見かけよりも、ひとクセある
2015/04/12 16:56
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投稿者:きらら - この投稿者のレビュー一覧を見る
何に限らず見かけが簡単そうに見えるものほど奥が深かったりする。
池内さんのエッセイで語られる旅もそうだ。
旅のなかでさまざまな作家や詩人の魅力的な作品も紹介されていて、そういった作品にも寄り道したくなる。
「もどり道」という最後の話がすきだ。
非日常から日常へ。子供の頃、夕暮れ時、うちに帰るときのあの感じにも似て。
文章にある種のクセがあるので、誰にでも勧められる味ではないけれど。私は気に入った。
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一人旅というにはいろいろなことを考える旅です。
感動を共有する仲間がいないため旅のほとんどが一人の時間となる。
寂しいという人もいるけど私は一人旅と好きだ。
同行者に気をつかうこともなく、自分のペースで旅することができるというのが一人旅良さです。
本書は旅の途中に感じたことを短いエッセイとして読みやすくまとめている。
ただどこへ何をしに行ったのかという本来の目的については詳しく書かれていないのが残念です。
これでは旅について考えることはあっても旅に出かけたいとは思わない。
もう少し旅の醍醐味が伝わるエピソードがほしかったです。
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旅先の風景をつづりつつ、ひとり旅の楽しみと心得をとく軽妙なエッセイ集。寡聞にして知らなかったのだが、著者の池内紀さんはこの手のひとり旅エッセイでは有名な人らしい。
学生時代には長期休暇のたびにでかけていたひとり旅も、就職して自由になるお金ができてからは今一つまらないものになってしまい(著者曰く、旅ではなくてリクリエーション)、さらに結婚してからは疑いをかけられないように、ひとり旅には出ていない。この本を片手に、またブラリとでかけてみたくなった。ちょっとかけ足で速読し過ぎてしまったので、旅先でもっとのんびり、ゆっくり読んでみたい。
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著者の、一人旅についてのエッセイ。
桜前線ならぬ山菜前線の一文が楽しかった。そうか、摘むそばから口に放り込むというのは美味しそうだなぁ。
一人旅はしたことがないけど、一度やってみたいことのひとつ。
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楽しい旅人になりたいなら、既に楽しい旅人から学ぶのがいい。
一人ではなくても、散歩でも、応用できる「旅」の楽しさ発見のコツ。
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[ 内容 ]
ひとり旅が自由気ままと思うのは早計というもの。
ハードな旅の「お伴」は、厳選された品々でなければならない。
旅の名人はみな、独自のスタイルをもっている。
山下清の下駄や寅さんの革トランクにしても、愛用するには立派なワケがあるのだ。
疲れにくい歩き方や良い宿を見つけるコツから、温泉を楽しむ秘訣、さらには土産選びのヒントまで、達人ならではのノウハウが満載。
こころの準備ができたら、さあ旅に出かけよう。
[ 目次 ]
出かける前―まえがきにかえて
島に渡ると
海辺は冬がいい
札所をまわる
坂のある町
キョロキョロする
歩き方のこと
足かクルマか
わが専用車
ステッキをお伴に〔ほか〕
[ POP ]
[ おすすめ度 ]
☆☆☆☆☆☆☆ おすすめ度
☆☆☆☆☆☆☆ 文章
☆☆☆☆☆☆☆ ストーリー
☆☆☆☆☆☆☆ メッセージ性
☆☆☆☆☆☆☆ 冒険性
☆☆☆☆☆☆☆ 読後の個人的な満足度
共感度(空振り三振・一部・参った!)
