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平清盛の五男、重衡を主人公に据え、敵である源義経との対比をテーマにしている長編です。サブタイトルは多少大げさだとは思いますが‥。ここの重衡は真っ直ぐで、姉徳子への思慕、内裏女房・玉緒との恋、そして父清盛の横暴に心を痛め、その死後は棟梁となった兄宗盛の狭量に頭を悩ませる‥。一の谷で捕虜になったのも、平家のことを思って考えた末のこととしています。
正妻である大納言典待がスルーされていますが‥重衡という人物の生涯を知るには、うってつけの一冊でしょう。
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『平家物語』あたりとはまた違った重衡像、って感じでなかなか読み応えがあります。
やっぱり元凶はお前かこのハゲ狸じじぃ(=後白河院)!とか、たまに思いますが(笑)
ちょっと現代日本にも重なる部分があるかも。
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思ったより良かったかも。この重衡はかなり真面目な、雅より武を好む優しい人。
でも、一門の人たちがあんまり出てこない。徳子・清盛・知盛・宗盛・惟盛くらい?ほかは名前くらいしか出てこない。なんかちょっと重衡、暗い人みたいな…。
知盛かっこよかった。宗盛、残念ながら情けない。
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小説としたら面白いけど…史実と離れている部分がすごく気になる。例えば、一ノ谷で捕えられたのは、和平交渉のためであり意図的なものであったとか。本当は馬を射られたところを、乳母子に逃げられ、自害しそこなったはず。しかも、正室大納言局もいなかったことになっている。なんだかなあ…。話しは面白いんだけど。
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平家、特に重衡贔屓の私にとっては最高の一冊。まさか彼を主役にした小説があるとは思いませんでした。
史実や著者の見解を交えた文章は、歴史物に有りがちな古風な読みにくさを感じさせず、一気に読み終えられました。