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ちと取っつきにくかった。
バーナンキーの序説から始まるところにムカツキを感じる。
恐慌についてずっと研究してるなら、何故もっと早く手を打たなかったんだ…。
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ポール・サミュエルソン
「思い切った財政支出で、経済危機も失業も克服できる。ルーズベルトのニューディールがそれを示した。軍拡に頼った悪い例がヒトラーだ。
あくまでも平和的なやり方で、財政赤字を恐れずに世界同時不況に挑むべき」
中道主義者
市場メカニズムを尊重すると同時に、不況を克服し貧困を無くすため政府の役割を重視する。
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経済学は学者によって言い分が異なり、時にはまったく正反対のことを言っている人たちが同時に称賛されるようなところもある学問です。
これは経済理論が抱える問題ではなく、計測の問題と私は思います。どれほど精巧な物理学理論で建築図面を書いても、精巧に計測できる装置なしではそれを実行することは困難であるように、経済活動を完全に客観的に表せる計測方法がない以上は各々の捕らえ方も違いがあり、導き出す回答も違うのは致し方ないと思います。
そんな中、立場や考え方が違う11人の著名な学者の「大恐慌」に対する考え方を比べて何が同じで違うかを見る事は、経済理論を理解する上でとても役に立つと思います。
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1910年代前後の生まれで、大恐慌時代に多感な時期を過ごした、アメリカの大御所の経済学者たちへのインタビュー集。有名どころでは、ポール・サミュエルソン、ミルトン・フリードマン、チャールズ・キンドルバーガー、アンナ・シュウォーツ、ジェームズ・トービン、ワシリー・レオンチェフへのインタビューが収められている。
本書のミルトン・フリードマンに対するインタビューが抜群に面白い。ニューディール政策は多くの経済学者たちに職を与えたことから「神からの贈り物」と呼んで素直に評価しており、「新自由主義者」と目されるフリードマンの意外な一面が見られる。フリードマンのインタビューで一番印象に残っているのは「大収縮」と「大恐慌」との違いが語られている部分だ。フリードマンは、「大収縮」を終わらせたのは、バンク・ホリデー、金本位制からの離脱、金購入計画、銀購入計画などルーズベルトのとった一連の『金融政策』であり、「大恐慌」を終わらせたのは、『第2次世界大戦と政府の軍事支出』と断言している。マネタリズムの権化として世間では扱われているフリードマンの発言としては多くの人が意外に思うであろう。
他にも、ハリー・ホワイトの元部下でホワイトのスパイ疑惑によりFBIに盗聴されたり、大戦勃発前にBISに行かされて、命からがらヨーロッパからアメリカへ帰って来たりと波乱万丈な人生を送っていたキンドルバーガーのエピソードや、テミン、キンドルバーガー、アイケングリーン、バーナンキといった大恐慌研究の大御所たちにムキになって反論しているアンナ・シュウォーツのインタビューも大きな見どころだ。また筆者のパーカーによる「大恐慌概説」は、大恐慌研究の整理としてとてもよくできている。絶版になっている本書だが、大恐慌に少しでも興味がある人は必ずチェックしておきたい本だ。