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紙の本
クマに関する情報が分かりやすく整理して語られています。〜お子さんと一緒に、クマと人間の共存について、共に考えるためにお勧めの良書です。
2005/01/28 20:14
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:まざあぐうす - この投稿者のレビュー一覧を見る
この本の著者の太田京子さんは、幼い頃、北海道でオリに入れられたヒグマに出会いました。オリには、赤いかすれた文字で「キケン! このクマは野生のヒグマでたいへん危険です。近よらないでください」と書かれていました。ヒグマは、悲しい顔をしていました。
児童文学の作家で、クマの研究者でも関係者でもない太田さんは、そのクマのことが、まるで友だちのように気になって、「人間とクマは、おたがいに傷つけないで、暮らせないものなのでしょうか? 人間はクマと友だちになれないのでしょうか?」という問題意識を抱きました。
昨年は、クマが人里に出没して起こった被害や事故のニュースを多く耳にしました。本来、山に棲むクマが人里に出てくると様々な問題が生じます。クマの気持ちも考えながら、人とクマが傷つけあうことなくともに生きていける方法はあるのでしょうか。
この本では、クマの生態から、クマに出会った時の対処法、クマが人里に出て来るようになった原因、クマの調査や保護管理を行っている団体の活動の紹介、クマとの共存のための活動や方法…それらのことが、著者の実地での活動と調査を元に綴られています。
クマのウンチはいいにおい。クマはどんぐりが大好き。本州に棲んでいるクマはツキノワグマ、北海道に棲んでいるのがヒグマ。鮭を食べるのは、ヒグマ。クマは本来おとなしい動物で、人をおそれてさけている…など、クマに関する情報が分かりやすく整理して語られています。著者みずからの活動を通して語る言葉に力を感じました。
この本を通して、クマの調査や保護管理に努力を惜しまない人々の存在を知らされました。クマの生態や自然の中での役割を本当に理解してこそ共存が可能だということを感じます。
私は、クマの猟師であるマタギ衆をテーマとした熊谷達也さんの小説『相剋の森』、『邂逅の森』を読み、クマと人間の共存について、問題意識を抱くようになりました。
100年ほど前の日本では、人間はクマと自然の中で共存していました。クマと人間との間に様々な問題が生じるようになったのは、ここ数十年来のことです。
日本は山国です。多くの人々に、クマと人間の共存について考えていただきたいと思います。お子さんと一緒に、クマと人間の共存について、共に考えるためにお勧めの良書です。
まざあ・ぐうすの「ほのぼの文庫」は、こちらです。
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