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★☆★【 読 了 】★☆★
柴田久美子『「ありがとう」は祈りの言葉―隠岐の離島に生きる幸齢者たち』
島根県隠岐の島にある看取りの家「なごみの里」代表 柴田久美子さんの書
柴田さんの講演を二回ほど聴きに行ったことがあるけども、そのやさしさの溢れる語り口と同じく心にしみる書。
高齢者を”"幸齢者”と表記し、そこで体験されたことや感じられたことを、ご自身の言葉で語っておられる。
様々な死に方や生き方があるけども、そのどれもが尊いと思える。
その反面、その生き死にがないがしろにされている場は多くあり、深く考えさせられる。
死を遠ざけることなく、いのちを感じながら生きていくことの尊さを感じる。
感じるだけではなくて、実際に臨んでおられる姿は非常に参考になる。
柴田さんの活動に賛同している方は多くあるようだけども、順風満帆な運営ではないみたい。
わずかばかりの応援でも、していきたい。
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【内容(「BOOK」データベースより)】
「ババはこの島に生まれたんだ。やっぱり、この島で死にてぇよ」 延命よりも自然死を望む「幸齢者」たち…。人生の最期とどう向き合うのか? 隠岐の小さな島での「幸齢者」との暮らしから、いのちと死の尊さを問いかける。
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【著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)】
柴田/久美子(しばたくみこ)
1952年、島根県出雲市生まれ。福岡県の老人福祉施設に勤務。その後、離島での老人介護に魅かれ、1998年に島根県の知夫里島(知夫村)に移住。現在、NPO法人看取りの家「なごみの里」の代表を務める
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【目次】
第1章 凛として生きる
・最期は自宅で
・心の中に生きる先人たち
ほか
第2章 この島で逝きたい
・看取りの原点
・足るを知る
ほか
第3章 看取りの家で幸せを手に
・「あうん」の呼吸
・人生訓に酔いしれる
ほか
第4章 生と死の原点を見つめて
・たとえ痴呆になっても
・真心が身に染みる
ほか
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