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紙の本
中高生には是非お勧めしたい一冊
2005/06/21 23:41
6人中、6人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:関東蒲公英 - この投稿者のレビュー一覧を見る
歴史の勉強をする際に、教科書を読むというのは大切な事ではあるが、教科書は教科書であるが故の様々な制約があり、記述されている内容も、簡略化された物になりがちだ。
歴史的なイベントが起こるまでのプロセスや、そこに至るまでの人々の努力、歴史的な人物の行動の功罪や評価、或いは考え方の対立や騙し合い、といった歴史が好きな人間が最も興味をそそられる部分に関しては教科書を見るだけでは遠く理解が及ばない事も多い。
歴史は一面的にとらえるよりも、多くのサイドストーリー的に扱われてしまうエピソードや当時の時代背景を知る事によって、各々の時代を想像し、論じるだけの土台が出来る。そうした土台を作るのに最適な一冊が本書である。
本書は、近代日本の歩みについて、著者が重要だと考える項目について、様々なエピソードや時代背景を分かりやすい言葉で説明してくれる。
例えば、「世界恐慌」とか「満州国建国」、「東南アジア侵攻」はたまた「敗戦」や「日本国憲法制定」といった様に、小項目ごとに見開き1ページで語られ、1項目づつ読んでいけるので飽きがこない。中高生程度の読解力でも容易に読みこなす事ができ、当時の時代背景を探るのに最適だと言える。
個人的に勧めたい中高生はもとより、我が国の近現代の歩みやその時代背景を手軽に知る為の一冊として、大学生やそれ以上の方にもお勧めしたい一冊である。
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