紙の本
これぞ大人の恋愛だ!
2005/03/01 22:12
2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:PNU - この投稿者のレビュー一覧を見る
女が、男に出会った。そして恋がはじまる。
つかみがすごくて、凛とした彼女にニヒルでダークな男、
そしてなぜ彼女が“それ”を持っているのか?などなど、
作中世界に引きこまれてしまう。
ああ、この作品についてはあらすじを多くは記したくない。
芳醇な味わい持つ美しすぎる文体で、ゆるゆると恋物語が
ひもとかれていくのをぜひ、読者それぞれが体感してみてほしい。
ガール・ミーツ・ボーイは文学の主要テーマでもあって、
多くの恋愛小説が世に出ている。本作もあらすじだけ乱暴に
語ってしまえば、いわゆる感動純愛モノだと言えるかもしれない。
だが妖しく輝く魅力ある文章で語られるうち、読者は必ずや
酔わされてしまうことと思う。
内容について少しだけふれると、これは大人同士の恋愛である。
大人同士ではあるが、そこに打算のような醜さ、汚さはない。
男と女の正々堂々一騎打ちなのである。潔さに打たれ、
弱さにほろりと来る。そのさじ加減が素敵だ。
恋愛というとすぐに体の関係に走ることが多いこの時代に、
本書の彼と彼女はストイックでプラトニックだ。それには
もちろん理由があるのだが、刹那的に肉体を求めないからこそ
生まれいずる絆があるし、わきまえている二人だからこそ気持ちが
臨界点を超えたときのせつなさといったら、きりきりと胸に
せまるものがある。
若い男女の青い恋を読み飽きた大人にぜひとも手渡したい、
抑えた情熱が本作にはあふれているのだ。
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不安定な二人が、不安定なりに純粋な恋をして・・・・。
とても綺麗なお話でした。プラトニックもいいですね。
そして著者が男性であることがいまだに信じられない。とても繊細な女性だと思ってました!ギャー!
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こういう小説を書かれる方なんですか…?初めての津原さんだったんですがあまりのただものじゃなさにブルッブル来ました。ブルッブル来ました。泣けない、けど素晴らしい純愛小説。なんでもいいからとにかく読んでみろよと声を大にしていいたいです。ほんとなんでもいいからとにかく読んでみろよ!こんなに美しい着地をする完成度の高い小説は見たこと無い。素敵な時間をありがとうございました。
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三十歳を過ぎ、仕事への希望も見出せぬまま、東京で一人虚無的な日々を過ごすデザイナーの暁子は、祖母の遺品をきっかけに耿介という男と知り合う。真実の愛を知った大人の哀愁漂うラブストーリー。
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最後のほうでポロってきた〜・・。切ないですね。 文面から人間らしさがよく伝わってくる、大人の作品。もうちょっと成長してからまた読みたいです。
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純愛って感じだったなぁ。
「一番ほしいものは、いつも手に入らない」そんなものなのかもなぁと思った。
暁子の元彼もすごくいい味出してました。
セリフとか雰囲気とか好きでした。
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淡々とした文体から滲む切なさが痛い。冷静で直向な感じ。切ない切ない切ない、素敵な恋だと思いました。なんだかなあ、言葉じゃ表せない。読んでてああああってなるような・・・感情が込み上げてくる。超が付いても足りないほど、お勧めします。
寒川さん素敵です。
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こんな悲しい恋ってあるんですね。
読んでいたら、自分の中が綺麗な空気で満たされているような気分になりました。
大人になってから、また読みたい。
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気になっていた著者で、初めて読んでみた。
グイグイ読めた。丁寧に書かれてある という印象。他のも読んでみようと思った。
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▼ファーストインプレッション。……ちょっと苦手かもしんない。品はいいんだけど、こう……なんか近寄りがたい風格があって。
▼そして慣れた。白黒のフランス映画っぽい感じで脳内再生すれば問題ない。登場人物はもろ日本人なのに、何でこういう雰囲気になるんだろう。凄いな。
▼あー。これ、恋愛小説だったのね! 序盤読んでやっと気づいた。倦怠感のある、オトナの恋愛小説。
▼重くて冷たいけど、切ねえなあ……読むなら絶対に、秋! って感じの純愛小説でした。てっきり悲恋で終わるものだと思っていたので、こういうラストの纏め方は、ちょっと、これまでの流れと毛色が違っていていい。
▼海、音楽、鯨、パーキンソン病と、なんだか海王星の影響そのまんまの話かも。書き手の人が、太陽海王星合とか、そんな感じなのかもしれない。(09/10/7 読了)
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グラフィックデザイナーの女性と、楽器職人の男性の話。たぶん恋愛小説。淡々と進んでいくのであまり盛り上がりはないが、なんとなくまとまりがいい。
2009/10/21
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取り込まれるように恋愛小説を読んだのは久しぶり。
この人の女性の一人称は、女性が書いてる気がするほど自然。
「1954」に何があったかの問答場面は、「ピカルディ」と通じてるんでしょうか。あっちが手元にないから確かめられないんだけど、ちょっと気になる。
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津原さんの恋愛小説、ということで勝手に敬遠していた本。
恋愛小説はなんだかしらんが苦手だ。
って思ってたけど、これ新幹線で読んでなかったら
たぶん泣いてた。
上質な恋愛小説だと思った。
こんな恋絶対したくないけどしてみたくありませんか。随所に入る随筆がまた美しい。なるほどこれは大人のための恋愛小説だろうな。これを10代で読んでもきっと「意味わからん」で終わるんだろうな。30代になってもう一回読み返してみたいなぁ。
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ホラーだと思って構えて読んでいたらなんと、純愛もの。半分以上読むまで、「今にくるぞ~・・・」って思っていました。(笑)
運命の恋というか、一生に一度の恋というものがしてみたくなる。よ~し、次生まれ変わったら絶対するぞ!!・・・え?今の夫ですか?・・・コメントは差し控えさせていただきます・・・。
それにしても作家さんっていろんなお仕事を知っているなぁとひたすら感心。
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ありがちな恋愛小説とはちょっと違ってきたので
読み進んでいくうちに、面白くなった。
なんだか意外な恋愛小説。
なかなか。