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ミス・マープルもの・・・だよね?と、読んでいる途中で、表紙左上の【マープル】マーク(※)を、思わず確認してしまいました。
と、いうのも、なかなかマープルさんが登場しないのですから。
怪我の療養の為、妹と共にロンドンから田舎の町にやってきた、傷痍軍人のジェリー・バートンの視点で話は進みます。
誹謗中傷が書かれた匿名の手紙から始まり、さらに自殺や殺人まで起きてしまうという、もう静かに療養するどころではなくなってしまったバートンさんがお気の毒。(でも、ミーガンという個性豊かな娘と会えて、そこは良かったですよね。)
終盤近くになってようやくミス・マープルが登場するのですが、一旦警察が事件を解決したような展開に「今回マープルさんは完全に“ゲスト”扱いなのかな?」と思ったのですが、ところがどっこい、やはりありましたよ、マープルさんが暴く更なる真相が!ううむ。さすがクリスティーです。今回もやられました。
※余談ですが、ハヤカワ・クリスティー文庫の【マープル】【ポアロ】マークはとても気が利いていて、親切だなぁ、と思います。良い仕事していますね。ハヤカワさん。
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探偵がこんなに長いこと出てこないミステリーも珍しい(笑)
ストーリーはさすがの面白さ。
キャラクターがみんな好感持てたのもクリスティー作品の中では珍しい気がした。
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村中への無差別な怪文書や、お互い疑心暗鬼に陥る村民など、状況は重苦しいが、余所者バートン兄妹の快活さやロマンスの予感がいい案配に雰囲気を明るくしてくれてる。
あまりに登場しないのでミス・マープルのシリーズであることを忘れるなど。
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解説に「マープルシリーズを読んだことがない人がこの本を手に取ることはないだろうが」みたいなことを書いてあって自分が適当に選んでしまったらしいことに気付く。
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ミステリーじゃない、ラブロマンスだった……。
マープルシリーズは初めて。
ミス・マープル苦手かもしれない。ああいう「私は何でもわかってますよ」ってしたり顔でスキャンダルに首突っ込む人は苦手。まだ一冊しか読んでないから何とも言い難いけれど、またマープルシリーズ読もうって気分になる本ではなかった。
お話が綺麗にまとまりすぎてて、恋愛も王道で予想通りだし、ミステリーも意外性がないから好みじゃない……。
もっとミーガンの服とかどんな風な美しさとか、美人多いのにそういう見た目とかの描写少ないの悲しかった。
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主人公というか語り手とその妹に好感がもてるので楽しく読めた。途中でロマンスが驚きの急展開。そんなことする?っていうようなことをある女性にしてビックリした。
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これは割と早い段階で犯人と動機に気付いたが家庭教師が共犯かな、と思ってしまった。主要な登場人物が陽性で楽しく読めた。特にミーガンの正直すぎて身も蓋もない英文学評と斬新なリア王論(幸薄い境遇にありながら逞しさを感じる)がツボで笑わせておいて、終盤の覚悟の手紙がジーンとくる。
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物語の途中からミス・マープルが登場して「お、あのミス・マープルじゃん‼️」となった。話の終わり方がよかった。意味不明な事件だったが、読み終わった今ではなかなかおもしろいと思った。
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アガサクリスティー。ミスマープルシリーズ。
読み始めて既視感があると思えば、ミーガンで以前読んだことがあるのを思い出した。
村中に中傷の手紙が届き、そのせいで女性が亡くなるという話。マープルは事件の解決に顔を出すだけで、メインは傷痍軍人とその妹であり、クリスティーの作品の中でもとりわけ恋愛色が強いのが人を選ぶと思います
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マープルものということで読み始めたのに、ミスマープルは第十章まで出て来なくてびっくりしました。でも出て来た途端にその場にすっかり溶け込んでるのはまさにミスマープルといったところで…。
主役の兄妹もチャーミングで、ふたりしてプロポーズを断られてしょんぼりしてるところはほっこりしましたね。少女漫画的展開も楽しめました。
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ミス・マープルものとして読むとちょっと物足りないかもしれない。ミス・マープルの出番は後半のごくわずか。
それでもやはりクリスティらしい誰もが怪しく見える作品で、主人公の兄妹が微笑ましい。
じっと編み物をしながら、頭をフル回転させるミス・マープルのように世の中を見てみたいと思ってしまう。彼女の頭の中では様々なことがきちんと整理されていくのである。
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「アガサ・クリスティ」の長篇ミステリー『動く指(原題:The Moving Finger)』を読みました。
『書斎の死体』に続き「アガサ・クリスティ」作品です。
-----story-------------
傷痍軍人の「バートン」が療養のために妹とその村に居を構えてまもなく、悪意と中傷に満ちた匿名の手紙が住民に無差別に届けられた。
陰口、噂話、疑心暗鬼が村全体を覆い、やがて名士の夫人が服毒自殺を遂げた。
不気味な匿名の手紙の背後に隠された事件の真相とは?
