紙の本
E=mc2
2005/09/03 06:35
3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:はなQ - この投稿者のレビュー一覧を見る
相対性理論、アインシュタイン、理論物理学、いずれをとっても理解に苦しむ分野です。しかしながら、この本で書かれている”E=mc2”にまつわる多くのことは、それぞれの分野について色々興味を抱かせてくれるものです。
戦争によって、この威力をまざまざと体感させられた日本にとっても、「戦争とは」といった問いかけにもなりそうな内容でした。
こんな、かたちでの伝記というのか物理学の解説書なのか呼んだのは初めてでした。小学生から高校、大学まで、この本を題材に理論物理学とは、戦争とはといったことについての話題提供ができるのではないでしょうか。
小難しい話の間に、ちょっとした寄り道話として、先生の種本として使えるのではないでしょうか。
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E=mc2のお話。
伝記的なアプローチというか、この式を理解するのに必要な要素が述べられていて、第2部を読めばサルでも意味がわかるという具合。
いや、マジで読んだ瞬間「確かにそうだよな」と当たり前のように受け取れますよ。なんじゃこりゃー!難しいんじゃなかったのか!(先入観)(物理やった事ありません)
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わかったような気でいたら、ほんの数行先ではすっかり元の木阿弥、つまり「?」状態にもどっていることがわかったり……。E=mc2の摩訶不思議さと己の脳みその超弱体ぶりに唖然となった。でも、ある部分では面白かったなあ。
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知人に薦められて手にした本です。
いやぁ〜、相対性理論について、その時代の背景をアインシュタインの伝記調にして書かれていたのですが、難解でした。
特に初めの項の
"E"とは
"="とは
"m"とは
"c"とは
"2"とは
のように一つ一つが生まれるまでを述べた箇所が、難解でした。
それでも、わからないのに、なんだか胸がどきどきする好奇心が常に沸き起こっていて、スピード感をもって最後まで読めました。
自分がどれだけ日本語を理解できるか確かめたい方には是非。
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E=mc2の成り立ちについてあたかも伝記のように分解し事細かにかかれています。
E=mc2を発見したのはアインシュタインですが、E=mc2において重要な発見をした人間の功績や、E=mc2が引き起こした人間の過ち(原爆)などについて書かれています。
アインシュタインは勿論E=mc2を語るうえでメインの人間であり偉大なる科学者ですが、彼だけをメインに据えるのではなく、彼がそこに至るまでにいかに多くの科学者達の手によりEが、mがcが発券されてきたのかということがわかります。。
E=mc2を、E、=、m、c、2と一つ一つ分解していたのがわかりやすかったです。
E=mc2という式自体は有名なものですし見かけることもありますが、それが一体何を示すのか専門でない私にはわかりません。
けれどこのような本を読むことによって、例えばEがエネルギーで、mが質量、cが速度を表しているという基本的なところから少しだけ成り立ちを知ることができる、というのは面白いことだなあとおもいました。。
ポピュラーサイエンス本はわたしのような素人でもわかりやすく、壮大な夢があって好きです。
専門的なことはもちろんわかりませんし、わかりやすく書いてあるこのような本に書いてあることですら私の頭では全部理解できるかといったら怪しいものです。
でもこの世界には自分の知らないところでこんな力や法則が働いているのだと思うと、ちょっと愉快でもあります。
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不思議な「方程式の伝記」。こう書くと無味乾燥な本に見えるけど、関わった人たちの性格や情熱、外見や生活までが見えるように書かれていて、血が通っている。文系向きの人間、魂を読む読み物。なのに理系な気分にさせてくれる。良書。
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世界で最も有名な方程式についての伝記。相対性理論については,2年ほど前に思い立って独学したことがあるが,特殊のほうはともかく,一般の方はかなり難解だった。
本書は一般向けなのでそういう数式は出てこないが,いろいろと興味深い事実が書かれていて勉強になった。特に印象に残ったのは,ナチスの原爆がけっこう完成しそうで,占領下のノルウェーの重水工場を襲撃してそれを阻止する作戦が行われていたこと。重水を運ぶ船を沈める工作では無辜の市民も多数犠牲者になった。
残念なのは,広島長崎の扱いがすごく小さかったこと。
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副題に、
世界一有名な方程式の「伝記」
とあるとおり、アインシュタインだけでなく、アインシュタインがその考えにいたる以前の歴代の物理学者、原子爆弾の製造にかかわった人々、さまざまな人々の人生だったり略歴だったりエピソードが書かれています。
私のような理系を勉強したことのない人間にも、とっても分かりやすくて、高校生が読んだら、物理に興味がなくて数式を覚えるのに四苦八苦している人でも、かなりいいとっかかりになると思います。
核分裂反応を起こさせるために重水を苦労して集めたこと、
原子力爆弾のしくみ、
リーゼ・マイトナーを裏切って名声を得て、オットー・ハーンはノーベル賞を受賞して、105番元素に「ハーニウム」という名前がつけられたが、1997年に元素誕生の地であるロシアの街にちなんだ「ドブニウム」という名前に変えられたこと、
太陽の内部で起こっている核融合反応、
ブラウン管テレビ、GPS、台所の天井に使われている煙探知機、さまざまなところでE=mc^2が使われていること。
本当にさまざまなことが脈絡なく書いてあって(と、私は思いました)、雑学書という感じとしても楽しめると思います。
うーん、本当におもしろい!!
