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津原さんの恋愛小説、ということで勝手に敬遠していた本。
恋愛小説はなんだかしらんが苦手だ。
って思ってたけど、これ新幹線で読んでなかったら
たぶん泣いてた。
上質な恋愛小説だと思った。
こんな恋絶対したくないけどしてみたくありませんか。随所に入る随筆がまた美しい。なるほどこれは大人のための恋愛小説だろうな。これを10代で読んでもきっと「意味わからん」で終わるんだろうな。30代になってもう一回読み返してみたいなぁ。
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ホラーだと思って構えて読んでいたらなんと、純愛もの。半分以上読むまで、「今にくるぞ~・・・」って思っていました。(笑)
運命の恋というか、一生に一度の恋というものがしてみたくなる。よ~し、次生まれ変わったら絶対するぞ!!・・・え?今の夫ですか?・・・コメントは差し控えさせていただきます・・・。
それにしても作家さんっていろんなお仕事を知っているなぁとひたすら感心。
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ありがちな恋愛小説とはちょっと違ってきたので
読み進んでいくうちに、面白くなった。
なんだか意外な恋愛小説。
なかなか。
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美しい文章のお手本のような作品と思いました。
私はこれまで恋愛モノと分類される小説にとりわけ興味がなく、縁遠いジャンルの一つであると決め込んできました。
ほとんど、無知の私が語るのはおこがましいのですが、物語はシンプルで、芸術(音楽、詩)を中心に、大自然あり、過去の恋愛あり、病あり、ライバルあり、海外への進出話ありと、概ねスタンダードな部類に入るのではないかと思います。
少々冗長にキャラクタが配置されているような趣も感じましたが、ドラマや映画などなんらかの映像化がなされた際には効果的かと思います。
相対して、文章の美しさは比類なきといった印象です。
表現の精密さ繊細さが際立ち、表現も台詞(科白?)まわしも巧みで、文章の淀みがなく「流れるように読める文章」とはまさにこのことだろうと思いました。
表現が「洒落ている」とでもいうのでしょうか?楽器職人の話であることも影響してか、芸術的でありちょっぴり気障でもあり、かといって鼻につくわけでもない。ところどころ内容は重くとも心地よい感覚は不思議です。
感想とは無関係ですが、「ベランダ」ではなく「ヴェランダ」とはなにかこだわりがあるのでしょうか・・・。
長い文章の間にさりげなく挟まれるとても短い一文は、言葉選びが絶妙で「職人技」とはこのようなものではないかと思います。
暁子が話し、行動するたびに自己を省みる心理描写は、繊細であると同時に聡明さも感じさせられます。感情的な言葉と論理的な分析が相まって人の心理の複雑さを上手に表現しているように思いました。
恋愛小説読了という滅多にない機会の一つがこの作品であったことが嬉しい限りですが、恋愛小説全体(いや、ジャンルを問わず小説全体)のハードルが上がった感覚は否めず、次に読む作品は余波を喰らってとんでもない酷評を放ってしまいそうな予感を感じます。
一旦は大きくかけ離れた内容の本を経由した方が良いかと思っています。
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「素敵な恋愛小説」とレビューにあったので読んでみました。
今まで読んだものとは、ちょっと空気感が違って、こういうのも良いな~と思いました。
読後がほっこりして温かくなりました。
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そんなに長い話じゃないのに、長い時間かけて読んでしまった。それでも混乱しない分かりやすさ。というか、分からないところはそのままスルーしてしまえるようなお話。帯を小川洋子が書いているけど、似たテイストの話だった。楽器職人・寒川耿介。超かっちょいい。好きだわ。若年性パーキンソンかー。そりゃ結婚は諦めるか。どうなんだろう。恋愛は得意ではないし、もうすることはないと思っているけど、何つーか、あー恋愛っていいなーと思ってしまう。何でよ、っていうような別れの後の再会だもんなぁ。しかし何で暁子は付いていくのを諦めたんだろう。耿介が自責の念を持つと言ったからか。しかし、百目鬼学は恐ろしい。全然好きになれない。かばおうとする暁子もひどい。耿介の楽器の音色、鯨のソング、聞いてみたいなぁ。