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横ばいな展開
2017/01/30 08:55
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投稿者:夜メガネ - この投稿者のレビュー一覧を見る
読んでみたものの2巻と印象があまり変わらず…。
最後までバレンタインの性別が分からなかったです。
(wikiで女の子と知りましたが。wikiまで行かないとわからないって駄目じゃない…。)
この作者さんの絵柄が苦手なのもありますが、
どこかで退廃的なものへの憧憬がチラつくのが一番イラっとくるのかもしれません。
だいたいお金持ち・家柄もいい・顔もいい・人気者
そういう人物像が多くて、日本がバブルで平和ボケした時代の産物だとやはり思ってしまう部分があります。
(キャラの喋りや人格も半分以上はバブリー体質。)
…恵まれた育ち・人生の方なんだなと思います。
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読んだ日:2005/03/27
買った日:2005/03/27
買った所:文教堂書店 新城店
値 段:\610
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母が再婚した男から性的虐待を受ける主人公。そして、その義理の兄。結局は主人公だけでなく、兄を含めた二人の成長の物語だったように思う。が、考えさせられる。もーさまの作品はいつもそうだ。読んだ時にもそれなりに受け止めているんだけど、時間がたってふいに自分の中に流れ込んでくるように「意味」がわかる。
なので、これもきっと10年ぐらい(<おい)して、ある朝ふいに「あああ」って思うのだろう。
解説の中で「トーマの心臓」になぞらえてるものがあった。それも複数。でも私は「訪問者」を考えていた。雪の上をたどって神様が罰を与えにくる。そのモチーフが頭の中をぐるぐるしていた。
罪、罰、犠牲、人はどうして、そんなものを必要としてしまうのだろうか?
そして物語は、真のカタルシスもなく終る。そして、そのことこそが萩尾望都の言わんとするところを示しているのではないだろうか。つまり、痛みは消え失せることはないから、人はそれを抱えて生きていかなければならないと。
萩尾望都が読める今、生きててよかった。
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グレッグのジェルミへの暴行に気づいたナターシャですが、自分と甥のマットの保身のために、見て見ぬふりをしてしまいます。
そんな人間の卑怯な面をあまさず暴き立てるようなこの作品は、読んでいて本当につらくなります。
力ある者となき者、支配する者とされる者との対比。
世の中の明るみに出ない場所で、絶対的に不条理な関係が存在していることに、読者はただ息をつめて知るばかりです。
思い余ったジェルミは、偽名で精神科医のカウンセリングを受けるうちに、グレッグ殺害への計画を練り始めることになります。
おそろしい計画ですが、それだけが被害者の正気を保ち続けられる方法とする精神科医。
他人にも、やはり受け止めるのが重すぎる秘密なのです。
ナディアのオルガンに心を癒されながらも、美しきものとかけ離れてしまった自分に絶望を感じて嘆くジェルミが、痛々しくてなりません。