紙の本
他の中町作品は何故「現在購入できません」ばかりなのだろう。
2005/09/19 05:29
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投稿者:真琴 - この投稿者のレビュー一覧を見る
久々に驚きの結末。ミステリーの中でも「種や仕掛けが驚き」パターンや、「構成が驚き」パターンなどいろいろあるとは思うが、久々にびっくり。「ん?んっ?え?えぇっ!」といった感じ。(余計に不明ですね)
「7月7日午後7時の死」作家の坂井正夫は、自分の作品のタイトル通りに死を遂げた。新人賞には選ばれるが続く作品が書けずに悩み続け、青酸カリを飲み自宅の窓から飛び降りた、という設定から自殺として処理される。が、編集者の中田秋子、ルポライターの津久見伸助の2人は、他殺という設定で独自に調査を始める。2人が怪しいと睨む人物は全く別の人物で、2つのルートから調査を進めて行くが、徐々に近づきニアミスも起こる。最後は1人の人物に辿り着き一件落着・・・と思っていたが・・・。
「あなたは、このあと待ち受ける意外な結末の予想がつきますか。ここで1度、本を閉じて、結末を予想してみてください。」と、作者から読者に対しての挑戦状が用意されている。最初に睨んだ人間が犯人であることなど、一部の作品を除いては殆ど無いだろうが、確かに意外な結末だった。展開が いがぃ・・・あぁ!言い過ぎ言い過ぎ。
長年のミステリーファンにとってどれほど衝撃的かはわかりませんが、私にとっては「そぅきたかい!」という展開です。
紙の本
叙述トリック
2017/06/17 21:45
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投稿者:キック - この投稿者のレビュー一覧を見る
ある推理小説家が自宅で青酸カリを飲んで亡くなったところから、物語は始まります。
警察は自殺と断定。しかし、元恋人と同業の小説家の二人はそれぞれが自殺を疑い、それぞれ違う経路から真実に迫っていきます。私は、この二人がどこで交錯するのかと読み進めましたが、終盤の驚く展開に唖然。本文中に蒔かれていたトリックの種に、全く気づくことなく、私はすっかり騙されました。逆に、気が付いた方は凄いです。
叙述トリックと呼ぶらしいですが、昭和46年に書かれた本作が日本初の叙述トリック作品とのことで、二度びっくりです。
真相に迫っていく二人が「あれっ」と訝っている描写もあって、何か引っ掛かる違和感というか、ぎこちなさを私も途中から感じてはいました。真相(叙述トリック)を知ってあらためて読むと、スッキリと流れていきます。
偶然の賜物である初期設定には、やや無理筋も否定できませんが、これもありかなという許容範囲内です。中町氏の着想には、ただただ感心しました。
電子書籍
おもしろい
2016/06/26 22:41
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投稿者:yaiko - この投稿者のレビュー一覧を見る
予想外の結末でした。この本がきっかけでますます叙述ミステリーにはまりそうです。二人の視点から描かれているのがまた面白かったです。
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書かれた時代が古いが、そのためシンプル。結構読者をあおってるので、いろいろ考えてみたが、ひとつはわかったが、。もうひとつはわからなかった。ネタバレなるので書けない
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これは、面白い!!
ミステリーなので、内容は書かないけれど、あれ?と疑問を抱く展開と、あっと驚く解決、アイデアに脱帽です。
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70年代発表の作品を改訂・改題した作品。当時珍しかったトリックが盛り込まれています。天啓に殺意同様のトリックだろうと、注意して読んだので、かすかにトリックの匂いはしたのですが、全部見破るまでには至らず。ただ殺人事件のインパクトは大きくはない作品です。
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まったく知らない作家のまったく知らない作品だったのですが、お気に入りブログにさせていただいているyuntoさんのところの記事 をチラッと見て、
俄然興味をそそられて読みました♪
もちろん、期待どおりデシタ(^^)v
それほど長くない話だし、メインの登場人物も限られているわけだし、事件も次々と起こっていくわけではないのに、そもそもあるワンポイントで、すっかり作者の仕掛けにハメられて・・・って感じでした。
”反則だよぉ〜”っと思いつつも、仕掛けが判明すると、
それでかぁ、なんか微妙に(・_・?)っと違和感があったような気がしてた・・・・・・っと、納得がいったのデシタ。
しかもこの作品、最初に発表されたのがもう三十数年以上も前なのだとか。それでもけっして古臭くないところがスゴイです。
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そうか、そうだったのか!
