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まあふつうに。とりたててどうということもなく。
しかし、なんか男性作家が「格差社会の中で戦う女性」を書くと、どうにも、鼻につくジェンダーって風に感じてしまうのは、私が身構えてるからだろうか。何がなんでも男女平等! 同じ扱いで! とか叫んでいる、ミズ・フェミニストの方々と同じニオイがする。
男性が子供を産めない時点で、役割分担はせざるを得ないだろうに。
私は女性で、かつて会社経営者でしたけれど、女性は、生理休暇で穴をあけたり、結婚・出産よる退職で、これまでかけたコストをパーにしてしまうので、やっぱり雇いたくなかったよ。やらせるのは替えのきく仕事ばかりだったよ。
当然じゃん? 「自分を養うために」仕事はしても、「誰かを養うために」仕事はしてないんだもん。責任の範囲が違いすぎて、覚悟が甘すぎる。
私は仕事がしたいし、一家の大黒柱の役割を分担したいから子供は作らないと決めたけれど、本気で対等に見られたいなら、男性と対等な環境に自らしないとダメだと思っている。生理で会社休んでいる間に何かあったらどうすんの? とか思ってしまう。
それが日本の職場でしょ? 残念ながら、日本の職場環境は、ドライじゃなくてウェットなんですよ。欧米なみに、「じゃ、明日からバカンスで2週間休み」とか、そんな風にドライじゃないから。
技能職とか、毎日職場に通わなくてもいい仕事なら、また違うけど。
でも、だから別に女性がダメだと言うわけではなくて、そういう根源的、生物的な役割分担がある以上、女性と男性は違う、ただフラットにそれだけの問題だと思う。
つかさ、「だから女は使えないんだ」的なことがイヤなら、職場で自分の信念だかポリシーだかが通らなくてキレて、失踪して休職って、いやあ、私が上司でも「使えねえ」って思うよ。アンタの望む通りに会社回すのかって話だ。主人公の行動が、「女は使えねえ」の一端をになっているから、彼女が頑張っても、「はあ、でもやっぱり、すごくイヤなことがあったら逃げるんでしょ?」と思ってしまって、全然期待できないんだ。
きっとこの主人公は、「私のために」メインで仕事をしているのであって、それが、「誰かを養うために」メインで仕事をしている人たちの目から見ると、「うぜえ」「遊び気分が」と思われるんだろうなあ、とか思う。
残念ながら、私も「けっ」と思ってしまうクチです。作家さん、すみません。
とかまあ色々思ってしまうのは、努力すれば女性でも評価される、そんな職場に私がいるからだろうな。まだまだ理不尽なところは多そうだし。でもそうなる気持ちもわかるからフクザツ。
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2009年9月29日読了。容疑者の似顔絵を描く婦警を主人公にするという視点がまず面白い。「プロローグ」から「エピローグ」までの7篇がそれぞれに一話完結の連作集。男社会の中で奮闘しながら、繊細さと優しさゆえに傷つき、それでもひたむきに進んでいこうとする主人公が魅力的。読み終わってから、仲間由紀恵主演で連続ドラマとして映像化されていたことを知った。私が抱いた主人公のイメージとはまったく違う!
