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「都合のいい結婚」シリーズ11冊目。
ブレイク・ブラボーを父に持つ異母兄弟のお話。ネバダ州ニューベニスに実家を持つ三人の兄弟シリーズの二巻目で、三男のギャンブラー、ケイドがヒーロー。
ヒロインは「悩める三兄弟」シリーズのヒロイン三人組トリプル・スレット(三拍子)のジェイン。ニューベニスに残り書店を経営しているジェインの家の隣にケイドが引っ越してきて物語が始まる。
裕福で立派な家柄のエリオット家のジェインと、悪名高きブレイク・ブラボーを父に持ち札付きの不良だったケイド。一見すると接点はなにもないのだけど、そこからロマンスが生まれるのはお約束。基本はお互いに一目惚れ?
家柄に縛られながらもそれから逃れたい願望を持つジェインが、ギャンブラーで不良だったケイドとどう折り合いを付けていくのかが肝になっている。
今までのブラボー家の面々もちょこっと登場。といってもニューベニスのレイバー・デーに、ジョナスとエマ、マ−シュとトリーと子供たちがやってくるといった程度。特に重要な台詞などはない。
ジェインは立派な家柄というけれど、とくにそのあたりの描写はない(家が大きくて豪華とか、父親が判事とか)ので、家柄の違いといわれても、あまりピンとこない。むしろ親子や元夫との関係がネックになっている感じ。
この「悩める三兄弟」シリーズではヒロイン側の家族のほうが問題を抱えていて、それが恋愛や人間関係に影を落としている模様。ヒーロー側は両親に問題があったり生活が苦しかったりはするものの、家族という点ではしっかり結びついている。もっとも母と息子なので、けっこうドライなのだけど。