「ミス・マープル」が若い二人の探偵指南役を務める。
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1943年に発表された「ミス・マープル」シリーズの長篇3作目となる作品、、、
『書斎の死体』に続き「ミス・マープル」シリーズ作品です… 1年くらい前にドラマ化された作品(『ミス・マープル2 動く指』)を観ていたので、イメージは掴みやすかったですね。
戦時中の飛行機事故により重傷を負った「ジェリー・バートン」は、医者の勧めにより、静養のために妹の「ジョアナ」とリムストックの町へとやって来た… 二人がリムストックに居を構えてまもなく、差出人不明の手紙が届けられる、、、
それは、「ジェリー」と「ジョアナ」が本当の兄妹ではない」という内容を下品な表現で文にした誹謗中傷の手紙だった… 「ジェリー」はバカバカしいと思い手紙を破り捨てるも、地元の医師「グリフィス」に手紙のことを打ち明けるが、「グリフィス」は、リムストックでは以前から人々を誹謗中傷する怪文書が出回っていると話す。
そしてこの怪文書事件は新たな悲劇を引き起こした… 事務弁護士「ディック・シミントン」の妻である「モナ」が服毒自殺を遂げてしまったのだ、、、
手紙には、現夫の「ディック」との間に生まれた次男の「コリン」が、「ディック」ではなく別の男との間に生まれた子供であるという内容が下品な表現で綴られていた… 「モナ」の遺体のそばには「生きていけなくなりました」というメモが残されていたことや、彼女が以前から神経衰弱気味だったことから、「モナ」の死はこの手紙を苦にしての自殺と思われた。
さらに事件は続き、今度は「シミントン家」のお手伝いである「アグネス」が行方不明になる… 彼女は行方不明になる少し前に、リトル・ファーズ邸のメイドである「パトリッジ」に相談したいことがあると電話をしていたのだった、、、
「パトリッジ」は「アグネス」とお茶を一緒にという約束をしていたが、現れなかったのだという。
翌朝、「ジェリー」は「ミーガン」からの電話で目を覚ました… 「シミントン」の妻「モナ」が前の夫との間に儲(もう)けた娘であった、、、
「ミーガン」は慌てた口調で「ジェリー」に「すぐに来て!」と話し、「ジェリー」は悪い予感を感じつつ「シミントン家」へと向かう… その悪い予感は的中した。
行方不明になっていた「アグネス」は、階段の下の戸棚で他殺死体となって発見されたのだった… この事態に牧師夫人は、知人の「ミス・マープル」を呼び寄せた、、、
「ミス・マープル」は事件��真相を探るべく、リムストックを散策することとなった… ということで、残りページ数が少なくなった280ページ(トータル391ページ)で、ようやく「ミス・マープル」が登場します。
全編「ジェリー・バートン」の視点で物語が進むのですが… 「ジェリー・バートン」は、終盤になって登場した不思議な老夫人「ミス・マープル」の不可解なコメントや行動に困惑しながらも、徐々に真実に近付いていきます、、、
先に推理を始めていた「ジェリー」でしたが、いつの間にか「ミス・マープル」に先を越されてしまった感じでしたね… 怪文書事件等により、読者も「ミス・マープル」以外の登場人物たちもミスリードしてしまう仕掛けが巧く織り込んであり、まんまと騙されましたね。
登場人物が多く、相関関係が分かり難いこともあり、複雑な推理をしていまいます… それが「アガサ・クリスティ」の仕掛けた巧みな罠なんですよねぇ、、、
実はシンプル… 殺人の動機があり、最も犯罪者らしい人物が真犯人でしたね。
愉しめる作品でしたが… 「ミス・マープル」の登場シーンが少ないので、ファンにとっては少し物足りないかも、、、
あと、登場人物が多いので、時々、誰が誰やら混乱気味… ドラマを先に観ていなかったら、もっと混乱したと思います。
以下、主な登場人物です。
「ジェーン・マープル」
詮索好きな独身の老婦人。
「ジェリー・バートン」
本作の語り手。
傷痍軍人で、療養のためにリムストックから半マイル離れたリトル・ファーズ邸に移住。
「ジョアナ(ジョー)・バートン」
ジェリーの妹。兄ジェリーとともにリトル・ファーズ邸に移住。
「リチャード(ディック)・シミントン」
ガルブレイス・アンド・シミントン法律事務所の事務弁護士。
「モナ・シミントン」
ディックの妻。
「ミーガン・ハンター」
モナの先夫の娘。
「エルジー・ホーランド」
シミントン家の家庭教師。
「アグネス・ウォデル」
シミントン家のお手伝い。
「ローズ」
シミントン家のコック。
「オーエン・グリフィス」
医師。
「エメ・グリフィス」
オーエンの妹。
「エミリー・バートン」
リトル・ファーズ邸の持主で、オールドミスの姉妹の最後の1人。
「パトリッジ」
リトル・ファーズ邸のお手伝い。
「ケイレブ・デイン・カルスロップ」
教区牧師。
「モード・デイン・カルスロップ」
教区牧師夫人。
「ナッシュ」
郡警察の警視。
「ミス・ギンチ」
ガルブレイス・アンド・シミントン法律事務。
「ジョージ」
ベアトリスの恋人。
「パイ」
プライアーズ・エンドの修道院長。
「クリート夫人」
植木屋の妻。‘賢者の一族’の出身。
「ベアトリス」
リトル・ファーズ邸のお手伝い。
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陰口が書かれた手紙が届くところから始まる事件。
マープルものであるが、マープルが最後にちょろっと出てくるだけなのはちょっと残念。事件の切り口としては面白いと思うが、ものすごいと思うほどでもなかったというのが正直なところか。
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マープル談「頭のいい子は、低脳と紙一重ですからね」の一言が印象的。
みにくいアヒルの子ストーリーが前面にでた作品なので、優秀かつ多感で悩みが多い思春期の方にオススメします。
解説によれば「クリスティー自身、一九七二年に日本のファンの質問に答えた自薦十作品の中に、最後にこれをあげている」とのこと。
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ミスマープルものの3作目。
物語の流れとしては、"この角度でくるか"といった意外さと、丁寧に作り込まれた謎で構成されているように感じた。
内容的には申し分なく面白いものだったが、ミスマープルの登場がストーリーの後半以降なのが少しだけ残念だった。それはそれで別の登場人物による推理が主となって進むので新鮮味があった。