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猫好きなら読むべし。
突然消えた野良猫ノラが、とにかく大好きで、忘れられない!
何とか探し出そうと毎日奮闘する百?先生。延々と猫への思いを綴っています。
何てかわいいのだ。実は人間は猫に飼われているんだよ。
クルツが死ぬ場面は、涙無しに読めない。
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ノラやクルツをなくした百鬼園先生が痛々しく、哀しい。
でもそのお気持ちは猫好きとしてようく解ります。
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これは、作家「内田百?」の愛猫の失踪の顛末と、そのときの日記です。
動物を飼ったことの無い人が読んだら、「この人、どうかしちゃってるんじゃないの?」と思うこと間違いなし(笑)。
気持ちは痛い程わかるのだけれど・・・ 内田先生、ごめんなさい!思わず笑いがこみあげてきて、我慢できない箇所が何度もありました。
周りの人を巻き込んでの意気消沈ぶりもそうですが、ノラの回想場面では、あまりの猫っかわいがりブリに、噴出すことシバシバ。
刊行は、昭和32年!!!面白いものは、時代を超えるのですね。そして、猫(ペット?)を想う気持ちもまた、時代を超えちゃうのです。
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(2007.06.29読了)(拝借)
内田百閒さんの本は、根強い人気があるようです。「ノラや」の名前も聞いたことはありますが、まさか自分で読む本とは思っていませんでした。
2006年11月に、我が家に突然子猫がやってきた(神さんが子猫の処分に困っている人たちを見かねて連れてきてしまった)ために、この本を読むことになってしまいました。
神さんが読んで回してきた本です。
「ノラ」は、内田百閒さんの家に住み着いた野良猫につけた名前です。「イプセンのノラは女であったが、彼は雄である。」
この本は、「ノラ」とそのあとに住み着いた「クルツ」についてつづった随筆を一冊にまとめたものです。書かれた時期は、1956年から1970年までです。
内田百閒さんのうちの庭に出入りしていた野良猫が子供を産み、そのうちの一匹が家内にじゃれているうちに水がめに落ちてしまった。お見舞いにご飯を上げた。
その後も、物置の前にご飯を置いてあげるようにした。雨の降る日に、ぬれるのは困るだろうとお勝手の上がり口においてあげた。座敷には、小鳥がいるので、いれるわけには行かないが、ほかはいいだろうということにしたら、お勝手の板の間、風呂場などを歩くようになった。庭や縁の下も自由である。
寝床は、物置小屋に蜜柑箱を置いて使わせることにした。蜜柑箱の中には襤褸きれを分厚く敷いて暖かそうである。
ノラが風邪を引いて元気がなくなったとき、家内がしきりに抱いたので、物置小屋には帰らないようになり、風呂場の風呂桶のふたの上で寝るようになった。
すっかりいついて、1年半ほどした3月27日、ノラは出て行ったきり帰らなかった。
その日からの日記が載せてあるが、ノラのことが心配で、内田百?さんは仕事が手につかず、泣き暮らしている様子がつづってあります。
2週間ぐらいたったところで、新聞に広告を出したり、新聞への折込を頼んだりして、情報を求め始める。情報が寄せられるたびに、家内や編集者の方が確認に行くけれど、ノラではない。3ヶ月で戻ってきた、とか、6ヶ月で帰ってきたとかいう励ましの便りを寄せる方もいて、望みを捨てずに待つことにする。
ノラがいなくなってから、20日も風呂にも入らず、顔も洗わず過ごした。
ノラがいなくなって50日たったころ、ノラによく似た猫が庭に出入りするようになった。その猫に、クルツと名づけてご飯をやることにした。
ノラがいなくなって135日目、クルツはすっかりなついた。外へ出て迷ったとき困らないように首輪をはめてやることにした。
クルツが来てから6年後、クルツは病気で死んでしまった。ドクトルに往診してもらい11日間の看病もむなしく元気にはならなかった。
猫が好きだったわけではないが、行き掛かり上、猫を飼うことになり、いなくなってしまったら、寂しくて、心配で泣き暮らす内田百?さん。
泣き笑いに共感しながら、読ませてもらいました。
我が家の猫は、元気でいろいろ楽しませてくれていますが、今後どんなことになるやら・・・。
著者 内田百閒(うちだ ひゃくけん)
1889年 岡山市生まれ
東京帝大独文科卒業
陸軍士官学校、海軍機関学校、法政大学で教鞭をとる
1971��4月 死去、享年82歳
(2007年7月11日・記)
☆関連図書(既読)
「ネコたちをめぐる世界」日高敏隆著、小学館ライブラリー、1993.04.20
「ネコはなぜ夜中に集会をひらくか」小原秀雄著、小学館文庫、1998.01.01
「猫のなるほど不思議学」岩崎るりは著、ブルーバックス、2006.03.20
(「BOOK」データベースより)
