投稿元:
レビューを見る
ストーリーらしいストーリーもなく、淡々と日常が過ぎていく様が綴られています。だけど日常と呼ぶには少しだけ狂気が混ざっていて。
主人公が、「私が死んだら、あなたかなしい?」と恋人に尋ねて、逆に恋人から「じゃああなたは?」と聞き返されるシーンが好きです。
最後の一文で救われた気持ちになりました。
投稿元:
レビューを見る
愛されて愛されて愛され過ぎているので不幸という、ある意味とっても羨ましいお話。会話の中身もトロトロです。
投稿元:
レビューを見る
あらすじをつけることの出来ない、ひらがなが多くやわらかい、江國香織らしい小説。完璧なかたちをした、妻もこどももいる恋人とのみたされた日々を描いてます 江國香織が好きなひとはすきだろうな
投稿元:
レビューを見る
江國作品は好き嫌いあると思いますが、嫌い派の人が一番嫌いそうな(笑)タイプのストーリーじゃないかと思いました。あり得ないほどの現実感・生活感のなさ、自分のテリトリーと恋人との関係の中で揺れるヒロイン。個人的にはもう少し地に足の着いた小説の方が好きなので、ちょっと食傷気味です。江國作品の中では最低ランク…かな。
投稿元:
レビューを見る
江国香織著っていうのと、オビに惹かれて購入。オビが気に入って買うなんて初めてで、自分でもびっくり。「恋人の身体は信じられないくらい私を幸福にする」だっけ?!気持ちいいくらいどろどろでまたビックリ。
私にとって、江国香織っていう作家は、好きすぎて常に☆4つ以上なので、☆4の評価は低いです。浮気物は、家族はツライだろうなぁ、とか勝手に想像しちゃってどうしても辛めにつけちゃいます。
投稿元:
レビューを見る
乗ったら壊れちゃう、身動きしたら壊れちゃう。でも素敵な椅子。形あるものはみな壊れますが、はじめから壊れると思っても欲しくなる程のものもある。わたしもそんな椅子が欲しい。
投稿元:
レビューを見る
んー。江國香織の小説を初めて読んだんだけど、どれもこんな雰囲気なのかなぁ。あまりピンとくるものはなかった。
投稿元:
レビューを見る
特別変哲の無い日常。愛とは嬉しいものなのか、死とは哀しいものなのか。孤独ではないけれど、どこかものがなしい。江國さんの小説はスラスラと流れるように頭に入ってくる。
投稿元:
レビューを見る
熱烈に好きになるってことは、それと比例してどんどん孤独感を募らせていくってこと。
そんな苦しさを感じる本でした。
投稿元:
レビューを見る
2004/5/29読了。相変わらず読んでてムズムズして居たたまれないような不快感が…。でも最後まで読んでしまう。最後までキャラクターの名前が一切出てこないことが印象的。
投稿元:
レビューを見る
日記のような、これと言って内容のない話なんだけど、だんだん変わって行く主人公の心がなんとなく共感。そして最後の最後で、必要さに気付く、けれどまた繰り返してしまうのでは?と思ったのは私だけ?奥が深いかも知れない。
投稿元:
レビューを見る
主人公の境地は、私には到底理解できないです。(他の作品もそういうところあるけど)
理解できるような人にもなれない気がします。
でも、物語としては、好きなんだと思います。
投稿元:
レビューを見る
「でも、私は彼が、私の髪のちょうど三ミリ外側をなでているように感じる。」
「次の瞬間、ふいにそれが訪れる。それとは、恋人が帰る瞬間のことだ。」
「彼は私を愛している。私はそれを知っている。私は彼を愛している。彼はそれを知っている。私たちはそれ以上なにも望むことがない。終点。そこは荒野だ。」
「私と恋人の計画は完璧で、そこには何の問題もない。何の問題も。ただ、私にはその日が永遠にやってこないことがわかっている、という一点をのぞけば。」
「私は自分が架空の存在であるような、彼の空想の産物であるような気がする。」
「私は恋人のために絵をかいているわけではないが、恋人のために日々生きているから。私にとって、絵をかくことと生きることは似ている。だからつまり、恋人のために絵をかいているのだ。」
「みちたりた絶望のなかで。」
「信じきっていなければ、愛に意味などないことを知っていた。」
「『あなた、よっぽど絶望しているのね』
愛を込めて、私は言った。
『してる』
恋人の声も、ひどく愛にみちてやさしかった。」
投稿元:
レビューを見る
うん。 大人な恋愛だった。
しかも、話からはどーやら不倫くさい!!
そーゆーのをさらっと書けちゃうのはすごいなぁ
投稿元:
レビューを見る
江國さんの本は、何度も何度も、ゆっくりと噛みほぐすように読み返していって、やっと作品と一体になれるというか・・・そういうものが多い、と思います。この本もその中のひとつ。解説で翻訳家の金原瑞人さんがおっしゃっているように、この「ウエハースの椅子」にはストーリーが・・・ない。絶えず動くアクション小説・推理小説なんてのからは一番離れたところにある。でも、それがいいんです。例えば自己紹介などするときに、「あなたの好きな食べ物は何?」と聞かれて咄嗟に頭に浮かぶもののように、何度も食べたい=読みたいと思わせる本。ストーリーよりむしろ、本当にちょっとした感情の揺れをひどく繊細に細かく描いていく。そんな江國さんの持ち味が遺憾なく発揮!されています。通学途中などに、これからももっともっと読み返したいなあ。とろりとして病み付きになるチョコレートのような小説でした。