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分子生物学の知見をもとに人類のルーツを探るという、なにやらスケールの大きなテーマに惹かれて、ついつい購入してしまいました。ミトコンドリアDNAやマイクロサテライト、SNPなどなど、ゲノミクスにとってはおなじみのキーワードが人類学の枠組みに組み入れられていく様は、なかなか爽快ではありました。しかしながら、初心者に対するフォローが手薄なため、ゲノミクスの素養がない人にはおそらく何をやっているかよくわからないでしょうし、人類学的な結論についても、解説が多少粗雑でわかりにくいところがありました。そういう意味では、本書は興味と素養のある人向けの一冊ではないでしょうか。
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[ 内容 ]
人類の祖先と考えられているラミダス猿人は、約六〇〇万年前にアフリカ大陸に現われた。
その後、アウストラロピテクスやホモ・エレクトスなどの進化段階を経て、現代人とあまり変わらない顔つきの人類が地球上に広く進出するようになったのは、二〇万年ほど前である。
現代人の遺伝子を調べれば、過去に人類が拡散した様子が、ある程度は復元できる。
こうして遺伝子DNAの分析を中心とする近年の分子人類学の研究は、次々に意外な事実を明らかにしつつある。
東アジアの、海に隔てられた一角を占める“日本列島人”の起源の謎に迫る。
[ 目次 ]
第1章 進化するDNA
第2章 遺伝子でつながる地球上の人々
第3章 アフリカから追い出される
第4章 日本列島に移り住んだ人々
第5章 古代DNA
第6章 骨の形から見た日本列島人
第7章 世界における日本語の位置
第8章 DNAの個人差がもたらす遺伝的な違い
第9章 「日本人」が消えるとき
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[ 関連図書 ]
[ 参考となる書評 ]
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第1章 進化するDNA
第2章 遺伝子でつながる地球上の人々
第3章 アフリカから追い出される
第4章 日本列島に移り住んだ人々
第5章 古代DNA
第6章 骨の形から見た日本列島人
第7章 世界における日本語の位置
第8章 DNAの個人差がもたらす遺伝的な違い
第9章 「日本人」が消えるとき
著者:斎藤成也(1957-、福井県、人類学)
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科学によって「"日本人"という民族」がいかに脆い概念であるかがあばかれます。よく「不易流行」を唱える人たちがいますが、日本人はDNAレベルで、現在進行形で変化しています。
バリバリ理系な内容ですが、文系的なことも考えさせてくれる本でした。
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こっちも目を通した。これは再読だね。DNAだけじゃなくて言語とかからもいろいろ考えているし、あっちではあんまり触れられてなかったようなミトコンドリアDNAの話とかも。