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警察の裏工作を拒否して鑑識の似顔絵捜査官から左遷された婦警の物語。主人公の、どんな状況でも正義をまっとうしようとする真っ直ぐな姿に違和感。主人公が女性だから見る目もシビアになっちゃうのでしょうか…。
物語は主人公の正義感が問題を解決するといったところ。
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同年代の女の子がこんなに責任ある仕事を頑張ってこなしている・・えらい・・・それに比べてお前(自分)ときたら・・・ という気分になった・・
放火のやつがおもしろかったー
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8/13:似顔絵作成の婦警が主人公という変わった背景の短編集。ゴリゴリの男社会の警察で仕事をする事の難しと警察組織内のいびつさを婦警の目を通じてみた。うまいこと解決しすぎている気もするけど、まぁ面白かった。
ドラマ化されていたんだね。主役は仲間由紀恵か。少し見てみたい。
8/12:読むものがなかったので、横山氏の本を取ってみた。
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これも警察だけど、婦警が主人公の5つの物語。
似顔絵書く人。そーゆー人もいるんだ~と思った。
第三の時効のが好きだな。
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図書館にて。
裏表紙のあらすじ欄を読んでもっと暗いものを想像していたけれど、
前向きで読みやすかった。
昔仲間由紀恵がヒロイン役でドラマ化されてたまに見ていたけれど、
原作の方がリアルでシビアで生き生きしてると思う。
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D県警シリーズ第二弾。
影の季節に出てきた似顔絵婦警平野みずほがメインのストーリー。
だから女は使えねぇと言われ、もがきながらもプライドを曲げずに続ける。
失踪事件からどう這い上がるか!
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横山秀夫。私的には3冊目。
今回は、平野瑞穂巡査が主人公の短編5作品。
一個前に読んだ、陰の季節って本にちょこっと出てた瑞穂が主役。
今まで読んできた横山作品とはちょっと異なる。
警官ていう男社会で、負けじと努力する瑞穂の姿勢に共感できた。
5話すべてに見事なまでのオチがある。そこはやはり横山氏。
ただ、完全に女性目線の一冊なので、今までの作品の男臭さがちょっと不足。
とは言え、続きがあるなら瑞穂のその後が読みたい。
たいした作家だぜ横山さんよ。
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2011/1/18 Amazonより届く。
2015/9/30〜10/2
3年ぶりの横山作品。D県警シリーズの実質的第1作。5編からなる連作短編集。ヒロインの平野瑞穂の設定が上手い。女性警察官を主役に添え、他の警察小説とは異なった視点からストーリーを展開。続編を読むのが楽しみである。
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「だから女は使えねぇ!」鑑識課長の一言に傷つきながら、ひたむきに己の職務に忠実に立ち向かう似顔絵婦警・平野瑞穂。瑞穂が描くのは、犯罪者の心の闇。追い詰めるのは「顔なき犯人」。鮮やかなヒロインが活躍する異色のD県警シリーズ。
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『影の季節』にも登場する似顔絵婦警・平野巡査が主役になったD県警シリーズ。単に犯人を追う事件モノっていうのじゃないのが横山さんの警察小説なんだよね。ひたむきでまっすぐで、だからこそ置かれた境遇が辛い。心の銃口の章の臨場感は手に汗にぎる。あとがきで知ったのですが仲間由紀恵がドラマでやったそうで、私のイメージとはちょっと違うなぁ^_^;
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ドラマ化もされてたようですね。知らなかったけど。
おもしろかったです。
最初はどん底から始まって、だんだんあがっていく感じです。
でもそれも一筋縄ではいかず…。
でも読み終わった後なんていうか頑張ろうという前向きな気持ちになれた気がします。いいことだ。
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自分の誇りを傷つけてでも会社のために働くか自分の誇りを大切にするか。
視点の置き所によって読め方が大きく変わりそうな作品。
「頑張ってる人を見て勇気をもらうとか言うけど、そんなの嘘で、ホントは頑張ってない人とか、頑張りたいのに頑張れない人とか見て、ああ、よかったって安心したり、ざまあみろって思ったり、そういうの励みに生きてるじゃないですか」という台詞にちょっと考えさせられた。
自分は何をモチベーションにしているのか。
自分らしさとは何か。
働くことについて考えるのによかった。
面白かったけれど登場人物に心情移入しきれないところがあったので星三つ。
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「陰の季節」も読んでいたので、今回の主人公の経緯とかは分かっていたので話に入り込みやすかった。どの章もひとひねりされていて、面白い。ここまで警察が女性蔑視なのかどうかは疑問ですが。また、「陰の季節」と比べてしまうとややパンチ不足の感も。主人公が二渡氏のようなすごく印象的な独特の雰囲気をまとった登場人物までには達していないのかな。