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童話集というのに惹かれて手にしたのだが…。
読み聞かせながら、子どもと心の対話ができる…というには、聊か面白くなさ過ぎる。
こどもが朝なかなか起きてこなかったら、朝起きるのが遅いマリーのお話をする。子どもが学校へ行くのを嫌がったら、学校へ行くのを嫌がった子どもの話をする。
なんとも、そのままなのである。
もともと読み聞かせる為に買ったわけではないのではっきりと分からないが、実際はこのくらいあけすけに単純な話を子どもにしてやるのが丁度良いのかも知れない。
だが、ここまで面白くないと、読み手側が飽き飽きしてしまいやしないかと思う。喩え、それが概ね5〜6頁で終わっていようとも。
代りにこれにしたら、と高橋先生の『不思議な卵』を手渡してしまいたくなる。同じ数頁の物語なら、こちらのほうが遙かに秀逸だと思う。(ただし、対象年齢は小学校低学年あたりからだと思うけれど)
ただ、この本のウリである「読み聞かせ」は大切なことだと言うことには頷けるものがあった。
(この本の中の童話を用いるのにはだいぶん抵抗があるけれども)
子どもに読み聞かせるという事は、確かに子どもの情緒面の発達に大きく関わることだと思う。専門家ではないので、科学的な根拠なんて知らないが。
しかし、それ以上に私にとって実感できたのは、物語を声に出して読むという行為が、親の情緒を安定させる面を持っていると言うことである。
煮詰まっているときと言うものは誰にでもあるものだろうと思うが、そんな時にお気に入りのフレーズを口ずさむ、歌う、笑う。
兎に角、意識的に「声を出す」という行為は、何かしら心持ちを変化させる効果があるように思えるのである。
是非、ノンタンシリーズなどで(←笑)お子様と共に声に出す読書をしてみてはいかがでしょう。
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子供「と」読んでいただきたい
小物語集。これは子供対象だけではなく、どんな方にも手ごろに読める作品です。寧ろ、大人が読むべきなのかもしれない。
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「この本の中で著者ニッチュが、私たち大人にくりかえし伝えようとしているメッセージは、‘自分の子どものころを思い出してください’ということにほかなりません。‘お話を読み聞かせ、いっしょに話しあいながら、どうか子どものころの気持ちを思い出してください。それが子どもを育てるときに、いちばん大切なことなのです。’と。・・・はじめににあるように、これは、子どもにお話を読み聞かせ、それによって親子が話し合うための本です。そのきっかけになればと思います。」ドイツで絶賛された本だそうです。