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アメリカNIHの生命科学戦略 全世界の研究の方向を左右する頭脳集団の素顔 みんなのレビュー

  • 掛札 堅 (著)
  • 税込価格:1,0349pt
  • 出版社:講談社
  • 発行年月:2004.4
  • 発送可能日:購入できません

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紙の本

アメリカが生命科学で世界最先端を行く理由

2004/07/12 02:48

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:ヴィア・ノヴァ - この投稿者のレビュー一覧を見る

 21世紀もバイオの時代は当面続きそうだが、今の日本の現状では優秀な学者が出ても結局はアメリカに取り残されそうで不安を覚えさせる一冊である。NIHは国立衛生研究所の略。アメリカ行政省の健康福祉省の所轄にある独立機関である。NIH自身もユニークな研究を行うが、同時に総予算のうち85パーセントはNIH以外の研究に支給される。この部外活動費の支給の方法や配分が日本と大きく違う。審査が合理的でわかりやすく、学閥等の不公平が無いように最大限配慮されている。個人に支給される額が多いので、研究者個人のアイデア、業績が最大限生かされるようになっている(例えば、今問題になっているアカデミック・ハラスメントの問題も研究室単位で補助金を支給する日本方式では無く、NIH方式で予算配分すればかなり改善できそうだ)。また、若い研究者に特別の枠を設け優遇している点も素晴らしい。アメリカの医学系の研究者の研究費、人件費の50パーセントがNIHに依存しているそうである。またNIHは、所長、管理職を含めほとんどの職員が、M.D.(医学博士)やPh.D.(医学以外の博士号を持つ人)などの学位を持った学者で構成される、専門家による専門家のための機関であり、所轄官庁の干渉も非常に少ないそうである。日本の現状を見ればうらやましい限りである。

 また、NIHのみならずアメリカの科学の世界にある自由な雰囲気(言い換えれば日本の閉鎖的な雰囲気)も随所に出てくる。例えば、医学系なのにPh.D.の方がM.D.より多いとか、国籍にとらわれない人材活用、流動性の高さなどため息が出るほど羨ましい。特にサバティカル(他の研究機関に一定期間、有給出向できる制度)は、欧米で非常に盛んでかつ研究のレベルを上げるのに効果的な方法であるので、ぜひ日本でも広まってほしいものである。

 1921年生まれの著者は1960年に渡米し、1967年から本書の舞台であるNIHの主任研究者になったそうで、実際に働いている著者ならではの興味深い話も多いが、その分NIH全体ではなく、著者の周りに話が偏ったり、身内に甘い点も多い。日本の研究者やシステムについてはそれ以上に甘く、もっと突っ込んで公正な議論を展開して欲しかった。また、NIHに留学・就職したり、資金を獲得するための具体的な方法をもう少しまとめて書いてくれればとも思った。

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