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☆☆☆+
いつもの通り読みやすい文章で、さりげなく物事の核心に触れたりしていた。主人公と主人とのやりとりが面白かった。
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山奥の民宿で自殺未遂に失敗した千鶴はそのまま民宿で暮らす。居場所が無かった千鶴は
民宿の田村や田舎の暮らしに触れるうち、生きる力を見出してゆく。
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仕事にも日常にも追いつめられ もう死ぬしかないとまで思いつめ、最期の場所を求めて北へ向かった 23歳の山田千鶴がこの物語の主人公。
日々に追われ一点しか見られなくなると往々にしてこういう状況に陥るものだということは とてもよく理解できる。その時その時は それがすべてであり そのために命を削っているのだと思う。死ぬ気になれば怖いものなど何もない どんなことでもできる、とはよく言われる言葉だが それまでと同じ生活の場にいるままでそれを要求されるのは 崖っぷちに立つ人の背中を押すことにも等しいことなのだろうと思う。酷なのだ。
そんな千鶴にとって [民宿たむら]のある木屋谷はまるでやさしく抱き止めてくれる天国のような場所だったのだ。でもいくらすばらしい場所でも ほんものの天国ではないそこには千鶴のいる場所はない、ということに気づいてしまった時 たぶん彼女は現実世界へと生き返ったのだ。
いつでも訪ねて行くことのできる天国を持てた千鶴は きっとこれからも何度も躓きながら上手くやっていけることだろう。
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瀬尾さんの「図書館の神様」を読んで他の本も読んでみたくなったと書いたので読んでみました。出版順番では「卵の緒」「図書館の神様」「天国はまだ遠く」そして最近の「幸福な食卓」と続いているみたいです。
図書館の神様と似たような「傷心と再生」を描く癒しの物語って感じだけど、どうも、主人公の千鶴が図書館の神様の清に比べて、なんと言うのかな、個人的にちょっと好きになれない(笑)。多分、近くにいてもそんなに嫌って気持ちはないけど、なんとなく、カンみたいなもので、、、、(^^;
でも、田舎はいいものだ。多分、21日くらい滞在するには(^^)。厳しい冬の前に帰ったのは賢い選択だったのだろう。ちなみに、過去にすごく雪が降った季節を昭和58年として「58(コーハチ)豪雪」っていっていたけど、日本海側で私の住んでいるところでは、「38豪雪」と「56豪雪」です。福井市内でも2mの雪。2階から出入りしました。
2004.12.26
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『図書館の神様』の瀬尾まいこの作品。この人は本当に良い!『図書館の神様』でもかなり激しく良い男たちを登場させていたけど、今回もものすごい!良い男!!いや、もちろん見所、否、読みどころはたっぷりありますが。この作品はしかし、まさに映像がものすごく現われてくる!映像化、映画化しやすい作品、かつ素敵!な作品と思います。
自殺しようとしていた23歳OLが山奥の民宿を訪れ、そこで、自殺に失敗するところから話しは始まる。その民宿にすむ30歳の田村さんの良い男っぷりはおっそろしいほどで、21日間の自然での田村さんと、それからむらの人々との交流(つってもそうないけど、)は暖かく、でもとても切ない。なんだかとってもありがちっぽい感じはするけど、でも、その暖かさの中に、ほのぼのでおわらない、ほのぼのとはいえない、なんとなく切ない寂しい感じと、現実感が現われているのです。
瀬尾まいこ!最高!
