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未知かつ良くわからないものを描くことと、単純に文章自体を「上手い」と思わせる作品。批評家気取りではないですが、技巧派っていうのはこういう作品のことでしょうか。短編の中の1つ「呪界のほとり」に登場する老人のある言葉に鳥肌が立った。
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飛浩隆パート2。
つらい現実から逃げるためには、描写力に優れた作家の作品って、雅に良薬。
私は、それほど文章を映像化して読むタイプの読み手ってわけではないのだが、否応無しに映像が流れ込んでくる、作家という人たちがいる。
まさに希有な才能の持ち主。
秋山瑞人と、この飛浩隆は二大描写力作家。もちろん文章力も半端無い。
山尾悠子も似てるんだけど、彼女は一瞬焼き付いたような絵が浮かぶことがあるんだけど、なかなか動き出さないんだよな〜
このタイプとは別に「文章」「情報」が頭に流れ込んでくるというタイプの作家もいて、冲方丁がその筆頭だし五代ゆうもそのタイプな気がする。
どちらも好きなんだけどね〜
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余裕がある時に再読したい感じだなあ。SFはやっぱし密度が濃いっていうか消化するのに時間がかかる。ということで星みっつ。
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表題作を含む四編の中篇集はどれも良質でした。緻密で芸術的な表現は読んでいるとある種の酩酊感すら喚起されてきます。音楽や図形といった文字で表現する事の難しい事象を綿密に形容する本書は独特の風味を醸し出していました。
表題作である「象られた力」そのもののように、まるで文字が意思を持って力となって読者を圧倒してきます。それが先を読みたいという思いになって、読む手を進めさせられるような感じ。そして読み終わった後には、独特な、爽快感とも言うべき印象を与えてくれる一冊でした。
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バラエティに富んだ中短編集?でした。
作品ごとに印象が違うので、まぁ良く分からないけど、もしかすると好みかもしれない(漠然としすぎだろ
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4篇が収められたSF中・短編集。文体も描かれている世界も幻想的で美しい。聴覚や視覚などが感じる「美」を言語化しようとする描写力に五感と想像力が強烈に刺激される。表題作が特に良かったかな。
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文句なしの星5つ!めちゃくちゃ面白いです。たしかにSFなので難しい部分もあったりですが(そこが格好いいのかもしれませんけど)分かんないながらにどんどん読み進めたくなるストーリーの面白さ、キャラクターの魅せ方、情景描写の美しさ。他の作品も読んでみたい!
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「デュオ」読了。不思議な話。構成としてはどんでん返し系なんだけど、それ以上に「名無し」をどう捉えるべきなのか...。音楽の知識があったら、より楽しめたのかもしれない。
「呪界のほとり」を読了。すいません、理解できませんでした。。。多元宇宙的な話なのかしら。SF的リテラシーがなくて困る。
「象られた力」読了。ミステリ的な手法で書かれているので、普通に楽しく読めた。が、この物語を理解できたのかと言われれば、全く理解できていないんだろうなぁ。エンブレムがコマンドになっている、ということはわかるのだが、エンブレム自体が意思を持つ、的なのはどういうことか分からん。。
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きれいです。凄く綺麗。
音や形が目に見えます。まさに『象られた力』。
素晴らしい筆力。寡作にして佳作なのも肯ける。
今読むと、万丈とファフナーに笑った(名前がアニメのキャラじゃん。ファフナーはこっちが先だけど)。
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「デュオ」
「そうです、私がかれをころしました。もう何年まえのことになるでしょうか」という語りから始まる悪魔的な魅力を持っている双子の天才ピアニストと調律師の物語。全体を漂う濃くドロンとした不気味さ、緊張や恐怖など情感の表現が素晴らしくラストに向け音楽とともに加速してゆくストーリーには圧巻だった。ラストのオチもまた背筋をゾッとさせてくれる。
「呪海のほとり」