読書の速度(時間がかかった・普通・一気に読んだ)
[ 関連図書 ]
[ 参考となる書評 ]
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複数の旅も確かに面白い。
だけれども、一人ぼっちの旅も
また、面白いのです。
ですが、楽しむためには
自分の体は自分で守らなければなりません。
特に山が絡む場合には要注意。
この中で有用な部分は
宿泊に関してのところ。
なかなか気付きづらいですがよく考えれば
そう感じるんですよね。
こういう本はよいと思ったところを
取り入れたほうが面白いはずです。
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標題に惹かれ、なんとなしに購入。徒然な紀行文、エッセイ。筆者の旅への思いが伝わり、自分の旅心もくすぐられる。思い切って、家族に「ひとり旅をしてきてもいいか」と切り出してみようか。
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知り合いに池内紀をリコメンドされたので、試しに読んでみた。
ひとり旅でどんなことを感じるのか、彼ならではの視点で記載されている。この視点が正しいかは分からないが、きっと参考にしてくれということなのだろう。
ひとり旅をよくする身として、彼の視点に頷けるところもあるが、なんとなく対抗心が芽生えてしまっているのだろうか、うまく迎合できない自分がいる。
なんでか考えてみると、彼の視点は日本史が支柱となって、そこでの史跡や風景で感じた独自の感想が埋め込まれているのだが、なんとなく各所に居るであろう人々の匂いがしない。私は、現地でざわついている人の息遣いが好きなので、それが足りないのが残念であった。
もう少し大人になってから読むと、また違った感想になりそうな気もする。
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「ひとり旅には手本がある。たとえば、若山牧水、山下清、寅さん・・(略)・・いずれも旅の名人である。それが証拠に、きちんと自分のスタイルを持っている・・(略)・・それぞれスタイルが決まっているのは、自分にぴったりのものを体験で学びとったせいである。厳しい条件の中で、一つまた一つとムダを省いた。
ひとり旅が自由気ままと思うのは錯覚である。それはひときわきびしい生活条件を自分ひとりで引き受けること。一つたりともムダを道づれにはできないのだ。
・・・よそへ出かけたからといって、べつに新しいことがあるわけではない。変化はしていてもあたらしくないのだ。旅先だからこそ新鮮でえがたい冒険になる。新しさと冒険を自分でつくり出している。旅はするものではなく、つくるもの。旅の仕方でその人がわかる」
そういう著者のひとり旅の世界を導いてくれる本である。
読んでいてワクワクしたり、楽しい本ではないが、妙にこころが落ち着く本である。
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池内さんの旅の指南書。
家族もできて2人旅の楽しさも知りました。でも、ひとり旅もまた楽しんでゆきたい、そんなときの楽しみ方のさまざまなコツが書かれているなぁと感じた一冊です。日本の中にもまだまだ知らない楽しさがいっぱいあるな、とわくわくしました。
奈良の正月堂や久米寺、西国三十三所など、いろいろなところに出かけたいな。
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池内紀 著「ひとり旅は楽し」、2004.4発行。仕事ではない気ままなひとり旅、いいですね。私はそんなに経験はないですが。著者は、手帳の巻末に「持って行くものリスト」を書いてるそうです。そして、別の頁には「いらなかったものリスト」を。旅の毎に持ち物を更新されてるんですね。私は仕事をしてた時は、国内旅行用は大きめのバッグに、海外旅行用にはサムソナイトに、いつも必要な物を入れてスタンバイさせていました。持ち物も歩き方も、旅のスタイルは人それぞれですね。これから、杖ではないステッキを相棒にしてみましょうかねw。
若山牧水には歌が、山下清には絵が、寅さんには恋が・・・、みんな自分のスタイルを持った旅の名人。ひとり旅の必需品は無限の好奇心。池内紀「ひとり旅は楽し」、2004.4発行、再読。
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ドイツ一人歩きの日本版である。みゃげは買わないがその土地での本は買う、というのはいいのかもしれない。
最近はあげるための食べる土産物ばかりなので自分の楽しみがなくなってしまったような気がする。この原因は京都土産るいは京都おいしいものの本のせいかもしれない。
論文には全く役立たず。
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読み物として面白い。書き口がシンプルで、無駄のない文章が読みやすい。
ただ、年代の違うおじさまの旅は、どうも感覚が違って感情移入はできない。うーん、そうかなぁって何度も思いながら読んだ。
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写真も地図も絵すらない旅の本。文しかないのにまさに旅。最後の戻り道、旅もあまりしてないのにとても懐かしく共感しました。ガイドブックを見ないで一人旅に出たくなります。