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(まだ途中)
世の中には二種類の傾向の人間がいるのかもしれないな。
社会的で依存的で非創造的で消極的で封建的奴隷精神を持った無責任な人間。
脱社会的で孤独的で創造的で積極的でフロンティア精神を持った責任ある人間。
この本は間違いなく、前者にお勧めの本である。
主体性という生きる実感を知った人間は決して受け入れられないだろう。
どちらの傾向の人間になるにも人は自由である。
が、結局、積極的に前者を選ぶ人は居るまい。
自ら自分の人生を生きようとする者は必ず後者を選ぶことになると思う。
そういう人には本書はあまり役に立たないと思われる。
森田療法も浄土真宗も禅も多く引用されているが、
本来はそんな消極的な生き方を、薦めたものではないのでは。と僕は思う。
「無私」の精神がこんな消極的な生き方のものと捉えかねないのを、
僕は強く懸念せざるをえない。
現実という自分の解釈「カルマ(行為)」から解放されることが、
無我に至る道である。と仏教は言っている。
事実は存在しない、ただ解釈のみがある。人間の認識(現実世界)には。
そして直覚だけがその現実を越えられる。それは凄く自明だと思うけど。