と、まんまと作者の術中にはまりましたが、こうした趣向のミステリーモノは決して珍しくはありません。したがって大きな驚きにはならないのですが、実はこの作品が書かれたのが1971年と言うのを見るとビックリです。このトリックの草分け的存在ではないでしょうか?
ケータイもネットももちろん、パソコンもない時代。そんな時代に書かれた作品です。過去何度か書き直されて表題も変えているそうですが、それも時代にあわせてトリックの伏線をコントロールしてのことでしょう。
今読んでも全く古さを感じさせない内容で感心しましたが、ぼぉ〜〜って読んでいたのでトリックはもちろん分からず、しかも、その真相が明らかになったときには頭の中がパニックになっていました。たくさんの推理小説を読んでいてもまだだまされる私は、探偵役よりもワトソン役なのかも・・・・。
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この方の作品はコレが初読で他はまだ読んでませんが、読んで良かったと思える物語でした。
非常に完成度の高いミステリと思います。
最後に近づくにつれじわじわと予感される落ちが
まさか、…と思いつつ詠めてしまったのは残念ですが、でも、そのせいか人間の脆さや恐怖が伝わってきて面白いと思いました。
えっと、これも何書いてもネタバレしそうな作品の一つです(そんなんばっか)
装丁も美しい!創元推理文庫の装丁はイイ!
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7月7日午後7時。
この時間の設定こそ、壮大なトリックの前置きだったとは!!
いわゆる叙述トリック物です。第4部の「真相」編が始まってからというもの、頭の中は???がいっぱいでした。
やられた!と素直に思える良作です。もうちょっと文章の運びがスムーズだったらな〜
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デビュー作。
7月7日の午後7時,ある作家の男が服毒死を遂げる。
出版社勤務の女性とルポライターの男が事件を調べ始める。
それぞれの視点から交互に物語は進む。
叙述トリック作品の元祖と言える作品。
だが,現代では少し古くて通用しないかもしれない。
結果が読めてしまう人は多いと思う。
しかし,1972年当時には新鮮だったのではないだろうか。
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氏の記念すべきデビュー長編。
国内初●●トリックを用いた作品。
ミステリファンには「新人賞殺人事件」と言った方が解り易いか?
あの幻の名作が、文庫に帰ってきた!!
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結構古い本だけど、当時の時代背景などを考えるとよくできたお話。トリックがいい。また今だからこそ、その古臭さが面白く感じました。
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これぞ、叙述トリックの真髄!
「真相」の部分にたどり着く前に、実はトリックに気づいてしまったのだけど、これが自分が生まれた昭和40年代の作品だとあとがきで知り、思わず、拍手を送りたくなった。
女性編集者と男性ルポライター、二人の視点から「坂井正夫」と言う作家の死の真相が交互にたどられていく。
だけど、どこかかみ合わない真相。
読んでる最中は、ちょっと気持ち悪く感じるけど、読後はスッキリ!
描かれた年代にも騙された!
そんな感じです。
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叙述トリックかぁ...と途中で分かってしまい、
ややガックリしたのは確かですが、解説を読んで
ビックリ! 1972年!!??
確かに叙述トリックの国内のオリジナルなのかもしれないですね。
そう思うとこれ以上シンプルなトリックはないでしょうし、これ以降の
叙述ものの全てのベースになるくらい太いし強いスね。
知名度は余りない作家さんらしいですが、どうしてなんですかね?
オブスキュア・ミステリー! FRICTIONのような作品(笑)。