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アホウドリの糞でできた島があるのは知っていたが、そこにこんなシビアな現実があったなんて。
シンプルな文章で短く、あっという間に読み終わり、また寄藤氏の軽いタッチのイラストについ騙されてしまうが、実はエネルギーのこと、環境のこと、国家のこと、文化のこと、ないがしろにすべきでない大切なことがたくさん描かれた、非常に示唆に富む作品。ちょっと怖さすら覚える。
読後、暗澹とした気分にさせられたのは私だけではあるまい。
ナウル共和国、どうなっちゃうんでしょう。心配。
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可愛らしいイラストとほっこりしたストーリーで始まったのですが、ナウル共和国につぎつぎふりかかる問題と対応策に、言葉もない…
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その後が知りたい、と思ったら増補版が出ている模様。
外部からの影響による文化の喪失と衰退。イースター島もこんな歴史を歩んだのかもしれない。
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親しみやすいイラストで子供向け。みんなが働かないとどうなるかって話が小学一年生くらいならよく分かる。総ルビだから自力でも良いけど読み聞かせも可な分量。
大人向けにはこちら↓
人口一万,世界最小の共和国。20世紀,燐鉱石(グアノ)に依存してきた経済は,資源枯渇であえなく破綻した。グローバル化が一国の経済と文化を破壊した,その顚末。一級品の題材を読みやすくまとめている良本。
/ユートピアの崩壊 ナウル共和国 http://www.amazon.co.jp/gp/aw/d/478771176
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ナウル…。
すごいなぁ。
近いなぁ。こうならなくて、良かったんだね、きっと。
でも、その中に一人くらい「これじゃいけない!」と思う人はいなかったのか…。
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ナウル共和国の変化を知れる一冊。
簡単な文章と、かわいらしくシンプルな絵でわかりやすくすぐ読めます。
海に囲まれたナウル共和国で採掘できる燐鉱石をめぐって、他国から侵入されたり、独立してからは燐鉱石で儲けたお金で裕福に暮らしたり…。
資源が枯渇してきたり、人々が堕落してきたり…。
一度覚えた贅沢から抜け出せないところから、のんびりした気質なのが伝わってきました。
苦労をして手に入れた独立が、逆にその人たちにとっては堕落の道となるというのがとても皮肉でした。
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オーストラリアの右上あたりに位置する「ナウル共和国」は
燐鉱石という資源で富を得ました。
富の上にあぐらをかいた国民は、誰も働きません。
税金もないし、結婚すると国から家を提供してもらえるそうです。
なんてうらやましい。
でも、やっぱり、そんなうまい話に乗っちゃダメですね。
いいことは長く続くわけはないです。
バカだなあと思いつつも、経緯を知るとちょっと可哀想にもなります。
それに、バカなことって「絶対やらないよ!」って思ってても
いつの間にかやってしまうこともある気がします。
自分に対して、気をつけなよって伝えてくれる本でした。
この国のことを私は知りませんでしたが、
ナウルの盛衰を簡単に分かりやすく描いてあります。
文章短いので1時間もかからずに読めます。
イラストがいい味だしてます。
今、ナウルはどうなってるのかな。
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太平洋のど真ん中にあるサンゴ礁にアホウドリ(オキノタユウ)が大量にフンをした。それが島になって人が住んだ、それがナウル共和国。
フンはリン鉱石となり肥料の原材料として注目され、19世紀には欧米の植民地になり、太平洋戦争では日本に占領された。そしてこの島も小規模ながら戦闘があったらしい(テレンス・マリック監督の「シン・レッド・ライン」に出てきた、米兵と腰巻ひとつの現地住民がすれ違うシーンを思い出す)。
日本軍が追い出され、ナウルは独立した。リン鉱石の輸出は莫大な富を住民にもたらした。1980年初頭には一人当たりGNPで米国を上回る「金満国家」だったという。その国でリン鉱石が枯渇したとき、一体国はどうなってしまったのか。この本は、ユルーイ日本語とホンワカなのにスルドイ挿絵でその実情を分かりやすく描く。
20分で読み終わるが、とにかく色々なことを考えさせられる。面白い。
(蛇足ながら、よく調べられた本と思いますが、とくにデータ出所の記載があるわけでもありませんので、この手の「わかりやすい物語」を本能的に警戒してしまうタイプの人にとって、事実関係を別のソースで確かめるのは大変かもしれません。ちなみにIMFにもまだ加盟していないので、クイックに統計を見る、とかも難しい)
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題名を見て気になった一冊。
南太平洋、オーストラリアの近くに位置する小さな島国の話。
サンゴ礁にアホウドリがフンをして、それが蓄積してできた島国。
そのアホウドリのフンは年月が経つとリン鉱石という資源になり、外国がそれを狙って次々に統治。
ナウルの国民たちはリン鉱石で稼げているので、国は税金もなく、医療サービスなどは全部無料。
国民が働かなくてもリン鉱石を海外に売った金で生活できる。
そんな夢みたいな国の、近年の歴史やこれからの問題がわかりやすく、絵本のように書かれている。
イラストがあって、子供でも読めるので、ナウルという国を知るのにいい一冊です。
しかし、こんな国があるなんて信じられない。
国民全員ニート。
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2020.06.14
某所で話題となった本。絶版らしい
児童書だが大人向け。無知で豊かな国が欲に溺れて堕ちていく様は子供向けのイラストや言葉遣いでないと、哀れであるし、けっこうハードだし
ただ他所の国に文化を変えられ、生活や考え方までまるっと変えられたのだから、ある意味被害者ともいえるのか
わずか数百年だが、かなり大きく大切な歴史だ。
この国から学ぶことはいくらでもある。
大人向けの絵本でした。
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怠惰の末路みたいに言われて興味を持ったけど、どっちか言うとお気楽な南国民の面白エピソード、くらいに感じて
某喫煙マナーみたいなイラストとフォントで気軽に読めた。
押し付けられた難民に愛想尽かされてハンガーストライキされるとかほんま草。
怠惰がどうのじゃなくて、自給自足民が急に国際社会に引っ張り出された悲劇のような気がするけどな。
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あくまで絵本の中だけの、御伽の国の話のように聞こえる楽観加減なのに、これが実在する国の話だというのが面白すぎる。
議長含めて18人しかいない議会だから欠席者が出ると賛否同数になって決着がつかない件とか、笑ってしまった。