残されたのは、サヤと赤ん坊。
逃げるように移住した佐佐良という町で、サヤと赤ん坊ユウ坊は、不思議な事件に出くわします。
その様々な事件の前に現れたのは、死んだはずの夫のゴースト?
一話一話違う事件が起こる短編連作ミステリなのですが。
ですが。
各話号泣。
夫が!夫が優しすぎる〜!もう、夫の目線で描かれるサヤも、愛しくて愛しくて。号泣。
泣かせるんだけど、全然哀しくないんです。
全編優しくて、切ないけど、穏やかで。ああもう、どうしたものか!世の中って捨てたもんじゃないな!(落ち着け)
死んでもサヤを見守り続け、本当に困ったときにだけ、自分の姿が何故か見える人を見つけて、それに乗り移って現れる夫。
夫の家族から、息子を守るサヤ。
サヤを支える近所のおともだち。
正直、がっつーんとツボを突かれました。
やばいよ〜10点満点だよ〜。マイランキング上位です(笑)
めずらしく衝動買いで当たり引いちゃったよ!これがあるから衝動買いってやめられない!
何が良いって、夫が、要領の悪いサヤにヤキモキして、ああもう馬鹿っサヤ!とか泣き虫サヤ、とか弱虫サヤ、とか悪口の中に篭った愛の数々に腰砕けでした。
やっぱり愛ですね!愛・・・!
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主役の弱気でお人好しな"さや"も好きですが、死んでも奥さんの心配ばかりして『ばかっ、さや!』と怒る旦那さんが微笑ましくて好きです。
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事故で突然夫を失ってしまう主人公のサヤがささらという街でささやかな事件に巻き込まれるたびに、亡くなった夫が誰かの身体を借りて助けに来てくれる。こころ優しいお話。
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これは泣きます!!事故で亡くなった夫が、妻サヤが困った目に遭うたびに他人の中に入って助けてくれるというお話。これもミステリーです。最後の、本当のお別れのシーンは、涙なしには読めなかったです。
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とても優しい空気の漂う物語。
佐々良のような町があったらなぁ。
切なさや悲しさをまるごと包み込んでくれる町。
理不尽な思いをしながらも笑みを絶やさないサヤは弱虫ではなくて強い人だと思う。
どんな状況でもゆるぎない信念をもつ人。それを暖かく見守る人たち。
優しい風がふく町「佐々良」を訪ねてみたくなった。
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『ゴースト 加納朋子版』といったところでしょうか。面白かったです。堪能できました。切ないお話でした・・・が前向きな思考でサラッと読むことが出来ました。