オススメです!!
惜しむらくは単位がヤードだのマイルだのポンドだの、アメリカンなこと。
日本人にはぴんと来ません。
ところで私は、海外SFで評価の高いグレッグ・イーガン著「ディアスポラ」が、本当にさっぱり分かりませんでした。
例えば
「電荷、カラー、フレイバーも同様の効果から生じるが、そこには真空ワームホールの口としての仮装の光子、グルーオン、W-Zボソンが関係し、グラビトンの影響をうけない巻き上げられた六つの次元が決定的な役割をはなすようになる。スピンが示すのは、ワームホールの口における余分な次元でのある種のねじれの存在だ。二分の一ねじれの各々が、スピンへ半単位ずつ寄与する。」
なーんていう文章、難しすぎます…。
昔買ったNewtonの「次元とは何か」とか「みるみる理解できる量子論」とかを読み返しつつ読みましたが、このあと「E=mc^2」を読んで、「ポアンカレ」という名前はここから来てるんだ!なんてしみじみ思ったりしました。
でも「ディアスポラ」、面白かったから、量子論をもっと勉強してからもう一度読もうかな~とか思っています!
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本書の主題は、E=mc2そのものの意味ではない。E=mc2が、人々にとって何を意味したのかなのだ。E、=、m、c、2といった、方程式の各要素に関わった人々はどうだったのか。それを一本の方程式にまとめあげたアインシュタインにとってどうだったのか。
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E=mc^2についての時代背景やそれにかかわってきた人々についての本。
本書は一見理系向けの本であるが、むしろ文系の人が読むべき本であると思う。一方の理系の人間にとってはものたりないのであろう。
私自身このE=mc^2の方程式は恥ずかしながら本書を通して初めて知った。
本書を読むといかに我々の身近にあるモノがこの方程式と関わっているのかがわかる。
本書はまずはじめにこの方程式のE、=、m、c、^2について分解し説明してくれる。どのようにこの記号が生まれたのかであるかや、どんな物理学者が発見したのかなど丁寧に説明してくれている。さらに、話に出てくる、物理の話も文系の人間でもなんとか理解できるレベルなので安心である。
この方程式についての説明が終わると、次にこの方程式を利用されつくられた原爆の話になる。ドイツと連合国による原爆の開発競争についてや、それに関連して人種差別による物理学者の苦悩など、いろいろな視点から述べられている。私は中でもノルウェーの重水工場の襲撃の話は、とても印象深かった。(しかし決して理系的な話ではない)
原爆のはなしの中ではヒロシマの話も述べられているが、日本人から言わせると内容がすこし薄いと感じられた。まあ著者が外人なので仕方ないのだろうが。
原爆の話が終わると次に宇宙レベルの話になる。このへんになると話が壮大すぎて、すごいとしか言えない。これが文系レベルの考え方だろう。
とりあえず、理系の本を読むのは、文系にとっては非常に新鮮であった。
文系の方にはぜひ読んでみたいし、私も今後もっと理系の本を読んでいこうと思った!
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返還期限がきて、途中で脱落。
ゆっくり味わいながら楽しみながら
紅茶を啜りながら読みたくなる一冊。
もう少し時間がある時に続きを読もう
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理論より特殊相対性理論周辺の群像劇的な内容。面白かったけど、内容をちゃんと理解したい欲求にかられる。何でウランがバリウム?に分離することで質量減るのかとか。
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E=mc2の伝記で、アインシュタインに限らず。
日本の本ではないので、構成や分かり易さを求めるなら、これがベストではないかも。
エネルギーという言葉は19世紀の半ばから。概念を整理したのはマイケル・ファラデーで、電気と磁力の関係を明らかにした。ダーウィンが進化論をまとめたのと同時代。アインシュタインがエネルギー保存の概念を学んだのは、ファラデーが亡くなってから28年後。
ガリレオは光速cの測定を試みたが、天体観察から数字を出したのは、その数十年後にレーマーによって。
エネルギーは速度の二乗に比例することは、実験で求められた。
アインシュタインが質量とエネルギーが等価であるという発見に至った第一歩は、誰も光に追いつけないという事実を認識したことだった。個人的に、そこがまだ理解できてないので、また勉強したい。
続いて、質量からエネルギーを取り出す試みが始まり、放射性物質に中性子線を当てることで、「比較的」容易にエネルギーを取り出せることが発見された。
時は第二次世界大戦、この発見が原子爆弾の開発に用いられた。
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伝記といえば、通常一人の人物に焦点を当て、その人物の生涯について記すのがほとんどだが、本書はE=mc2という公式に焦点を当て、本式にまつわる要素・人物とその周辺について記している。
事象の解説もイメージしやすく、わかりやすかった。本書のような理系の解説書が多く現れるとよいと思った。