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レビューでは衒学的との声もチラホラあったが、その通り元ネタを知っていてニヤリとできる、あるいは遠回しな口調でも我慢できる、そんな人はいいかも。といっても、この本に手を伸ばすような人は少なからずSFに明るい人でしょうし。タイムトラベル云々は下巻でより鮮明に描かれるのでしょうか...
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頭のいい五人の高校生たちのSF物語。
少し独特な雰囲気なので慣れるまで時間がかかりました。
時系列もバラバラに話が進むので付いていくのが少し大変。。
『何か』が起こる起こると思って読み進めていくのですが、なんだかもったいぶって、焦れったい〜。
2巻に期待です!
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時をかける少女の変奏曲、SF小説好きのためのあざとさがちょっと鼻につきますが、青春ジュブナイルものとして十分に上手い作品。ちなみに1、とありますが、単品としては完結していなくて、後半へ続く、終わり方になっています。巻次の付け方が不親切だなー、って思いました。
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タイムトラベルの理論とか作中に出てくるネタはほとんどわからないのだが、こういう話は楽しい。ラストが自分好みの展開だった。せつなさの残る読後感がいい。
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いかに思わせぶりかは他のコメントを参照してもらうことにしてw感じたことを書くと、構成がいわゆるアニメ的(むしろラノベ的?)。一話ごとに 前フリ→日常orストーリーに直接関係しない雑談→伏線 っていう流れは基本だし、イントロで世界観、前半は日常&伏線、後半で一気にシリアス&伏線回収、なんてのは電脳コイルであったな。日常系アニメが好きな人、つまり主人公達のSF与太話でニヤニヤできる人ならこの巻も悪くない…かな。一話ずつならいいけど、続けて読むとちょっと疲れる構成。話自体は面白そうだからとりあえず2巻に期待
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SFというよりは2000年前後のラノベだなぁと感じるスノッビーな語り口が読みづらい。その手の会話や語りに意味がないとは思わないが、さすがに1ページに何度も比喩や回りくどい表現を入れてくるのはちょっと多いかなと。なんだか時代を感じる。
全体的な評価は下巻を読まねば下せないが、今のところはやや微妙。
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この人の作品は蓬莱学園のやつしか読んでいなかったが、作調が実に蓬莱学園らしくて懐かしさを覚えた。間に入る辺里盆地地図が良いケレン味を出していて良し。かと思えばタイムトラベルから、カメラによる監視社会、地域通貨など社会的に先進的なものが取り入れられてSFらしさを失っていないのが良い。
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#日本SF読者クラブ ラノベというより、青春SF小説といったほうが似合う。上下巻ではなく、間をおいて出版された1巻2巻という構成なので、1巻毎にレビューする。間といっても1か月ほどだけど。
題名は「サマー/タイム/トラベラー」と”/”で区切っている。自分の解釈だと。「夏/あの時/往く人」かな。架空の地方都市を舞台に、5人の高校生が企てる時をかける少女のプロジェクト。進学校でも特に頭のよい生徒たちだが、これ大学生レベルじゃないか。けっこう難しい話をしているが、背伸びしてる印象はない。つま先立ちくらいはありそうだが。以下、2巻の読了後に。
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人は自分の気分次第で壊せるものをそれぞれ持っている
お前はそれが人よりデカい
それだけだ。
という玄海師範の言葉がなんでかずっと刻まれている。
壊せるもの、の中に玩具やペットから始まり、
恋人とか家庭とかの人間関係が含まれているのがいかにも富樫さんっぽいけれど
要するにこれは誰に甘えるかという話なのかなって。
考えるべきことを考えないのも甘え、だし。
大切なものが大切なまま、側にあり続けると思うことだってもしかしたら、甘えだし。
なんとなく、解った気がする。
オレは取り残されたいんだね。いつだって。
取り残されて、それでもそうしている自分を、悪くないって思いたいんだろう。
もう、いい大人だから。
悪い大人だからか?
予感。いまだからこれを読まなければという。
むしろ必然なのかとすら思える。こういうとき、こういう時代だから、この一冊がこうやって、オレのところに届くくらいには日の目を浴びて。
そう考えると、いま、ここ、に導いてくれた日本SFの臨界点、は恐るべきものなんじゃないだろうか。
仕事してるぜほんとに…
懐かしい話をしているな、と思ったら2005年、という年号に、あれそんなに最近だったっけ? と思わされてそも、2005年を最近、と認識していることに粟立った。
その上で、作中の批評的な未来予想図を、ともすればあぁそんなことあったよね、と思いながら読んでしまいそうになる、この現実感。
リアル・フィクション? なんて云いかたでピンとくるのだろうか?
事実は小説より奇なり、とはよく云うけれど、緻密に組み上げられた物語が、現実と区別が付かなくなる?
否、もう少し。
そう、ぽん、と何かの拍子に、
現実の一歩先に辿り着いてしまう瞬間というのが、確かにある。
各所にちりばめられたSF論や、特にタイムトラベルの分類と体系化をしている部分は、カーの密室の講義と似た資料的価値もあると思う。まぁこれまるっと飲み込もうとしたらもう一回半生をやりなおすくらいのことになりそうだけど。
それこそタイムトラベルでもしないと、追い付けないよ。
☆4です。それも、これからもっと上がっていきそうな。
くそう。
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一人称視点。主人公のぼくが語り部です。結果を先回りで伝えてくる割に、説明となる過程は主人公の回りくどい思考そのまま読むことになるので、非常に読みづらいです。しかし、たまに秀逸な情景描写があるのと、随所にワクワクする謎が散りばめられていることで先が気になります。読むのやめようかなと思いながらもギリギリ読み進めたくなる絶妙な
ラインでした。笑
これが計算なら素晴らしいです。
途中で時間跳躍の考察のために、参考になりそうなSF小説を集めるシーンがあります。名だたる傑作に並んで小林泰三の『酔歩する男』が出てきたのが何だか嬉しかったです。自分の好きな本が出てくると嬉しくなりますよね。
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2巻と合わせて。
小さな世界。
ローカル世界。箱庭。
それがいい。その空気感がいい。
細かい設定の不備に突っ込むとか、
ヒロインの決断に納得が行かないとか突っ込むなんて野暮。
小さな世界。素晴らしい世界。
こういう青春を過ごしたい人生だった小説。