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紙の本
愛車を心から大切にするオーナー必見!
2005/10/05 18:09
5人中、5人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:さっちん - この投稿者のレビュー一覧を見る
私は以前、著者が『くるまにあ』という雑誌で中古のアメ車を使い、同様の企画をされていたのを思い出す。本書も、表題を見たときはその焼き直し本かと思ったが、今度はロールスロイス。いつもながら著者の半端じゃないその内容、知識の豊富さに、今時のカーライターとは違うプロフェッショナルさを感じる。これほどクルマ雑誌が氾濫し、うんざりするような類似の記事・企画が溢れる中で、著者の記事はいつも斬新な切り口で、思いもよらない内容に感心するものが多く、本書もそんな期待を裏切らない一冊である。私の現在の愛車は13年前中古で購入。今も飽きるどころか年々愛着が湧いて、生産当時なぜ新車で購入しなかったのかという後悔をなぐさめるように、巷にある安易なケア本(あの手の本はほとんどが”新車”にしか効果?は無いレベル)に騙されて洗車はすれど、だんだん水の使用自体が固体の劣化を進ませる(サビ等)とう悪循環を実感していた。しかし、本格的なレストアをするには金も道具もスペースも無い私のようなオーナーは溜息ばかり。なんとか新車の様な状態に戻したいという想いは募る中、思いついたのが本書にあるような部品レベルに分解しての清掃、補修だった。写真による解説も豊富で、見ているだけで飽きない本書は誰も教えてくれなかったことばかりで、私には教科書のような内容であった。だから決して万人受けする本ではないし、たぶんここまでやろうとする人はほんの一握りであろう。だが、所有している車が本当に好きで強烈な愛着を感じている者にとって、本書で著者が試みた切り口は間違いなく、車との付き合い方に新たな一石を投じるものになったと思う。
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