紙の本
戦後日本小売商業史
2005/04/12 18:53
4人中、4人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:からす天狗 - この投稿者のレビュー一覧を見る
日本最大の流通グループを率い、民主党の顔を子息に持つ、政財を統べる現代のカリスマの半生記。戦後の焼け跡から日本を代表する企業に育て上げた手腕、最近では、破綻したヤオハン、マイカルを独特な手法で「再建」した手法は衆目の認めるところであった。ダイエー、イトーヨーカドーとともに戦後の流通史に名を残したイオングループには、すでに「世界」が視野に入っている。
外資の上陸と回復しない消費の狭間で、次々と新しい業態に挑戦し続けるイオンのエネルギーの源泉が、この書にある。
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関内ブックオフで購入する。正直、期待はずれでした。一つ一つのエピソードが荒いのです。もう少し丁寧な記述が望まれます。それだけです。
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なんというか、中内功さんみたいなドタバタ・がむしゃら・無茶な感じがなく、淡々とした経営をなさる方だったのかなと。
昭和30年代、士農工商の名残で、商は雑魚扱いであった、商工会議所の理事に商がいなかった、というのが新鮮でした。
あと、民主党党首岡田さんは、二男さんであるようです。
----以下抜粋---
1925 大正14年生まれ
四日市、200年続く岡田屋呉服店の7代目
1959 岡田屋
1970 ジャスコ
2001 イオン
1959 S34 米国視察(商業界主催)
・シアーズローバック(日本の国家予算と同じ売上)
・チェーン店
・大量仕入れ、少ない店員、セルフサービス
・右腕 姉 小嶋千鶴子(読書家、WW2のあと、WW1から学んだ教訓で、インフレ対応。モノを買いまくる。)
新業態
・ミニストップ(コンビニ+ファストフード機能)
・カジュアル衣料コックス、ブルーグラス
・靴ニューステップ
・SCの大型核テナント マックスバリュー
・ローラアシュレイ
・ザ・ボディショップ
・スポーツオーソリティ
・マイポケット
・レストラン レッドロブスター
・アメリカ婦人服)タルボット買収
・マレーシア進出
大規模小売店法
・許可が必要 72年規制強化
・百貨店と既存店を保護してしまう
「ダイアモンドシティ」三菱と合弁のデベロッパー
「イオンモール」デベロッパー
2000年 大規模小売店舗立地法
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1.小売業の改革が加速していく中で、生き残るためのマインドを学ぶために読みました。
2.岡田屋の長男として生まれた著者は、戦後の貧しい時代から生き抜き、イオンという大企業を作りました。この間、政府からの流通規制や大企業からの圧力など、多くの試練を与えられます。しかし、仲間を集め、部下を鼓舞し、会社を発展させるために突き進んできました。
本書ではその生き様が書かれております。
経営者という以前に、人間として社会にどう貢献していくかというストーリーが描かれています。
3.「お客さんが来てくれなければ小売業は成り立たないから小売りの発展は平和の象徴である」という言葉にとても重みを感じました。貧しい時代を経験されてきたからこそ言える言葉であり、イオンをここまで大企業に育て上げたのだと思います。ただ、ここで大切なことは、著者自身が「どう生きるか」をしっかり見定めていたことです。最近はなんかやりたいというふわふわした気持ちでいる人が多いです。それでいてなんとなく生活している人を良く見かけます。大切なのはビジョンを持つこと、壮大なビジョンがなくとも楽しいを思えることを全力でやることが一番の人間の幸せなんじゃないかと思いました。