紙の本
編集者コメント
2004/11/10 03:15
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ミユキ - この投稿者のレビュー一覧を見る
本書は一九三八年に米国にて初版が発行され現在も書店に置かれているというロングセラーです。原題if you want to writeのとおり、どうしたら小説や詩を書けるかのhow toものですが優しく書かれたその内容は人々の心を動かす大きな力を持っています。それは著者の「すべての人に才能がある」という強い信念が読む人に伝わるからです
ブレンダは九十歳を超える年齢までそれを教え続けました.彼女は言います。
「私たちの中にはそれぞれの思いがあり、また天賦の才能がそなわっています。本書はそれを解き放つ一助になればという思いで書かれたものです。」
彼女はゴッホ、モーツァルト、チェーホフ、トルストイ,ブレイクと多くの先人、芸術家から創造力の源に達する極意を引き出して来て我々の前にひろげてくれます。そして教えを受けた沢山の人たちがどのようにして自分の能力を見つけ出して行ったかの例をしめし、我々に判断を委ねます。読んでいる間に少しずつ何かがみえてきます。曖昧としたものではなく、直感に近い確信が生まれてきます。もちろん彼女が言うように書き始めることが重要です。しかし読むだけでも文章に対する感覚が違ったものになっていくのがわかります。そして試しに他の文章を無性に読みたくなるのです。
知らないものは見えません。直観は説明する事が出来ません.彼女はまず書く事を薦めます、それは説明出来ないことが含まれている事を知っているからです。書き始めなくても、この本を読んだ後に他の本を読んで下さい。前に読んだものでも新刊でも、そして何かが違うと思われたら(それはとても微細なものです。)それを大切にして下さい。それは少しずつ育ちます。
あなたがあなたの中に何かを見つけ、あなた自身を愛おしく思えるようになっていただけたら、それこそ本書の本望です。
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Presentation Zen の中で引用されていたので、読んでみた。原著は 1938年刊行という超ロングセラー。
本書で繰り返し語られるのは、才能の無い人はいない(言うべきこと、言いたいことの無い人はいない)ということ。そして、独創性の無い人はいない(世間にあなたと同じ人は一人もいない)ということ。
多くの人々は、自分に批判的な発言を繰り返す家族や友人、教師のせいで、才能が無く、独創性も無いと思い込まされている。しかし、そんな思い込みや虚栄心から解き放たれ、自分が感じたこと、思ったことをありのままに、精緻に書き出せば、だれもが素晴らしい作家であるのだ。
「書く」というテーマで記述された本ではあるが、音楽や絵画など、何らかの創造的な行為に共通する普遍の原理がここにある。
僕も何か書き始めようかな…。
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地味な装幀だけど、創造力の栄養になる
とても良い本です。
「魂の文章術」春秋社(ナタリー・ゴールドバーグ)
「ずっとやりたかったことをやりなさい」
サンマーク出版(ジュリア・キャメロン)と一緒に
お読みください。
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文章を書くために、自分がどのように目の前のものを見て感じるかである。今まで論文の書き方の本を読めば論文がどんどんかけるて卒論ができると思ったがそれは間違いであり、型にとらわれたくだらない論文しか書けていなっかったかもしれない。パソコンの前でワードを立ち上げてゆっくり考えていくことによっていい論文ができるということを予想させる本である。
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Twitterばっかりやってるので、たまにはmixiで
ひとまとまりの文章を書こうかな、と思うときがあります。
もちろん、このブクログで書くレビューとか感想もまた、
ひとまとまりの文章を書く、ということなわけです。
さて、やっと書こうとして、というかキーボードを打って
ひとまとまりの文章をつくり上げるわけです。
これらの流れが、月に一度はあれば良い方です。
そこで、ふと思うのです。なんで文章を書くのは、億劫なんだろう? と。
そう!
そのひとまとまりの文章とか、そういうのを書くのが
どうしてこんなに億劫になってしまったんでしょうか?
Twitterなら普段からやるんです。あれこれと呟く表現なら、
楽にバシバシとやってのけるのに。細かくてもやれるのに。
なぜmixiとかの文章主体の表現は、億劫になったのでしょうか?
もちろん、何をいまさらな疑問なんです。
もとからさっぱり日記なんて書いてませんでした。
ということは、もとから書くのが苦手だった?
