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憎しみの奔流で始まったこの物語が、このような幕を下ろすことは予想していなかった。驚いた。
前作の月の子を読んだときにも感じたけれど、この作者さんは「汚いものの中の最後のきらめき」のようなものを描くのがものすごく上手いよね。汚れても、どんなにひどいことをしても、最後にある美しいもの。パンドラの箱みたいな。
いやしかし、ノブオが出てきてほっとしたよ!
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高校生の頃読んだ漫画です。
清水玲子さんの作品は、どれも綺麗でどす黒い感じ。
当時、どろどろとして生々しい感情にとりつかれるように読んでいました。
最近読み返して、前のように読めなくなったので手放しましたが、確かに好きな漫画でした。
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なんだか、悲しい話だったな・・・。
誰が救われたんだろう?
ちょっと・・・
たぶん、同じ日本の物語つながりだろうけど、
「あさきゆめみし」(源氏物語)思い出した。
途中の展開は、
どうなる?
どうなる?
って、とてもドキドキするのだけど、
最後はなんだか、あっけなく・・・
あぁ・・・
って感じで終わってしまったというか。
死んでゆくこと=月に還ること
で、死が美しいという結末だろうか。
なんだか、誰にとっても寂しくて、
でもそれが、「本当の人間の感情」に近いという気もしました。
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最終回、本誌で読んだのとコミックスに入っているのとではなんか違っていたような気がします。
本誌では、この終わり方はなんだかちょっと・・・という感じだったけれど、コミックスではまだ納得できるものになっていたと思います。
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そういえば、ミラーさんだけが、本体の中からよみがえったのではなくて、本体に命をたすけられたんでしたっげ?
だから、彼だけは、ドナーとしての意識が消えなかった。
そして、キレイに完結したように見せて、最後にダメージの大きい爆弾をもってくるのは、「月の子」のときと一緒ですねぇ。
年月が過ぎて年老いていくことは、まあ、仕方がないのだと思います。
でも、最後に、あの言葉を言わせるところが、清水玲子のリアルさというか、救いのなさですねぇ。
ところで、エドワードは、どうなったんでしょう?
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久しぶりに全巻一気読み。
結局晶ってなんなの?とか色々あるけど、とにかく壮大でスケールがでかくてほんとに耽美!!
後半大活躍のミラー。美しく切ない…
ミラーとサットンの関係も切ない
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2023.3.29市立図書館
連載は「LaLa」(2004-5年)いよいよ最終巻。いくつもの命が失われる壮絶なクライマックスから、地球の生態系バランスが変わった新しい時代を迎えミラーと晶が静かに愛を確かめあう一方で、本体を乗っ取って甦ったドナーたちがひっそりと消え去っていくというひたすら切ないエピローグだった。本体から目をもらったミラーと本体がすでにこの世にいない晶はそのままというのがちょっと不思議だけど・・・
そして最後の最後・・・60年も添い遂げたのに(疑惑の息子も順調に育ったらしい)由が晶を迎えにきて連れ去り悲嘆にくれる老いたミラーはみていられなかった。罪を犯した晶が天に帰るのに60年かかったことは由の残酷なやさしさだったのだろうか。
けっきょくドナーたちは憎しみや我欲、暴力への衝動より人への愛や信頼、利他が上回ると一気に聖人のようになりこの世のしがらみから解き放たれていくということか。
まゆと春麗が仲よく生き延びているのはうれしかった。やっぱり晶しかいないまゆもミーハーな春蘭も両思いから平凡な家庭というコースは望み得ないのだろうけれど、幸せでいてほしい。