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第一部の最後のどんでん返しにはビックリさせられたが、如何せん全体的に展開が遅い。それだからこそ、より物語の世界に深く浸れる・・・とも言えるが、リーダビリティの欠如を感じる。
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●サラ・ウォーターズの歴史ミステリ第二弾。
なんだかなあ、この作者、“惹かれあう二人”みたいなのが好きなのかな?
●今回は、『スリの少女スーは、とある田舎の城に住むお嬢様を騙して財産を奪うたくらみに加担するため、侍女を装ってその城に入るが、そこに待ち受けていたものは彼女の予想を超えた企みだった・・・!?』みたいなストーリー展開。
枚数が増えた分、エゲツなさも倍加?
設定が設定だけに、エロさ加減も増量しております(笑←途中で、フ×ンス書××庫を思い出したのはヒミツ・・・。)
現代でなく、50〜100年くらい前に書かれた作品だったら、国書刊行会あたりが出してそう。
そんな雰囲気なのでした。
●読後、すっきりさっぱり明朗快活にはなれるタイプの小説だとは到底思えませんので、読む前にはお覚悟を。
ま、『半身』よりはマシだと思うけどね・・・。ふう・・・。
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私には合わない本でした。
とっても面白いのだけど、私の趣味じゃない。
『半身』も面白かったけど、やっぱり私の趣味じゃなかったので、私はサラ・ウォーターズに手を出さない方がいいみたいです。
ひねりもあって面白い物語なんですけどね・・・
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ヴィクトリア朝のイギリスを舞台に、幾重にも張られた謀略をめぐる物語。二人の少女の視点を交互に入れ替えて物語が紡がれていく。一部を読み終わったあと二部を読むと「あの時こんなことを考えていたのか!」という驚きがあって面白い。また、ロンドンの貧民街の猥雑な雰囲気やブライア城の閉塞感もよく描かれて、ちょっとした歴史物としても読める。
読後の感想としてはとにかく、濃厚で「お腹いっぱい」。同著者の「半身」よりは私は好きだ。それはこちらの方が読後感がいいからだが。あと、個人的には上巻の方が面白かった。陰謀の成就を目指すまでが盛り上がるためと、ブライア城の陰鬱な雰囲気がよかった。
とても面白かったが、人に薦めるか?といわれると……うーん。内容的にちょっと人を選ぶ部分があるからなあ。ただ、一気に読ませる力があることは確か。
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上下巻を一気に読み終えて、溜め息が出た。すごい。
重いけれど読後は爽快。
酷いことをする人も、冷酷なモンスターじゃない。(だから怖いのだけど)
筋も人物も魅力的。こんな解放もあるんだ!
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時代は百合です。とか言っちゃうとそこまでなんですが。近年の女性向けホモなもの(みもふたもない)には失われつつあるものが、この畑で復活することを期待しつつ。
気持ちが近づいていく過程が、残酷な所も優しい所も丁寧に美しく書かれていて、緊張感と、解放された時のカタルシスにはまります。表面的なプライドというより、もっと内面的な自尊心を感じさせてくれる所が良い。設定の耽美っぷりもぶっちゃけ好みなんですが。
同じ作家の前作よりもこっちの方が好きなのは、ハッピーエンドだからかも。
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イギリスでドラマ化されたこの作品。
スーとモードの感情が切ない。
最後のどんでん返しもビックリ。
必見です。
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映像が頭の中にぼんやりと浮かぶのに、
知識と想像力が及ばなくて嘆いた作品。
見事に騙されました。
騙してるつもりで騙されました。
面白い!
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「半身」のウォーターズの2作目。19世紀末、侍女として城にもぐりこんだ主人公の目的は、そこの令嬢が受け継ぐ財産だった。話は、2転3転として、目まぐるしい感じ。それが、へんな陶酔感を呼ぶんだけどね。
非常に面白かったけど、半身でもちょっとあったことが、今回はもっとあって、ウォーターズはこれからもそういう作風でいくのかちょっと心配。そういうのあると、ものすごく毛嫌いする人もでてくるからね。
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ロンドンで詐欺師の一家に育てられたスーザンと、世間から隔絶された城で育ったモードの二人を巡る小説。勢いがあるスキャンダラスな展開がシドニー・シェルダンを思わせます。ミステリーとはちょっと違う気はするけど…。スーザンの育ての親の気持ちがちょっとはっきりしないのが消化不良。お金のためだったのか、スーザンを本当に娘のように思ってたのか。古いイギリスの雰囲気は楽しめました。
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「半身」が面白かったので読んでみた本作。雰囲気は似てるなあ。この「ブライア城」も「荊の城」……「監獄」に似たイメージがあるし。でもって耽美。前作「半身」を楽しめた人ならお薦め。
これはネタ割っちゃいそうなので多くは語れないけれど、かなりスリリングな物語。二転三転、騙し騙され、いったいどれが本当の「計画」だったのか。スウとモードそれぞれの苦悩も痛々しい。どっちみち〈紳士〉は気に喰わないけれど(笑)、キャラクターも魅力的なんだよねえ。ラストはけっこう感動かな?
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『半身』もそうだったけど、この人の作品は前ふりが長い。途中で盛大などんでん返しがありそうな気配に、それまでのじわじわとしか進まない展開を読者は辛抱強く待たなければいけない。その辛抱がつまりスリルであり、サスペンスであり、ミステリーなのだけれども。
舞台は英国。ロンドンっ娘の気性がなんとも愛らしくて惹かれる。登場人物の誰もが一癖二癖ありそうで、一気に読んでしまう。
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図書館の本
内容(「BOOK」データベースより)
19世紀半ばのロンドン。17歳になる少女スウは、下町で掏摸を生業として暮らしていた。そんな彼女に顔見知りの詐欺師がある計画を持ちかける。とある令嬢をたぶらかして結婚し、その財産をそっくり奪い取ろうというのだ。スウの役割は令嬢の新しい侍女。スウは迷いながらも、話にのることにするのだが…。CWAのヒストリカル・ダガーを受賞した、ウォーターズ待望の第2弾。
サラ・ウォーターズは「半身」を最初に読んで面白いと思い、「夜愁」を読んだんですが、これはいまいち。
やっぱりイギリスのこの時代が得意な作家さんなんだなと改めて認識した作品。
意外なえ?がやはり織り込まれていて、そこかしこにレズチックな描写もある。
スウが見ているモードとモードが見ているスウの差がすごい。
春画、ねぇ。
紳士がこのままっていやなんだけど下巻が楽しみです。
Fingersmith by Sarah Waters
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内容
19世紀半ばのロンドン。17歳になる少女スウは、下町で掏摸を生業として暮らしていた。
そんな彼女に顔見知りの詐欺師がある計画を持ちかける。
とある令嬢をたぶらかして結婚し、その財産をそっくり奪い取ろうというのだ。
スウの役割は令嬢の新しい侍女。スウは迷いながらも、話にのることにするのだが…。
CWAのヒストリカル・ダガー賞を受賞。
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2011.3.7~4.9読了
途中まではイイ感じで新しい「王子と乞食」かな、と期待を持ったけれど結末は平凡というか意外性がなかったなぁ。ほんとに”このミス1位”?ブライアが荊の意味と知り邦題はマンマと納得。原題の Fingersmith ってのは「掏摸」の意味だがスリ場面はあまりなかったが・・・Smith はヒロインの娘が名乗る変名でもあり身分を掏ったという意味も含んでいるのかな。