まぁSFっぽいSFで面白かったと言えば面白かったがこの作品集の中では一番レベルが低いのかなと思った。作者も元々シリーズものにしようとしていたらしいのでそこまで作り込まれてはないようだ。
「夜と泥の」
年に一度夏至の夜に泥の中から生まれ、月光を浴びて舞い踊り、また腐り落ちて泥に還る少女。それを調査するために乗り出した二人の男達が経験する不思議な体験の話。この作品は特に五感を刺激してくる。泥の感触、生命の質感など読み進めるにつれ鳥肌がたった。
「象られた力」
この作品集の中で一番好きな作品だがなんと説明していいかわからない^^;そのぐらい凄い。正直一度読んだだけでは完全に理解できなかったのでまた読もうと思っている。美しく残酷な物語である。本当によかった。一切無駄のない文体に緻密な言葉の配置、その上に出来上がる世界には素晴らしく惹かれる。
どれもセンスオブワンダーを感じる作品ばかりで面白かった。やはり飛浩隆の本はいい。最高だった。飛さんの本は一冊の本を何度も読みたくなる衝動に駆られる。
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そもそも一気に読むのがもったいないし、短編を続けて読むと気持ちの切り替えが旨く出来ず物語があまり楽しめなくなるので、ボリューム自体はそんなにある訳でないないが、かなり時間をかけて読んだ。
どれも秀逸。
特に『デュオ』を読み終わった時はクラクラした。
『象られた力』も中盤〜最終局面の緊張感がものすごく、読み終わった時に息を大きく付くような気分。
飛浩隆は、合法で、健康に害のない、だけど依存性の高い読むドラックだと思う。
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冒頭の一編「デュオ」が凄い。やけに描写のクオリティは高い上に、展開も落とし所も劇的。異様な読後感がしばらく消えないのだからこれは傑作なんだろう。
音楽SF?なのだとか。確かに双子のピアニストにまつわる話ではあるけれど。最近のSFの潮流も分からず「完璧な小説」という触れ込みだけで読んでしまったのが良かったのかどうなのか、グロテスクで確かに完璧。こんなの読んだ事無い。
他の作品の水準の高さも比類ない。間違いなく天才ですね。
その後(更に)傑作との「グラン・ヴァカンス」も危うくて。このネガな魅力には昔イタリアンロックに嵌った感を思い出した。手を出さない方がよかったかなぁ。
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堀→山本→野尻→飛っていう連鎖だ。1960年生まれで島根大学だそうな。近いなぁ。
どんでん返しが驚きの結末を彩るミステリー「デュオ」、作者の世界なのかな?けっこう凝った世界観を下地にした「呪界のほとり」、非常に風景描写が美しく筆力を感じさせる(ただし筋はイマイチの)「夜と泥の」、そして表題作「象られた力」と中編4編だ。
肝心の表題作はというと・・・・ちょっと長すぎる。あらかた筋書きが読めてからが長い。登場人物も多すぎて感情移入している暇がない。いい作品だと思うのだが残念。手が加わってるらしいので、オリジナル版を読んでみたいなぁ。
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「ラギッド・ガール」があまりにすごかったのでかなり入れ込んで読んだのだけど、うーん、これは…。どの短編にもさほど惹きつけられなかった。
「離陸」しないのだ。SFに限らず(SFにおいて顕著だが)ある種の物語はどこかの時点で加速して宙へ駆け上っていく。そうとしか言いようのない瞬間がある。物語の力に連れ去られ、そこから世界を新しい目で見ている時の高揚した気分を求めてわたしは本を読む。言葉にしがたい飛翔の感覚がそこにある。
五感に訴えかける筆者の描写力はデビュー作から際だっている。でも、色彩あふれる世界にどうにも入っていけなかった。「廃園の天使」シリーズでは風の流れや匂いまで感じ取れると思うほど「連れ去られて」いったんだけど。
これで本になったものは全部(と言ってもたった三作)読んでしまった。ああ早く「数値海岸」の世界へ行きたい。筆者はインタビューで「当分出ない」と断言していた。何でわたしの好きな作家は寡作なんでしょう。でも気長に待つよ。原リョウも。
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格好いいーーーーーーっ!(はぁと) どの作品もイメージ喚起力が強いヴィジュアル的な作品で、非常に視覚や味覚を刺激される物語ばかりだ。硬質かつ的確な言葉で紡がれるのは、幻想的で魅惑的な異世界ばかり。構築された世界観にうっとり耽溺してしまう。SFではあるものの、幻想小説としても堪能できるかと。今まで読まずに積んでいたことを、非常に後悔した作品です。素敵!素晴らしい!