紙の本
滅び行く会社、働きにくい会社にはこの病が蔓延している
2006/06/18 15:30
3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:朝光 - この投稿者のレビュー一覧を見る
会社で働いていると、方針管理とか成果管理というシステムにいやおう無く組み込まれるこの頃です。しかし、方針を出す側、指示を出す側がおかしいと部下は非常に苦しむ事になります。 この本では、問題の洗い出しから、分析、意思決定までの間で陥りやすい点とそれを解決する方法を説明しています。
陥りやすい短絡的な解決策の例としてこんな事があります。
・クラスの仲が悪い。→レクリエーションの時間を増やす。
・売上高が伸び悩んでいる。→個人の目標管理を厳しくする。
・社員の残業が多い。→ノー残業デーを設ける。
・失点が多く負けが込む。→厳しい合宿練習をする。
・企画が足りない。→企画アイデアを出す会議を設ける。
・学校の成績が上がらない。→学習塾に通わせる。
これらは、身の回りでよく見かけるものではないでしょうか。こんな指示をされても、それだけで実効は殆んどないでしょう。こんな指示の下で働かされる社員こそいい迷惑です。
もっと「現場」に密着して「具体的な知恵」を出して考える事が必要です。
日本が高成長をしていた時代、製造業ではQC活動が活発でそれが日本の成長を支えました。その手法の基本に“QCストーリー”というプロセスを必ず回すことがありました。それは、現場で現実をデータで分析して、課題と方法を考え、フィードバックをかけるというプロセスです。
こういう当たり前の事をちゃんとする事で、会社も日本も成長していったと思います。
現在も、汗と知恵で努力する会社は伸び、そうでない会社は滅びるという構図は変わっていないでしょう。
日本では、目先の短絡的な事を重視する傾向が強まっている様に感じるのは私だけでしょうか?。 この本を読んで、当たり前の事が忘れられていることを強く感じました。
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とても良い本だと思うのだが、あまり評価されていないよう。
思い込みは最初に浮かんだ考え、ひらめきは最後に思いついた答え。知恵者はひらめく。
だから、原因を発見したらまず疑う。
なぜならそれは思いつきだから。
大きな問題は「分けて見る」。
ときには高いところから俯瞰する。
決め打ち、思い込みは捨て、
複数選択肢を用意する。
?数々の問題を把握すべき状況−どんな問題があるのか、どれから処理すべきなのか
?原因を究明すべき状況−なぜ、問題やトラブルは起きたのか、どう対処すべきか
?選択や決定をすべき状況−どの選択肢を選ぷのか、最も望ましいのか
?リスク対応が求められる状況−環境変化を踏まえ、将来の危険や不安にどう備えるか
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問題=あるべき(期待する)状態からの逸脱。
論理的な人は謙虚である。
問題の課題化、分離・分解、優先順位、判断基準、分析課題、情報分析、原因の検証、対策、決定事項、選択肢、マイナス要因、重大領域、具体的な問題現象、予防対策、発生時対策。
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問題解決のやり方を取りまとめた本。一般的のやり方を述べており、応用は効くが、反面、これだけ読んで実行できるかは疑問。
但し、進め方のヒントにはなるので、有益な本。
気になったフレーズを下記に記す
•短絡思考は失敗への近道
•自分は多忙すぎて回らなくなっていると思いがち、優先順位を間違っている。(リーダーが適切に割り振っていないので、メンバーが勝手に優先順位をつけ混乱する)
•ラショナル思考をもとに日本向けEM法を開発
(1)問題の課題化
→分析や行動につながる表現にする。(いいね)
(2)分離•分解
→大まかな問題を分けて処理する
(3)優先順位
→重要度、緊急度、拡大度(後々への波及)の3つで評価して優先順位を決める
(4)判断基準
→選択肢に重みをつけて論理的に決定する
→重みは適切な項目数を列挙する
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・人間の頭の使い方を分類すると
①数々の問題を把握すべき状況
どんな問題があるのか、どれから処理すべきなのか
②原因を究明すべき状況
なぜ、問題やトラブルは起きたのか、どう対処すべきか
③選択や決定をすべき状況
どの選択肢を選ぶのか、最も望ましいのか
④リスク対応が求められる状況
環境変化を踏まえ、将来の危険や不安にどう備えるか
・現状把握とは、問題の本質には何があるのか、処理しやすい個別具体的な問題に分解したうえで優先順位を設定(評価)し、さらにどんなプロセスで個々の問題を処理して結論を出すかという一連の思考作業
・問題の課題化
○たんなる状況でしかない問題を分析や行動につながる表現にすること
○次の行動がイメージできない、あいまいな表現を使わない
○問題の表現を単に言い換えるだけでは、実際の分析、行動につながらない
・分離・分解
○大ぐくりで漠然とした問題を、構成要素に分けること
○抽象的に表現されている状況を、具体的で処理しやすい部分に分ける
○大きな問題であればあるほど、「顕微鏡」できるような視点で分解する
・問題分析
①重要度 より大きな問題(案件)は
②緊急度 すぐに手を付けるべき問題(案件)は
③拡大傾向 放置すると、より拡大(深刻化)する問題(案件)は
・緊急度の高いものから着手してしまいがちだが、重要度や拡大傾向に意識を活かせることも大事
・優先順位
○複数の課題から、優先して手をつけるものを判断する
○重要度、緊急度、拡大傾向のサン要素で評価して取り組む順位を決める
○優先順位を意思決定おける判断基準と混同してはならない