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小学校6年生の上原二郎。
元過激派の要注意人物の父を持つ、家族のお話。
一部が東京の中野区が舞台で
二部が、沖縄の八重山が舞台。
出てくる人間像も深く描かれていて、面白い。
自由を愛する男、上原一郎。
父親を軽蔑していた家族が、
いつしかひとつに結ばれるまでの軌跡を描いたお話。
もっとも最後は家族は、
親と子で別々に暮らすことになるんだけどね。
けどそれ以上に家族の思いはひとつになる。
「世間なんで小さい。世間は歴史も作らないし、人も救わない。
正義でもないし、基準でもない。
世間なんて戦わない人を慰めるだけのものなのよ」
二郎の両親は、ただ世間と合わなかっただけ。
自由を求め続けただけ。
沖縄にまだ行ったことのない私、行ってみたくなった。
上原一郎の起こした南風を感じに。
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「過激派」だとか「アナーキスト」だとかの枠組みは関係なく、ただひたすら自由を追い求める男。前半は仕事もせずぐうたらな面を見せて、こんな奴が父親だったら嫌だなと思わせておいて、後半はやたらとかっこいい。自由に生きたいのだったら、それを活かす場所で生きなきゃダメなのね。上手いのでどんどん読めてしまうけど、でも小学生はこんな大人じゃないと思う。正直な子供と正直でありたい大人がぶつかって、変われなかった自分が変わってしまう、というところも見てみたかった。結婚して子供もできたのに、なにも変わらない男なんてつまんない。
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出版社 / 著者からの内容紹介
僕の父さんは元過激派とかいうやつで、いつも家にいて小説を書いている。学校なんか行く必要ないとか言うのだけれだけれど……。少年の視点を通して、変わり者の父に翻弄される家族を描く、長編大傑作!
*****
父さんがなかなかな破天荒振りを発揮するから母さんがわりとオトナシメなのかと思いきや……。
親も私も世代が違うので、学生運動とか過激派とか身近ではないのですが、こんな家族がいてもいいかも。(小説の中だからか?)
なんとなく、僕らの7日間戦争をふと思い出しました。
映画化されてるらしいのですが、映画はまだ見ていません。
機会があったら見てみようかな。
舞台となっている八重山がどんなところかも知りたいし。
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「空中ブランコ」で、大爆笑をくれた奥田英朗の長編。
元過激派の父親を持つ小学校6年生が主人公。
他人からは「変わってる」と評される父親は言う、
「税金なんか払わない」「学校に行く必要なし」。
そんな一家の、南の島への移住計画。
浮世離れと言い切っていいかというと・・・
本屋大賞では、惜しくも第2位。
奥田作品の発想は、気持ちを豊かにしてくれます。
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小学6年の二郎くんのお話。
中野ブロードウエィをチャリで走り回り遊ぶのが大好きなヤンチャな少年、2つしたの思うと想いで、21歳の年の離れた姉はちょっぴり家族に反抗的。
二郎くんの父は、とても変わってる。修学旅行費が高い!と学校に抗議に行ったり、理解不能な発言・言動、しかもずっと日中家にいる。なんと二郎くんの父は元過激派!そんな二郎くんも友人関係に悩んだり、先輩風ふかしてチョッカイだしてくる不良少年に絡まれて追い詰められたり、11歳なりに必死に人生を考えて必死に人間関係についても悩んだりしている。その姿はとてもたくましい。
二部構成になっていて、二部では沖縄に渡り、現代では信じられないような生活が待っている。たくさんの人との温かい触れ合い、強欲、などなど細かく描かれていて、二郎くんの父は、大自然の中日に日に頭角を現し全国区の有名人にまでなってしまう。けどそんな実直な父を誇らしくも思ったりする家族愛。6年生の少年の心がとてつもなく大きく優雅に描かれている。
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元過激派のお父さんの言動に、ハラハラ、ドキドキ、たまに涙で最後にホッコリ。
ひと夏で心も体もちょっと大人に成長する二郎君。
特に、男の人が読むと共感出来る部分も多くて面白いと思います。
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僕の父さんは元過激派とかいうやつで、いつも家にいて小説を書いている。学校なんか行く必要ないとか言うのだけれだけれど……。少年の視点を通して、変わり者の父に翻弄される家族を描く、長編大傑作!
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『父は元過激派だ。』そんな帯に惹かれて購入したのですが。父ちゃん、カコイイ!ヽ(・∀・)ノ この一言に尽きます。どたばた家族物。そういう類の作品も大好きです。「あー!面白かった!!」素直にそう思いながら本を閉じることが出来る作品です。
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2006.6.8
都会と島の人・生活環境の差が歴然としていて引き込まれる。そういう点では自分の身近も結構都会よりだ。
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この家族面白すぎ!(笑)
お父さん全然妥協しませんね。絶対国民年金を払わないところとか。大杉栄とか、あそこらへんを彷彿とさせる・・。
馬鹿だけど憎めない正義の味方!そしてハタ迷惑。(´∀`)
フツーの少年として生活したい主人公の二郎君と、結構タフな妹桃子ちゃん。父親を軽蔑しているクールな姉洋子。そしてどうしてこんな変人と結婚したのか判断力を激しく疑われているお母さん。
反発しつつもそれなりにまとまって、結局似たもの親子なところがすごく面白いです。
最後は西表島で立てこもり。
家族全員で応援しちゃってたり。( ゚Д゚)y─┛~~
このお父さん、やってることは変人っぽいけど言ってることは結構まともっぽいから思わず説得されてしまいます(笑
普通わしらはある事に対しておかしいと思っても、普通はなんとなく認めてしまったり、したがってしまったり、日和見な態度をとってしまいがちじゃないですか?わざわざ争ってまで自分の意見を押し通そうとは思わない。
でもこのお父さんは違う。
とことん戦って、絶対自分をまげることをしません。
それは決していい生き方とは思わないし、人を幸せにするとは思えません。
でも、日和見で生きているわしは結構痛いところを突かれてしまいました。
正しいことってなんだろなー。
今は「正義」という言葉がかなり乱用されていますが、自分の「正義」を押し通すために他人の「正義」をぶっ潰すことを戦争というのではないですか?
中東のどこぞにブラスター爆弾を落としたりした国も散々「正義」「正義」って言ってよな。
分厚いのに一日もかからず読み終わりました。時間を忘れて読んじゃった。ただ面白いだけじゃなく、破天荒なお父さんの行動から結構深いところまで考えさせられる本です。思想を持ち、実行にうつすことのなんと難しいことよ。
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実際父親が反政府主義で警察のホームページに名前のってたらやだけどさ。
でもしっかりと自分をもった人って素敵。
流されやすいオイラだけどちゃんとやりたいこと見つけて、嫌だと思ったらノーと言える大人に(とはいうもののもうすぐ22だけど)なりたいものだ。
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僕の父さんは元過激派とかいうやつで、いつも家にいて小説を書いている。学校なんか行く必要ないとか言うのだけれだけれど……。少年の視点を通して、変わり者の父に翻弄される家族を描く、長編大傑作!
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◇個人的には第一部東京編の方が好き。父親の無茶苦茶ぶりに少しイライラしましたが・・・。第二部沖縄編は人のあたたかさを感じ、父の大きさを感じました。
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お父さんのはちゃめちゃっぷりがめちゃめちゃすごい!!
傍から見てるとおもしろいけど、家族にしてみたら嫌だろうなぁ・・・。
税金を払わないから、日本国民を辞める!!っていう発想は普通出てこないもん。
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『センチになるのは、いつも大人たちだ。子供には、過去より未来の方が遥かに大きい。センチになる暇はない。』