9人中、9人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ピエロ - この投稿者のレビュー一覧を見る
学研からシリーズ2冊が出版されて、その後中断したまま(どうやら出版社の都合だったよう)、どうなるのかとても気になっていた『UMAハンター馬子』が、この度出版社を替えて無事完結。まずはめでたい。
UMAとは、ネッシーや雪男(イエティ)、ツチノコなど目撃情報や足跡などは見つかるが、その存在が確認されていない生物のこと。伝統芸能である「おんびき祭文」の語り手である蘇我家馬子が、祭りやイベントで訪れる日本各地でUMAと遭遇、不思議な事件に巻き込まれるといったストーリー。なぜ馬子がUMA情報のある土地を選んで出向くのかも、シリーズを通した大きな謎になっています。
さてこの馬子という人が、なんとももの凄い。芸の腕は超一流なのだが、その性格といったら・・・。派手でわがまま、下品で図々しく大食い。どケチでどすけべえと、もうどうしようもない。こんな最悪なおばさんをはじめ、その芸にあこがれて弟子入りしたまだ未成年の少女イルカ、二人の前に姿を見せる全身黒ずくめの服装の謎の男などなど、キャラが立ちまくりの登場人物に、意外性と笑いにあふれたストーリー、スーッと力が抜けていくようなダジャレ等々、SFファン伝奇ミステリファンならずともじゅうぶんに満腹満足するてんこ盛りな内容です。読んで驚き笑うべし。
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この話を一体どのカテゴリに入れればいいのやら、一瞬考え込んでしまった私ですが、とりあえずミステリという方向で。基本的に謎解きだし。
ということで完全版です。やー、出ない出ないと思ってたら実は続編が出て絶版してハヤカワで出しなおし決定みたいな流れだそうな。やー、知らなかったわ(笑)。最近情報収集能力が落ちてるので、新刊本がいつ出るのかとか、けっこう抜けてるんだよね〜で、本屋に行く暇がない時なんか、そのままになってしまうわけです。ちぇー。
で、馬子です。なんとなく見えている馬子の正体を考えると、まあ、非常になんというか、新しい解釈だな、と(笑)。とりあえず完全版2冊で馬子は完結させるみたいなんで、2巻目が楽しみですわ。
[2005/03/08読了]
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<07/1/7途中放棄>
典型的大阪のおばさんで芸人の蘇我家馬子が日本各地をドサ廻りしながらのUMA(謎の未確認動物。ネッシー型怪物、ツチノコなど)の正体を解き明かしていくというもの。テーマは非常に興味深いものだが、第一話を読んだ限りでは、謎解きに冴えがなく、もうひとつのウリのギャグもまったく笑えないコテコテギャグで閉口。これ以上読み続ける気がせず、第一話のみで放棄。
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UMAは人間が言っているだけで、
種なんて勝手に決め付けられただけで、
彼らは必死に生きている。
――観測者のいない世界はどこにいったのか。
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初の田中啓文作品。ちょっと前から名前だけは見かけていたので、1円本なのに買って読みました。年齢も1つ上なので、ネタにもやたら反応してしまいました。
しかし、久しぶりに本を読みきった。3冊ぐらい中断してしまっている。ちょっと根気なさすぎ。
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こなもんや馬子の続編か!?と思ったけど、こなもんや馬子より前の刊行だから、馬子の前身か。とはいえ、こなもんやの馬子とはまた別次元の馬子でした。謎の伝統芸能「おんびき祭文」の語り手である馬子が弟子の少女イルカを従え、なぜかUMAと不老不死の秘密を追い求める…というストーリー。カテゴリをミステリにしましたが、果たしてミステリなのだろうかこれは(笑)
馬子は相変わらずド厚かましい大阪のおばはんですが、イルカに対するパワハラがすごすぎてちょっと笑えない…イルカが可哀想になってくる。
おなじみのネッシーやツチノコや雪男などが登場し、馬子が謎の博識を見せつけて正体を暴いていくところはとても面白い。
果たして馬子の目的とは…下巻に続く。