紙の本
理想を伝える良い教科書だと思います。
2005/01/31 15:08
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投稿者:gworks - この投稿者のレビュー一覧を見る
なぜ、SEが要求仕様書を書かなければならないのか。
が、懇切丁寧に書いてあります。
また、その他の仕様書類(設計仕様書、検査仕様書etc)の必要な理由と必要に
なるプロセスについても充分に説明されています。
残念ながら、理論が全体の全てを占めているので、いま作業の真っ只中にいて、
仕様書の必然性を求めているような性急に結果の必要な方には、向きません。
理想的な仕事の進め方がかかれているので、幾つか参考になるところはありま
すが、仕様書が必要か?と聞かれると全ての人が「必要だ」と答えるのではな
いでしょうか。
私は必要を感じて、より良く、より早くを求めて本書を手に取りましたが、具
体的手段を欲していたので、テンプレート付きなどの他書を求めたほうが良か
ったかもしれません。
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システム開発においてSEが遭遇する悪夢のひとつは、システムの完成時点で顧客から「これは依頼したシステムではない」と言われることです。SE側に全ての責任があるわけではありませんが、ビジネスの世界では、顧客の要望にそぐわないシステムを作る原因は、SEが顧客とのコミュニケーションをうまくとれず、顧客の要求を理解できないこととされてしまいがちです。
本書は、システム開発の第一段階である「要求仕様書」について解説した書籍です。要求仕様書とは、顧客が欲しいもの(要求仕様)を書いた書類のことです。要求仕様書がなければ、顧客の要望に沿ったシステム開発は行えません。
本来、要求仕様書は顧客がまとめるべきものですが、システム開発に詳しくない、要求仕様書を作成したことがない、システムへの要求自体もあいまいな顧客に、必要十分な要求仕様書の作成は期待できません。「要求仕様書はSEが作成するもの!」と覚悟して、修正要求の少ない、顧客の要望をもれなく含んだ要求仕様書の作成方法を学びましょう。
本書では、顧客が望むシステムを作るために、要求仕様書の必要性、システム開発における要求仕様書の役割、要求仕様書作成のポイントとなるインタビュー、分析、要件の書き方、プレゼンテーション方法などについて解説します。
既刊書「若手SEのための システムエンジニアという仕事の流れと役割」、「若手SEのための システム設計の考え方」に続く、若手SEの必読書、第3弾です!
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レビューはブログにて。
http://d.hatena.ne.jp/redeel/20090513/1242165917
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要求仕様書をクライアントのシステム部門ではなくSIerのSEが書かなければならない現状の説明、SEが要求仕様書を書く場合にどのような点が難しいのかという点の説明、クライアントとSEの間で要求仕様書をどのように認識しておくことがよいのか、そして要求仕様書の書き方について解説されている。要求仕様書を、クライアント向けのものだけではなく、下流工程にとっても有効な要求仕様書のまとめ方について解説されている。SE向けの本には、極端にシステム寄り、極端に営業寄りな本が多い印象があるが、このように両方の視点を考えている点には好感が持てた。
ところで、最近様々な本でよく見かけるトレーサビリティがこの本でも重視されていた。トレーサビリティとは、要求仕様書・機能仕様書・詳細設計書などの間で、どの項目が対応付いているかを各仕様書から他の仕様書にたどっていくことができることを指す。この本でもその重要性が指摘されており、データベースなどを使用して管理する事を進めていた。しかしながら今まで私は、トレーサビリティの実際の適用例や、文書・データベースのサンプルなどを見たことがなく、この本でも重要性の指摘どまりだなという印象を持った。トレーサビリティについては、今後も調査・研究を進め無ければならないと感じた。