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読んだ読んだ。
ホント淡々としてたけどなんだか面白いと感じるから不思議。『卵の緒』の方が好きだけどこれも好き。
淡々としていても著者の意図がちゃんと感じられるから面白かったと感じられるのかな。そういう本に出会うと単純だけど頑張ろっかなって思える。
話し自体が軽快な進み方な気がします。
畑のおばあちゃんに大量にみかんを貰ったお礼に鶏肉を
持ってって、あっさり断られるシーンがおかしかった。
主人公はこの後どうなったのかな。
こういう気分転換も爽快かもしれない。
最初は自殺予定の旅だったけど。
以前どこかでつまらないという意見を見たから
つまらないと思う人もいるのかもしれないけれどあたしは好き。
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自殺志願の千鶴が辿り着いたのは山奥の民宿。そこで思いがけずたくさんの素敵なものに出逢って……。期待の新鋭が清冽な文章で綴る、癒しと再生の物語。
【感想】
http://plaza.rakuten.co.jp/tarotadasuke/diary/200503250000/
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健全な肉体には・・・じゃないけど人間、基本はカラダだと思う。
自殺したくても、たとえば丈夫な体で、自然に囲まれてて、生きていくことの大変さを感じたら、いつのまにか心まで健康になれそうな。そんな「おはなし」
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不器用で真面目な為に、深く悩み、思い詰めてしまい、時には「死」を考える。
そんな人って、多いんじゃないでしょうか。
この本の主人公もそんな感じ。辿り着いた民宿で自殺をはかります。
けれど生還し、その民宿で過ごすうちに、思いがけず素敵なものに出会うのです。
少しずつ心身の健康を取り戻した彼女の中で、何かが変わっていくのですが・・・。
大きな危機を経験し、それを乗り越えた後って、それまで見えなかったことが見えてきたり、
気付かなかったことに気付いたり出来るようになることがあるんですよね。
例えば、大きな病気になり、それを克服した人などは、それまでの考え方が180度変わったり。
「死」に直面すると、人って変わるんですよね。
私も身をもって経験しているので、よく分かるつもりだし、
この主人公の気持ちも、何だかとてもよく分かる・・・。
今の時代を生き抜くことは、本当に困難なことだと思うけれど、人生、捨てたものじゃない。
そう思います。
普段は気付かない、自分の周りにある素敵なもの。
それらに気付けるようになりたいですよね。
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読んでいくうちに、ユーミンの『ダンデライオン〜遅咲きのタンポポ〜』の歌詞が浮かんできました。田村さんってタンポポみたい・・千鶴の傷ついた日々は田村さんに出会うために運命が用意してくれた大切なLesson〜♪のような気がします。
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現実でもどこかでありそうなでもないと思う不思議な話。映画になっても面白そう。
でも、小説の中に流れている緩やかな時間がとても心地いい。
瀬尾まいこさんはこういうありえなさそうだけれど非日常的すぎない雰囲気を創るのがやっぱり得意なのかなぁっておもう。
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今まで出版された瀬尾さんの本すべて読んで思ったのが、瀬尾さんの本タイトルが良いですよね。
ところで、この本は読後、これから前向きに生きるパワーとまではいかないまでも、新たな一歩を踏み出そうとする背中の最後の一押しを得た気分にはさせられました。
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今まで読んだ瀬尾まいこさんの本で一番好きかもしれない
田村さんというキャラがすごくいい味だしてます
なんとか橋は自殺の名所なんやでみたいな会話のところは
まるで二人の漫才のようで笑いました
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ある図書館コミュニティで瀬尾まいこさんの評判がとても良かった。
さっそく借りに行ったところ、一冊だけあったのがこの「天国はまだ遠く
」だった。
本当に読みたかった本ではなかった。
けれど、良かった。 一気に読み上げてしまった。
シンプルに生きていくのは忙しい。
という一文が印象に残る。
野菜を作り、漁に出かけ、家畜を飼う生活。
感謝の心を忘れずに、自分の手で育てたものを自分の手で殺して食べる。
私には出来そうもないけど、あこがれもする。
なんか、ほのぼのする一冊だった。
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自分はなにに向いているのか、何が得意なのか。
そんなことがわかっている人って実際どのくらいいるんでしょう。
就職活動の波にのって、乗り遅れまいと必死で、そしてせっかく就職したのにやりたい仕事じゃなかった、なんていうのも結構あるんじゃないかと思います。
大抵の大人はそれでも折り合いをつけて、それなりに仕事して、居場所をつくって、幸せをつかんで・・・となるんでしょうけど、彼女の場合は深く悩みすぎたパターンだった、という。
そんな気の弱い彼女が、ある民宿でであったクマ男と自然のふれあいのなかで、なんとなく自分を取り戻して社会にもどっていく・・・という癒し小説です。
最初死のうとかして、どうしようもなくたよりない性格なのかとおもいきや、とうとうと自分の不幸を語ってみたり、意外と図太くて主人公に好感がもてました。
あんた絶対得な性格してるって!(笑
わしは最後の田村さんの台詞が作品中一番気になります。
「じゃあ、俺が帰らんといてって言ったら、あんたはここにいてくれんの?」
え、それって帰らんといてってことじゃあ・・・・・?わしの深読み?
うおおさらってしまえYO!
(;´Д`)ハァハァ
この小説、マジメ度よりもお茶目度が高いです。ブフッと笑えます。