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紙の本
まだムラはあるにしても、その後への可能性を感じさせるデビュー作
2012/04/06 16:05
2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ががんぼ - この投稿者のレビュー一覧を見る
力作ではある。前書きがあって、面白いものをとにかく求めたいというようなことが書いてあるが、なかなかどうして、犯罪、死刑、更正といった問題を正面から取り上げて、この作者なりの『罪と罰』とでも言える作品に仕上がっている。
江戸川乱歩賞だけあって、娯楽小説としてのプロットもしっかりしている。まず、死刑制度の是非に悩む刑務官が、仮出所中の殺人犯の若者を助手に、死刑囚の冤罪晴らしに奔走するという設定が魅力的だ。犯罪自体の謎のほかに、読者は人間像の謎も提供され、犯罪が明らかにされると同時に、人間関係のあっと驚くトリックが明らかにされることを知って、不安を交えた期待感とともに先を読み進めることになる。
しかし、そこはデビュー第1作ということなのか、表現にしても構成にしても、ややバランスの悪さが見受けられるように思う。犯罪の組み立てにおいて、手が込みすぎて、いささか真実味に欠けるきらいがあるのではないか。罪と罰のテーマと謎解きの興味も、これらが寄り添うような展開が理想的だろうが、そこまではいっていない印象がある。
というわけで、読んでいる間の楽しさに比べると、読後感はもう一つだったような気もする。
とはいえ、真摯なテーマといい、ぐいぐい読ませる力感といい、今後の飛躍への可能性を大いに感じさせる作品である。そして実際、その後の作者の活躍を見れば、磨きをかけて大きくなっているのは明らかだろう。ますます面白いものを読ませてくれるよう期待したい。
紙の本
罪と罰はどうあるべきか
2004/12/05 16:00
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:Invoke - この投稿者のレビュー一覧を見る
江戸川乱歩賞受賞作品。
冤罪を晴らすという本来のストーリー自体はあまり重要ではなく、死刑囚の置かれている立場、状況、死刑制度の矛盾など、いろいろと考えさせられる。処刑場での描写は、衝撃的であり、その準備作業の件(くだり)については、映画「グリーンマイル」でのシーンを思い出させた。
執行のシーンの心境の描写は、トラウマになるのは無理ないと思えるほど、リアリティを感じた。終盤、ストーリーが急展開するが、大団円とはならず、ココロにひっかかりを残す。
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スピード感と重厚感
2020/06/09 18:56
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:まさがき - この投稿者のレビュー一覧を見る
ストーリーテリングが凄まじいです。
ぐんぐん引き込まれて、1日で読み切ってしまいました。
しかしテーマは重厚で、全編揺らぐことがなく、胸を突かれます。
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推理小説としては最高のエンタテイメント作品です!
2016/02/20 10:44
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ちこ - この投稿者のレビュー一覧を見る
この作品は、高野和明氏の代表作で、江戸川乱歩賞を受賞した小説です。死刑判決を受けた一人の男の冤罪を晴らすため、主人公の一人である刑務官がその犯罪の真相を探っていきます。しかし、死刑囚は犯行時の記憶を全く失っており、なかなか真相には迫れません。唯一、死刑囚の記憶に残っていた「13段の階段」。これは一体何を意味するのでしょう。読者を最初からストーリーに引き込んで、巧みなどんでん返しで読者をはらはらさせてくれる傑作です。
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ネット評価が高いので、読みました。
2014/10/24 22:32
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:shingo - この投稿者のレビュー一覧を見る
ネット評価が高いので、読みました。
死刑囚の無実を晴らすミステリー。後半は畳み掛けますが、全体的に盛り上がりに欠けるかな、と思いました。
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犯罪を犯した側に感情移入
2004/11/29 22:40
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:安良管理人 - この投稿者のレビュー一覧を見る
犯罪を犯した側と犯した人を見る側の心理が克明に記述されています。
他人事ではなく感じ、自分が犯罪者になる可能性と、その後の憂鬱を感じさせてくれます。そして、意外な結末。重い話題ですが、それを感じさせないテンポで引き込まれてゆくお勧めの1作です。