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丸の内の片隅でひっそり営まれる小料理屋が舞台。物静かな女将さんが客たちの心の中で硬く結ばった糸を優しくほどいていく…
女性が一人でふらっと入れるおばんざい屋さん。いいなぁ。
お店の空気感と優しい料理と女将さんの暖かさが心地よくて、普段奥の方にしまっている事をつい話したくなるんだろうなぁ。
時に、嘘も方便を交えながら相手の事を思いやりながらのやさしい答え。
自分の過去にも踏み込まれたくなかったからお客さん達の話にも踏み込まなかったんだね。
それが後半にどんどんあきらかになる。
それも結構な過去。
おばんざい屋さんの雰囲気とはかけ離れすぎてる過去。
強く辛い過去を抱えながらも美味しく優しい料理が創れるまでに乗り越えられた…
とっても強い女性。素敵。本当に。
何処かにないかなぁ。こんな小料理屋さん。
あるけど気付いてないだけかな?
キャッチする努力。
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ひっそりと開いている、美味しい料理をだす
けれど、それほど高くない、
そういう小料理屋の女将は
美人と相場は決まっている。
作中では、とびきりの美人ではない、とあるけれど、
そこそこの美人であることは間違いない。
で、料理が上手で出しゃばらないのに気配り上手。
ずるいなぁ。。。
絵になるなぁ・・・
で、そういう女将には謎がある、
これも決まりごと。
やっぱりあったかぁ秘密。
中身は、苦みもコクもある大人のお話。
大人になるということは
いろんなことがあるってことなんだなぁ。
「桜夢」の
愛人、つまり全くの他人を死亡保険金の受取人に
するのはかなりむづかしいと思われるし、
ほぼできないんじゃないかと思うのだけど。
この親父も自分の子どもに残せよ!と
不倫を許せぬ私は思うが。
緑の桜は見てみたい。
清水さんとのやり取りは
なかなか新鮮で面白い。
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後半になって、おかみさんの過去がわかるところから一気に読みました。
雪弥くんと再会した時涙でした。。。
今は穏やかに過ごしているすごい過去を生きてきた主人公が、何も言わなくてもその人柄が他人を引きつける魅力になっている所がほんとに納得でした。
その過去に驚かされました。
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女将と清水の初々しいけど、なんか安心する関係がとても心地よく感じられました。まさに縁側でお茶をすする二人が目に浮かんでくる感じですね。
どのミステリーもはっとする決着で、爽やかな風が吹きました。
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穏やかで心が温かくなるお話。
最近はRIKOシリーズや聖なる黒夜とか、ハードなのばかり読んでたのでたまにはいいかも。(*´ー`*)
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季節の日本料理と謎を主題とした連作短編集。
雰囲気としては北森鴻氏の香菜里屋シリーズの女性版といったところでしょうか。おかみさんの人生がちょっと激し過ぎるので、もう少しソフトである方が純粋にばんざい屋の空気感や料理を楽しめると思います。
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1つずつの話を通して、最後は過去をテーマにまとめられているように感じました。
こんな小料理屋さんが近くにあればいいのに!
読んでてほっとした結末でした。
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本のプレゼント交換?みたいなのでいただいた本。
多分自分では手に取ってなかった本だなーとは思う。
でも面白かった。あと食べ物の描写が美味しそう。自分は好き嫌いが多くてあんまり食べれないけど...
食べ物が美味しそうな描写がどこかでみたことあるなーってずっと考えてたんだけど、たぶん妖怪アパートだと思う。
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とってもほっこり。
ごはんが美味しそうで、
流れる時間がゆったりしていて、
主役の女将がしなやかで美しくて凛としていて、でも可愛くて
ここ最近読んだ中では人に進めたいNo1かも。
続きもよみます!
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ばんざいやの女将のもとに集まる客と、後半は女将自身の秘密に迫っていく展開で飽きることもなく、ノンストップで読めること+大きな事件があるわけではなく(死人がでることもあるけど)普段の生活における些細なことに関して決して首を突っ込みすぎることなく程よい距離の中で客を見守る女将の姿が清々しい印象。
女将自身の過去は思った以上にハードだけど、それを乗り越えて今があるっていのは説得力があったと思う。
もし続きがあるなら楽しみな、ほっこりできる話でした、
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季節の食材を用いた京都の家庭の味おばんざいを提供する「ばんざい屋」。
そこに集まるお客たちにまつわる謎を静かで謎に包まれた女将が解決(といっても本人がしゃしゃり出たりはしないのだが)していく話が序盤の主軸。
もの静かな女将のおかげもあってか店の中もいい意味で穏やかに感じて居心地がよさそう。こんな店あったらぜひ常連さんになりたいものである。
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東京•丸の内にひっそりと店を構える「ばんざい屋」を舞台に、様々な人間模様を描いた本。
お店のお客さんのドラマが1話ごとに綴っていて、さらに毎回お腹が鳴ってしまいそうな季節の素材を使ったお料理がストーリーと絡み合ってたくさん出てくる。
物語が進むに連れ、女将である美鈴さんの過去が明らかに。ミステリーを読んでいるようなドキドキ感と、次々出てくるお料理のワクワク感が入り混じって、本当に味わい深い素敵な小説だった。
本当にこんなお店があったら行ってみたいなと思う。また、読み終わったらわ周りにいる、自分を大切にしてくれる人をもっと大切にしようと思った。
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爽やかな読み心地。最初の「聖夜の憂鬱」の仕掛けにほっこりはしたものの、この後もこんな感じなのかなと不安になったが,どの章も驚きがありながらほっとする話でした。話がすすむにつれ「おばんざい屋」の女将の過去も明らかになって来てそこも読み応えあり。
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おばんざいの言葉に惹かれて手に取った一冊。
女将さんの作るおばんざいはどれも美味しそうで、夜読むにはお腹に悪い。笑
恋愛ミステリーということで、ビブリア古書堂的な雰囲気で、お店に訪れるお客さんの短編が続きながら、「ばんざい屋」を営む女将さんの恋が進んでいくお話。
ただ、ラノベのような感じでは無い、30代後半の落ち着いた大人の恋が魅力。
思いがけずフランスとの繋がりもあったりして楽しめた。
フランスの蚤の市は、この内容に何故こんなに人が集まる!?と思ってしまうほどガラクタばかりに見えるのだけど、皆お気に入りのブロカントを見つけて、上手にアレンジしているのだろうなと思う。
この近くも他の国からも含めて200万人が集まるので、ほんと皆好きみたいです。
作中で語られる、緑の花を咲かせる桜。初めて知りました。普通の桜とは違った魅力を持ってます。
いつか見てみたいものが、また増えました。
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おばんざい屋のミステリアスな(後半でその前半生は明らかになるが)女将と、そこに集うお客たちとの人間模様。
「いとおしさ」が、この作品の最大の魅力だと、解説者は言う。
確かに、こんな小料理屋があったら、常連客になってみたい。何ともホッとする店の雰囲気と、何よりも女将の手作りのおばんざいの美味そうなこと。
ホラーが(苦手で読んではいないが)得意の著者が、こんな人情ミステリーを著すなんて。
ぜひとも、シリーズ化してもらいたい傑作。