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東国で起こった平将門の乱から平氏が壇ノ浦で敗退するまでの平安時代末期を扱った歴史本、この時代は源頼朝の華々しい登場に比べると地味な時代で、あまり面白いできごとがないという印象を抱かれる方も多いと思う。しかし、私のように、そういった時代だからこそ新たな発見があるという期待を抱いて読むと「こんな時代だったのか!」「こんなことがあったのか」といった感動を得ることができる。本書は写真や挿絵が多く、文章の補足的な役割を見事に果たしている。個人的には伊賀国にあった荘園をめぐる東大寺と藤原氏の争いなど、土地を巡る人間の欲望むき出しの争いが何とも人間くさくて、現代の土地売買を巡る争いと全く同じことを1000年前から繰り返していたことが分かり面白かった。他にも前九年後三年の役で華々しい活躍をした源義家の息子や弟に悩まされた不幸な晩年、仏に仕える身であるはずの僧兵の傍若無人な振る舞い、公家に侍(さぶらう)存在だった武士が太政大臣にまで上がり詰める過程、奥州藤原氏と京都摂関家の対立など面白い話が多い。鎌倉時代がどういった経緯でスタートしたのかということを本書は教えてくれる。
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吉川英治『新・平家物語』を読んで疑問に思ったのは、なぜ寺社があれほどまでに力を持つようになったのか、ということである。
しかし、本書を読んでこの疑問は解けた。というよりも何となく思っていたのがクリアになった。それは、当日の日本人の信仰によるものだろう。おおよそサイエンスとは縁遠いこの時代、何か起きるとそれは「◯◯の祟り」だとか、「神仏の怒り」だということになり、人にできることは神仏へ祈ることくらいしかない。となると、寺社の影響力は自ずと強くなってくる。
また、影響力の強さゆえ、カネや人が集まりやすいこともあったのだろう。
書かれていることは総じて分かりやすく、詳細であるが、源平合戦についてはややあっさり気味である。期間だけを見ると短いのだが、政権が大きく変わるという歴史上重要な出来事であると思われるため、もう少し詳細な記述があってもよかったのではないか。
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東国の叛乱、前九年の役・後三年の役、武者の家、農村の変貌、荘園の経営、後三条天皇の新政、院政始まる、東の源氏、西の平氏、完成する荘園体制、法皇と僧兵、保元の乱、平治の乱、平清盛と平氏政権、奥州藤原氏、孤立する平家、内乱から源平合戦へ
来年の大河ドラマ『鎌倉殿の13人』の予習が結構できた。
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貴族が活躍する絢爛豪華な平安京から、徐々に武士の世になっていく過程を説明。
武士の台頭は、律令制の崩壊でもあり、鎌倉幕府は律令制から離れた制度の構築ができたが、その過渡期である平氏の時代は、まだ、従来の枠組みの中で平氏が権力を握るという形式をとっていた。そのため、貴族の意向によって、政策の転換を余儀なくされていた。
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奥州藤原氏が好きな私には楽しめた巻。源氏の台頭と没落、そして平家の興隆。平家は、源氏の対抗馬として短期間に成長させられた故、源氏のように強固な基盤をつくれなかった。
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鎌倉殿の13人の予習のために平家の隆盛と滅亡の部分を再読。やっぱ平家はドラマチックだよ!
平清盛が白河上皇の落胤だということにビックリ!一度読んでたはずなんだけどなぁ〜(笑)
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中央公論の歴史本第6巻。貴族社会が終わりをつげ、地方から(さぶろう人)、侍が出てきて政権内で徐々に影響力を持ち始める。ターニングポイントとなったのが保元の乱と平治の乱だ。この二つの乱を通じて勝者となった平氏は絶対的権力を持ち、「平氏にあらずんば人にあらず」という言葉も有名である。しかし平清盛の力も陰りを見せ、末期には福原遷都など混乱を見せる。後に源氏が以仁王の令旨によって各地で兵をあげる事に繋がる。詳細→
http://takeshi3017.chu.jp/file9/naiyou31501.html