どうして苦手だったのか? 苦手なのは、方法や技術が無いから?
そして、知識や経験もないから?
というような疑問を、日記を書いてもいないのに、長い間ずっと
胸にいだいてました。まあ、たまには手帳に書いてはいたんですが。
そこで、とあるブログに出会いました
読書猿 http://readingmonkey.blog45.fc2.com/
というブログです。ここで紹介されていたのが、本書となります。
感想までが長くて申し訳ありません。
しかし、こういう文章を、自分が書きたいと感じた文章を
何も気にせずに、ありのままに、さあ書いてみなさい!
というのが本書の内容だと思います。
「なんですか、この内容と文章は?
これじゃだめです、やり直しなさい!」
「なにこの書き方? かっこつけてんの? ぜんぜんかっこよくなーい」
「なにこの内容。本当にどうでもいいね」
「恥ずかしいね。もう書くの止めたら? 意味ないよ、こんなの」
というような、書くことに対する、
ネガティブな感情を否定するところから本書は始まります。
書くことへの批判を批判し、文章への否定を否定することで
とても前向きな姿勢で、文章を書き出そう、というのが筆者の第一の教えです。
自分がこれをこういう風に書きたい! と感じたことを、
そっくりそのまま書いてみよう! というのは
思って心構えとするのは簡単ですが、意外とできないものです。
そのため、そういう心構えを持つためのノウハウも説かれています。
たとえば、1日のあいだにいちどはかならず、
すぐに文章を書ける状況に身を置くこと。
パソコンにしろ手書きにしろ、すぐに文章を書ける状況に身を置き、
文章を書き出せるようにすること。
そして、自分の書いた文章に対する、自分からの批判を止めること。
さらに、自分の本来の力量以上の、書き方や言い回しをしないこと。
書いてみると、そのまま書くのが止まらなくなる��が不思議だ、とか
誰かの真似や変な修飾をすることこそ、変な文章であり批判の対象である、とか
文章に対する、切実で飾らない内容が、それだけにぐっときました。
この本の「本当の自分を見つける文章術」というタイトルは
非常に言い得て妙だと思います。
文章に関するテクニックを、身につけるための本ではなく、
文章に対する自分を、見つけるための本だと思うからです。
文章から逃げる自分を、どうにか机に座らせて、
ふと書きたくなったことを、ひたすら書き続けるには、どうするか?
というような出だしは、まるで文章術とはかけ離れていますが、
しかし、確実に文章術につながる内容だと思います。
そのため、文章術を身につけたい人には、まったくおすすめできません。
テクニック的なことを、ある意味では否定する本だからです。
筋道や理屈を組み立ててどうこう、という内容はほとんどありません。
強くすすめるとしたら、文章を書いてみたいけど、
どうにもこうにも書くのが苦手、という人です。
いわば、自分を文章で表現するのが苦手な人。
文章を読むのが好きだけど、書くのはちょっと…という人はぜひ。
いつも以上にとっ散らかったレビューで、すいません。
けれど、飾らない文章を書くには、飾らない自分でなくてはならず、
そのことの重要さを改めて思い知らせてもらえました。
書くのが面倒で嫌悪感さえ感じる人にも、それなりの理屈と感情があり、
それをちょっとずつ解決して、いつしか、自分なりの良い文章が
書けるだろう、ということを学びました。
書きたいことを書くのがいちばんです。
もっとも、私の場合、書く頻度をもっと上げたほうが良いかもしれません。
私みたいな、ただのめんどくさがりには、机に向かい、
キーボードを叩き出すのが、文章を書く最大のコツであり、動機になるのだと、
思い知りました…。
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ポイントを書くと、
・自分には才能があり、言うべきことがあると信じる
・型にはまらず、やりたいこと、言いたいことを書く
・他人の目を気にしない
といったところ。
この3点を繰り返し書いているだけの本なのだが、なんというか、おばあちゃんの知恵袋的な温かさがある。
原題は、
"If You Want to Write"
まさにこのテーマについて、著者の経験や、作家の例などを引きながら、文章に取り組む姿勢、もっといえば人生訓が書かれている。
他の本で紹介されていたので読んでみたが、邦題とは全く異なる内容で面白く読むことができた。
邦題がなぜこうなってしまったかは不明・・・。
ついでに言うと、訳もあまり良くなかったな。