ふとした縁で家で育てながら、ある日庭の繁みから消えてしまった野良猫のノラ。ついで居つきながらも病死した迷い猫のクルツ―愛猫さがしに英文広告まで作り、「ノラやお前はどこへ行ってしまったのか」と涙堰きあえず、垂死の猫に毎日来診を乞い、一喜一憂する老百閒先生の、あわれにもおかしく、情愛と機知とに満たち愉快な連作14篇。
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ある日偶然やってきた猫二匹についてのエッセイ?なのですが、これが泣ける…
猫がいなくなってから毎日泣き暮らす百?先生の姿は、自分が猫を飼ってなければたぶん滑稽に感じたと思います。
(だって猫を思い出すからと20日以上お風呂入るのをやめちゃうんですよ。)
でも今は人ごとではないので共感しきり。
いつかくる日の為に、今一緒に過ごす日々を大事にしたいなと思いました。
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おじいちゃん百?が猫のノラを可愛がる姿がとても可愛い。猫に振り回されて猫のことばかり考えている。
ノラがいなくなったあと、クルツという猫を飼うのだけれど、ノラがしたかったことは全部クルにはさせてあげる、という描写がせつない。
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百?先生と奥様と、ひょんな事から飼う事になった猫の話。動物飼いの心を捕らえて放さない、ちょっと切ない物語。
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百?先生の代表作。
もうほんとに、猫たんのことばっかりツラツラと。
ただ猫好きな私には、たまらなく微笑ましい一作でした。
うちの猫も出たり入ったりしているので、ぷいっといなくなっちゃったりしちゃうんでしょうか。
かなしいわー。
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前々から百?先生は読んでみようと思っていたのです。
何読もうかな、と思ってこれにした。
私のは中公文庫だけどこの表紙じゃない。猫の写真が表紙。
猫で可愛いかな、と思い、内容もよく知らず買った。
小説だと思ったら、随筆だった。
ところで百?先生のけんの字は環境依存文字だと初めて知りました。
やはり文豪といわれる人の文章はうまいし、読みやすい。
そして面白い。
百?先生はツンデレすぎる。
可愛いなぁ!と思う。
阿房列車とか読もう。
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ひょんなことで飼い始めたノラが行方不明になったことで、百けんさん、ここまで猫に生活を左右されるということはあっちの病気だったんですねと思いました。こんな旦那では奥さんたまらないなぁと思いましたが、どうなんでしょう。うらやましくもありますが。うちの猫はまだ若いのに病気 今は元気だけどきっと長く生きられないと思う。せつない。
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購入した本。
ふとした縁で育てながら、ある日庭の茂みから消えてしまった野良猫の「ノラ」。
この日から、筆者は毎日泣き通しの日々。鼻の皮が剥けるまで鼻をかみ、旅先でも思い出して泣き。
ノラの好きだった寿司の玉子を見たくないからと、寿司の出前をやめて。それでも毎日泣く。
しばらくして家に居着きだした「クルツ」も
ノラに似ていると泣き、敗血症でクルツが死んで
泣き通し。
なんとも……あわれなんだけど、どうしても笑ってしまう一冊。
愛猫家にとっては、バイブル。
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猫を飼ったことはないし、別に好きでもないのだが、これを読むといつも目の裏が熱くなる。偏屈な百鬼園じいさんが相好を崩して、「ノラやノラや」、「クルやお前か」と云っている姿を想像するだけで、涙で目の前が霞む。文字が読めない。万人に勧めたい随筆集です。
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-猫はよく寝るから寝子だと云ふ事になる-
きゃわいいにゃあにゃあ。猫の描写がリアルでかわいくてかわいくて・・・傍にいるみたいな気分になるざます。内田百?・・・おそるべし。よむべし。
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気まぐれ。自由。わがまま。
だけど利口で繊細。
それが猫。
頑固ジジイ感じの内田百閒が、入り込んできた野良猫の出奔に翻弄
される様がほほえましくいじらしい。
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泣き虫なおじいちゃんの、ねこにまつわる悲しみのハナシ。
内田さん家は、自分の通う大学のすぐ近くにあったようで、
なんだか親しみやすい場所でのハナシ。
私には、ちょっと長かったなあ、
おじいちゃんはかわいらしかったんだけど。