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「亡国のイージス」に続き2作目の福井晴敏作品でした。ストーリー展開はどちらかと言えばありがちな感じですが、これだけ厚くても一気に最後まで読みきらせてしまう彼の筆力には脱帽です。この作品に触発されて、島崎藤村の「椰子の実」を諳んじられるまで練習したのは良い思い出です笑
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かなり無理のある設定だが、それをしっかりした作品に仕立て上げられているところがすごい。ローレライの最後の進撃の部分には心躍る思いがした。
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2011/12/30読了
大量の戦艦とやりあうところはもう、手に汗握る熱い展開でした。胸が熱くなる。
まさしく映像化を見越した描写なのだろうが、それよか、田口、フリッツ、絹見ら、人間らしく成長した軍人の、最後の決死の戦いはかっこよくて美しかった。
マリアナの底へと散った英霊らの勇ましさといったら…。
そして、臆病者と勝手に思っていた、小松が何気にキーでしたね。
平和を手にした日本の今を見てみると、当時の戦争に関与していた人たちはどう思うのか、パウラや征人の気持ちを考えると複雑ですね。平和は平和だけど、なんかこう、ねぇ。
温子と征人の戦後が、最も美しい「人並み」でよかったと思う。それこそが幸福であるのだから。
田口さんが本当にいいキャラクターでした。一時はどうなるかと思ったが。彼が二人に残した台詞が、とても気に入ってます。
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各々、思惑を心に秘めながら航海してきた伊507。
それでも、気づけば絆が生まれ、何にも代え難いものになる。
大義のために、仲間のために全てをかける男たちはいい。
後悔している、恐怖している心を抑え込み、
強い自分を演じながら、戦いに挑む。
こんなにカッコいい男たちはいないなと。
いまどきの草食男子にこれくらいの気概が欲しいもんだwww
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ドイツの潜水艦がローレライを海中に捨て日本へ。日本軍がローレライの回収と修理に向かう。ローレライとは女だった。日本兵は女を守り第3の原爆を積んだ飛行機を撃墜する。ありえねぇ!!何のために死ぬんだか!とくかく長い!!
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いよいよ最終決戦。伊507の運命は。
その場面も、クライマックスとして、非常にいいんだけど、その後の戦後日本については、やはり考えさせられる。
こんな、今の日本でいいのか、それでいいのか。
蛇足的な感じもするが、いわゆるこの豊かさを享受している身としては、考えなきゃいけないな、と。
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長かった。
というのが最初に思った感想。
SFともファンタジーともとれる戦争物で、なかなかに読み応えのある群像劇ですが、人物が総じて綺麗事に過ぎるかなと思う部分もあった。
出来事は悲惨で鬱屈しているのだから、人物くらいは前を向いてないと暗くて読んでられないのかもしれないけど;
作者自身が登場人物に思い入れが強すぎるのか、同じ場面で人物を変えて語り続けたりくどさを感じるもの確か。
後日談で日本の歴史を歩むのはちょっと蛇足感が漂うけど、最後の終わらせ方はさわやかだった。
他の作品でも思ったけど、物語の最後の締め方が上手い。
人物像がしっかり出来ているからなのでしょうね。
福井さんは作品に愛情が感じられるので、小説っていいなと素直に思える。
いくつか作品を読んだけれど、もっと簡潔に書ければ後世に残る偉大な作品を生み出せる筆力を持っている気がする。
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「ローレライはあなた方のためには歌わない」。絹見艦長、かっこいいです。もう1回言います。絹見艦長、かっこいいです。
征人が少年から男になる決意、行動。感動です。涙出ました。
主に征人の視点で読んだけど、読みきった今、あらためて絹見艦長、田口掌砲長、フリッツ少尉、浅倉大佐、それぞれの視点でもう一度、読み通してみたい。
『半落ち』を抜いて、2012年度のMVP本になるかな。
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終戦のローレライ完結編。
トーキョーへの原爆投下を防いだ男たちの生き様は見事だが、最期がとても切なくなる。
最後に切り離されたナーバルで、無事日本に漂着した征人とパウラの後日譚が語られるが、艦の男たちの最期の生き様に対してはおまけ程度にしか感じない。それでも、生き残ってしまった苦労も描かれていて、やっぱりいい作品!
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夢中になって読みました。
フリッツ少尉!!
あぁフリッツ!!!
パウラはフリッツ以上にアニメキャラみたいでしたが。
最後の最後、「川の流れのように」の歌詞が沁みました。
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映画化されることを前提に書かれた話らしい。
確かに映像にすれば鮮やかかもしれない。亡国のイージスと調理法はほとんど同じ。材料を変えてSFにした感じ。で深みが無くなった。
悪くは無いが、長い割りに・・ということで星を一つ減らす。
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とても面白いです。長さを感じさせない圧倒的な筆力。
特に戦闘シーンの描写が素晴らしいです。感傷に流されない精緻な文章は、テレビよりも映画よりももっと映像的です。
終章は蛇足だという意見もありますが、私は、作者はこれこそが書きたかったのではないかと思います。
これがあるから「第2次世界大戦を描いた作品」になっているのではないでしょうか。
それにしても、菊政さんは何をやっても死ぬ運命なのでしょうか…
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戦争というとりわけ重いテーマのノンフィクション調部分と、「美少女が秘密兵器の中核だった」というライトなSF調の部分。
最初はその2つが何だかかけ離れているように思え、どちらの気持ちで読み進めば良いのか戸惑ったが、
長尺で細かく描き込まれた物語を読み進んでいく中で、違和感は払拭された。
その後のストーリーの流れは王道で、ある意味で安心して読むことが出来たように思う。
重いテーマを引き付けて考えさせてくれるというのは、これこそ物語の力だなぁ。
絹見艦長より、田口掌砲長より、フリッツより、
時岡軍医長の最期のシーンに一番胸が詰まった。
他の人たちは何だかんだ言って軍人で、格好良くはあるけどあまり共感は出来ず(ごめんなさい!)、
彼が私には一番近い感覚の持ち主だったのだと思う。
男性の登場人物が大半。主体も大部分が男性の物語の中で、
最後が女性の姿で締め括られていたのは印象的。
高齢となったパウラから10代の娘孫に向けた視点。
その直後の孫から祖母に向けた視点。
終章で滔々と語られるのは決して明るくはない現実だけれど、これから静かに最期に向かおうという女性と、未来に向かう女性を対比させたラストシーンは、希望があって良い終わり方だと思った。
全体を通して、娯楽作ながら社会派の良作だと思いました。
まぁ…でも…ちょっと長かったかな。笑
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普通三巻でおわるだろとか言ってすみませんでした。四巻良かった。
最後は賛否両論ありそうですね。読み手信用しろよ的な。
まあ三巻で終われよとかいう輩がいるから信用できないんですよね。
アッハッおもそろかったです。
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第二次大戦のフィクションとなるとエンタメとして読んでいいかちょっと引っ掛かりますが、まあ充実して面白かったです。