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面白く、楽しく読めましたけれども、わたしの脳に住むナトリウムイオンやグルタミン酸は、日々つまらぬことで出たり入ったりさせられているに違いなく、それについては申し訳なく感じます。自分が、というか自分の脳が、他人のようにおもえる本であった。
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大脳生理学最前線を、脳科学者からアメリカの日本人高校生向け。対話形式。
読みやすかったです。
いろんなトピックが展開されて、飽きが来ないのがすごい。
ラジコンマウスの論文は衝撃的でした。
コレくらいなら分かるでしょ、みたいに行列を提示されたので、すでに高校数学なんか覚えていないワタクシとしてはしょんぼりでした。
でも、わからなくても読めます。
アメリカの高校生は、スルドイんだなぁ、と思いました。
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大脳生理学というと難しく聞こえてしまいますが、
それを高校生に向けてわかりやすく講義したお話なのです。
最近の脳トレとか脳ブーム(?)
に踊らされている皆さんに、ぜひ読んだらいいんじゃん、
とお薦めの1冊なのです。
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「人間って何だろう?」ってことを考えるために脳科学の本を手にとってみました。そうしたら面白くて仕方ない!興奮しながら一気に読んだのを覚えてます。意識や自我の問題とか、言語と観念とか、複雑系、自己創出…。脳という切り口から面白い話が次々でてきます。脳って面白い!
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あまり体系立てられていないけど,分かりやすくはある。ただ,その分かりやすさは「生理学」をだいぶすっ飛ばしているから。
意識の定義として,①表現の選択,②ワーキングメモリ,③可塑性(過去の記憶)を満たすことを述べていますが,それなりに納得できます。
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進化の教科書を読むと,環境にあわせて動物は進化してきた,と書いてあるけど,これはあくまでも身体の話。脳に関しては,環境に適応する以上に進化してしまっていて,それゆえに,全能力は使いこなされていない,というのが正解なんだね。能力のリミッターは脳ではなく身体というわけだ。(pp.96-97)
自分が歩こうとしてもいいし,立ち止まろうとしてもいい。それは自分が行動の表現を選択していることだね。呼吸をしよう,あるいは呼吸を止めよう,そうやって表現を選択できることが「意識」なんだ。(p.165)
言葉というのは抽象的な思考,つまり「宇宙の果てはどうなっているんだろうか」とか「この音楽を聴いて感じた深い感動をどう表現しようか」とか「自己とはなんだろう」とか,そういう具体性から離れた,抽象的なものや形而上学的なものを考えるのにいかに重要かということがわかるね。(p.179)
つまり,正しい知識をいかに持っているかどうかで,アイディアを思いつくかどうかっていうのもまた決まってくるんだよね。発見や発明はなにも神様が与えてくれるもんじゃなくて,やっぱり日頃の勉強や努力のたまものってわけ。(p.329)
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脳って面白い!この本を読んでると、脳についてよく分かるんだけど、分かってくることで結局分からなくなって…そんな感じが楽しい。笑
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・身体の部分をどこまで取り替えたら自分じゃなくなるかと言う問題。心=脳さえ残っていれば、というのが一般的かと思うが、脳も細部をみればみるほど単なる細胞のあつまりで、電気信号として外にも取り出せ、局所的だが、機能は後天的で役割に柔軟性があるため取り替え可能かも?逆に脳を制限し、形作っているのは身体だから、身体をかえると脳もかわってしまう。
・通常の10%の脳しかない人でも普通にすごせる。人間は脳のほとんどを使えていない。これこそタイトルの進化しすぎた脳につながる。脳の発達に体のほうが着いて行っていない。人間が20本指だったら脳はもっと活用される。
・視覚野は網膜の2次元情報から3次元を再現しようとする。これが錯覚の原因。私たちが普段みているものは脳が作り出した想像上の世界。ここからは逃れ得ない。視覚神経は100万本(片目)、100万画素って少ないよね・・・。世界があってそれを見るために目ができたんじゃなく、目でとらえたものだけで世界ができた。色の3原色ですべての色がつくれるわけじゃなく、視神経が3色しかないから、目でみえるものはすべて3色で事足りる。
・感情は脳の活動の後付。(最終アウトプット)
・下等なものほど記憶が正確。人間は融通がきく。
・神経細胞は内が-、外が+。神経細胞内を電気信号はスパイクに外からNa+が入ることで電位差を弱くする。これが伝わる。神経細胞間ではシナプスから神経伝達物質(100種類、グルタミン酸+、GABA-)が放出されることで伝わる。一つの細胞は伝達物質1種類。1本の神経細胞が1万本とつながっている。
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ビジネスマンにとって、ロジカルな判断をできない動物としての脳の特性を理解しておくことは、非常に重要だと思います。
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脳について言葉を使って説明するのってとても難しいと思う。
でも池谷先生の授業は分かりやすくて、考えさせられて、一年分くらいの知的好奇心を刺激されます。
不思議なことへのワクワク感がたまりません。
脳科学実験の事例や現在分かっていること→池谷先生の見解→生徒の反応→池谷先生の見解という具合に展開。
分かれば分かるほど常識と思っていたことが覆される喜びが味わえます。
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・3/12 読了.2週間ぐらいかけてじっくり読んだけど、結構面白かった.まさか脳がそんな仕組みになっていようとは思わなかった.脳のことを脳で考えるということ自体、神秘的ですらある.ほんと、不思議なことがまだまだたくさんあると思わされた.盲点には驚いたな.
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アメリカのハイスクールの生徒たちを相手にレクチャー形式でディスカッションを交えながら、柔軟性に富んだヒトの脳のメカニズムについて語って、先端の脳科学に触れ得る、わかりやすくアプローチできる書。
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高校生との対話形式をとっていて、授業を受けているようで、楽しい。
こんな授業を受けていたら、もっと若い頃から、脳科学の世界に興味を持っただろうにと思う。
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専門的な分野なのに、とても分かりやすく平易な言葉で説明してくれているし、その流れがまた大変うまい。
聴講している学生さんもまた鋭い質問を投げかけていたりで、大変面白かった。
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「海馬」よりも専門的。脳科学の最先端(2004年に出版された本ですが)にもふれられているので、ここまできているのかと驚いたり、逆に意外と解明されていないんだなと思ったり。とにかくどの部分も興味深い。
神経細胞同士のつながりを強める「NMDA受容体」を増やしたネズミの記憶力があがったという話があったが、まさに「アルジャーノン」だったので、あの話はもうSFじゃないんだな、と怖くなった。
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脳についての話を、脳科学者池谷さんが中高生に語ります。その模様を書籍化したのが本作。2004年当時の最新の知識は、今読んでもまだ新しく感じるでしょう。それだけ、脳に関する一般常識は、はるか昔の知識を土台に作られて固定されてしまっているものなんだと思います。脳を知ることは己を知ることになりうるのか?