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凄まじい。
異星から飛来しようとする生命体。それに対する地球人の感情や情勢が、主人公が生命体へ馳せる期待や憧憬とは逆に恐怖や懐疑の方向へ向かっていく様子は現実味を覚えた。
ただ、ハードSFとされるだけあって、科学ド素人の私には想像の及ばない点もあった。しかし、それすら軽く消し飛ばすストーリーテリングや心理描写に焦燥を掻き立てられ、全編を通して愉しめた。
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同作者『ふわふわの泉』もそうだけれど、なんでもない普通の学生時代から始まり、大人になって本気で宇宙を相手にできるまでに成長する主人公。子供が子供のままでセカイを救う話との違いは、自分の将来に希望が持てること。歳をとるのもいいかもしれない、と思わされる。
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専門的な話が多く、実際7割くらい理解できてなかったんだけど、最後まで飽きずに読めた。それだけ読ませる力のある文章だったのだと思う。
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他者の存在を認めることで生まれるものは、悦びか苦痛か。
コミュニケーションを持つことの難しさとその意義。
どこまでセンシティブになるか、或いはどこで切り捨てるか。
興味深く面白く、示唆に富んだ物語。
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福井旅行中に、電車と宿で。野崎抱介つながりで。
精神と肉体・環境は不可分であるという結論が出ることが分かっていたが、それでも意外でおもしろかった。非適応的な知性に移行し、より深い思索を行えるようにする。さらに拡張し高次の知性へ。そこまで拡張し、生物であるという意義は存在するのでしょうか。
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めちゃくちゃ楽しかった~!九回二死満塁フルカウントで投げたボールはストレート!みたいなガチンコ王道ファーストコンタクト。未知の事象、未知の技術、宇宙戦艦、そして地球外生命体。緻密に積み上げられた設定と、謎が謎を産んでいく物語の展開に一気読み!
太陽が簒奪される流れ、地球に起きること、簒奪への対抗策……このくだりを読んだだけで一冊読み終わったかのような充足感があったのに、更にその先、簒奪者との邂逅へと至る道筋には手に汗を握る。
「ファーストコンタクトもの」って既にたくさん描かれているけれど、時代と共にどんどん新しいものが描かれて欲しいなと思わせられた。異星人をどう表現するかって、人類が「知性」だったり「意識」だったりをどう理解しているかの鑑になってると思う。時系列で並べたらきっとそれも面白いはずだ。
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むかしNHKのラジオで聞いた。その時は異星人との接触であまりに呆気なく終わった感じがしたけど、エピローグあったのかな?小説読んで、人間側のエゴがけっこー描かれてる感じがしたのが良かったかな。
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なんのてらいもない直球ハードSFです。
主人公は白石亜紀。
17歳から52歳までをファーストコンタクトに捧げる。
人類が初めて出会う地球外知的生命体とは?
水星に向かう彼等の意図とは?
果たしてファーストコンタクトは成功するのか?
アーサーCクラークを彷彿させる正統派SF。
エピローグが素晴らしい!読むべし。
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異種知性体との接触までは、
なかなか良く考えられていて面白かった。
考えもつかなかったが、そういうこともありえるなと。
しかし、接触後はなんか勢いが削がれてしまった感じがした。
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野尻抱介初。久しぶり大興奮したSF。え、こういうハードSF作家だったのか!何となく食わず嫌いだった。これを10年も未読だったなんてなんともったいない。あとがきにも指摘されたレム世嫡の面あるな。
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水星に起きる異変、太陽の周りに構築されていくリング。日照が低下した地球の危機。なぜこんなことが起きたのか?どうすれば地球を救うことができるのか?
専門的な内容も多く難しかったが、すごく読ませる小説で、テンポよく楽しめた。
異星人とコンタクトしてからの話も面白い。主観を共有し、個を持たずはるかに高度な思索を可能とした生物。進化の過程でいかにしてこうなったのかを詳しく書いてみても面白いんじゃないかと思う。
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徹底的な迄の理性派で在り乍ら、異星生命体とのコンタクトを望み続ける熱い魂を持つ女性の一代記、と云うのが印象です。最後の一行に至る迄じっくり味わうべき作品。この内容をよくこの頁数に纏めたなあ。。
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基本的にゆるふわハードな世界観で描かれる尻P作品の中で、
異色のハードさを誇っているのが本作。
敢えて硬派、あるいはハードボイルドと形容したい。
他のゆるふわ感がクラーク的とすると、本作はホーガン的だろうか。
その硬質観を構成しているのは何と言っても来客の「無関心」、
これに尽きるでありましょう。作中のギミックに関わるので詳細は省く。
本作をソリッドに書きすぎたバックファイアがあーやさんだったりして・・・
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前半はまだ見ぬ異星人に対する憧れが募りつづける主人公に、読み手も異星人に会いたい、文化交流したい気持ちが高められた。
でもラストはあっさり。主人公のがっかり感をよく表しているといえば、そうだけど。
もっといろいろあってもよかったなあ
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正統派ファーストコンタクトもの。
斬新な設定とか奇想天外なアイディアがあるわけではありません。
でも、面白い。
人類の危機であるはずの異星人の襲来。
それでも白石亜紀は異星人との意思疎通を諦められません。
未知への憧れと探究心が命の危機に勝るのです。
この知的欲求がSFの面白さの原点なのかなと改めて思いました。