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この執着心、すごい。
真面目な古書愛好家の話は専門性が高く、興味の似通った人でないと楽しめなかったりするものだけれど、なかなか読ませる力のある人だ。
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漫画家キクニの古本蒐集と好事家との交友記。この執念と情熱と財力には感動。
全く真似したいとは思わないが。
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「傷だらけの天使たち」「日本一の男の魂」などの著作で知られるマンガ家・喜国雅彦。その一方、古本マニアとしても超有名人である。その彼が古本にまつわるエピソードを独特な語り口とイラストで表現。造本も彷彿とさせる仕様。(アマゾン紹介文)
面白かった!
古本に対する愛情もさることながら、函を作ったり豆本を作ったり、古本好きなら読んでいて楽しい一冊ではないでしょうか。
続巻も数冊あるようなので、今から楽しみ。
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BURRNのロッコマンガのおかげ(?)で、喜国歴は滅法長いんだけど、活字で味わうのは初めて。何か不思議な気分。ロッコマンガでもマニアぶりをいかんなく発揮していて、メタル好きだからこそ楽しめる作品を量産されている訳だけど、古本道も実に凄いことになってます。メタルも収集癖がうずく世界だから、似てるっちゃ似てるけど、あまり色々集めるものがあると、金銭的に、あとしまう場所的に大変なことになりますわな。遠く及ばないまでもその傾向がある自分としては、まさに身につまされる内容のオンパレードでした。肝心の内容も、もちろん楽しかったです。
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古本のコレクターになってしまった漫画家喜国雅彦のエッセイ「本棚探偵の冒険」を読了後、思ったことである。
軽くてスピードがあっておもしろい。本好きなら誰でも思い当たることばかりだが、コレクターになるかは本読みだとどうかなー?
読みたい作家の本が絶版になっていて、古本屋さんで探すうちに、はまるかもしれないわなーと、身につまされて同感もしたけれど、しかしこれほどにならないと変に安心したりしたわけである。
その集めた仙花紙本(「紙のない時代に粗悪な紙と印刷で作られた間にあわせの本」本文より)江戸川乱歩の本の素適なことはわかるけど(喜国雅彦のHPで)、私の世代はリアルタイムで珍しくないし、懐かしいというより古くて汚なそー(私の持ってる「ノンちゃん雲に乗る」がそう 笑)
だから古本コレクターにはなれそうもない。でも、集めてきちんと整理するのは好きなのだ。せいぜい現代の好きな作家のを集めよう。さしあたり倉橋由美子。でも状況がビミョウなんだ。
私が古本への「冒険」もないし「回想」もしないし、「生還」があるわけない。
第一弾が「冒険」二弾が「回想」ときたら、第三弾は「帰還」かな(だって私の持ってるシャーロック・ホームズはそうなってるもん)と思ったら、次なるは「本棚探偵の生還」だそうだ。
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正直最初は引いた。というかドン引きだった。
エッセイだということも知らず、ただ表紙に惹かれて読んだので、のっけから癖がすごすぎた。
でも、途中からこうしたマニアックな古書収集家への理解も芽生えてきて、面白くなってきた。自分が古本屋や古本市へ行くのは絶版になってしまった本を探すためか、欲しい本を手頃な値段で手に入れるためだけだったが、世の中にはこんな風に楽しんでいる人もいるのかと驚きつつ新鮮な気持ちで読んでいた。
しかし、最後の対談を読んで、やっぱり引いた。本に何十万とか、何冊も同じ本を買うとか、綺麗に保存したいから読まないとか、私には理解しかねる。私はやはり今まで通り、古本屋を楽しみたい。