ボクのブンブン分泌業 みんなのレビュー

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投稿者：脇博道　-　この投稿者のレビュー一覧を見る

これはたまらなく面白い本だ！ そもそも本書の書評を書くという行為
が妥当であるかどうかも定かではない内に書き始めてしまったのはと
にかくページをめくるごとに笑いがこみあげてきてたまらない状況に
なったからではあるがそもそも本書を読んでいて笑うという事は中原
氏に対してとても失礼ではないのかという疑念が頭のなかをかすめつ
つも面白いものはしょうがないではないか！ってもちろん自分に言っ
ているんです、はい。だってだって文章を書くのが苦痛でしょうがな
いってページをめくるごとに書いてある本なんてそうざらにあるわけ
ではないと思うのだがこれだけ面白ければやっぱり書くことって楽し
いんじゃないのかってもちろん自分に言っているんです、はい。しか
し氏の映画と音楽に関する博学ぶりはほんとたいしたものである。こ
れってまったく新しい批評のスタイルのような気がするしどうにもこ
うにも氏の着眼点は眼を見張るものがある。ノイジーに書いたってジ
ャンクに書いたってほんと素晴しいエンタティメント足り得ていると
思いますよ小生は。こんな突発的な笑いを誘発する文章で全編が絞め
られている文章は理屈抜きに好きですね小生は。なのにあらゆる場所
に中原が…という某大学のゼミでの講演録に収められた学生の方
たちの脱力的反応ぶりはどうよってここで言ってもしようがないけど
（編集されているかもしれないし）もっと食いついたほうが氏の面白
さが炸裂したと思うんだけどな〜といってもこれはこれで充分楽しめ
ました。それに比べると、とっくりの川下り・椹木野衣氏との対話と
か『スターログ・日本版』は僕達の原点だった、という対話録はそこ
はかとなくじゃなく奥ゆかしく氏の深い教養が醸し出されて秀逸でし
た。このように琴線に触れればすさまじく面白い本だしそうでなけれ
ばああなんと言っていいか解りませんけど。とにかくあらゆる色眼鏡
を外して虚心胆懐？に本書を楽しんで下さいませ。お願いします。