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ひとかどの人物になるために、故郷を捨て、アストロシティにやってきたブライアン。
彼は、その行動力と頭の良さを見込まれ、
謎の多いクライムハンター、コンフェッサーの弟子兼相棒のオルターボーイとなる。
しかし、憧れのヒーローになったものの、そこには様々な悩みや現実が。
一方、シャドウヒルでは謎の連続吸血事件が起き、
宇宙人たちが地球侵略を企んでいた。
さらに、突如、市長がヒーローを管理するような動きを見せ始め、
市民の間でも反ヒーロー的な気運が高まってきた……
短篇『THE NEARNESS OF YOU』も併録。
1巻がオムニバスだったのに対して、2巻はブライアンを主人公にした長篇。
テーマを一言で言うなら、「正しいこと」
正義ではなく善。
正義の名の下に行うことは易しいが、
何があっても善いことを行うのは困難だ。
苦悩し、似て非なるこの観念を、ブライアンが学んでいく様は素晴らしく、感動的。
コンフェッサーはアストロシティのバットマン。
しかし、バットマン以上にバットマンで、ロビン以上にロビン的な物語。
思わず、初代ビンもこう考えたんだろうなぁ、と読んでしまう。
リアルなフィクションっていうのはこういうことなんだろうなぁ。
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アストロシティ。
そこはヒーローたちが活躍する町。
「父さんと違う、ひとかどの人物になりたい」
そう思ってこの町にやってきた少年は、
ヒーローの相棒(サイドキック)として戦いの中へと飛び込んでいく。
「事実を観察し、パターンを読取り、適合しない点を探すのだ」
少年がたどり着いた、ヒーローの真実とは。
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ヒーローにあこがれて都会に出てきた
ひとりの少年の成長物語。
主人公とその師匠にあたるヒーローとの関係をはじめとして
邦訳アメコミの知識が少しでもあれば充分に楽しめるパロディを
随所に織り交ぜつつ、徹頭徹尾に王道にして骨太な展開で、
そういう路線がお好きな方ならほぼ間違いなく血を熱くさせられます。
また、少年の成長物語というだけでなく
そこから成長した大人たちはこうであれという哲学のようなものが
自然なかたちで随所に盛り込まれているのも特筆すべき点でしょう。
個人的な好みで言えば、
2012年2月の時点で手に入る邦訳アメコミの中では
最も素晴しい作品です。
前もってライフ・イン・ザ・ビッグシティを読んでおくと
最終決戦の盛り上がりが鳥肌が立つレベルに化けるので
可能な限り前もって一読されるコトを強く推奨いたします。