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またもや「龍」シリーズですが、今回は舞台をぐぐっと北に移動して、「津軽」です。
津軽にも「キリスト伝説」はあったのかぁ…と、ちょっと意外な感じです。
一つの石碑から、こんなにストーリーが展開していくなんてやっぱり篠田真由美さんも只者でないような…☆
ちょっと、「御還り様」の様子や、村人の様子なども、やっぱり想像するとゾッとする。
前作でもそうだったけど、篠田真由美さんの作品を読んでいると、想像を掻き立てる描写がすごく多い事に気付く。
だから心地よく疲れるのだが
だからこそ、この作品はちょっと所々ゾッとさせられるのだ。
前作では、助けられる役割であった「透子」が今回は大活躍!!
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新規購入ではなく、積読状態のもの。
2008/10/3~10/12
キリストの血をもらい2000年生き続ける龍緋比古シリーズの2作目。青森県の石塔村にすむ少女、石塔小矢から村に伝わる「御還り祭」に関して救いを求める手紙が来る。感じるものがあった龍は少女に逢うため、秘書の柚ノ木透子やライラに黙って青森に向かう。100年に一度目覚める御還り様は村人達の血を求める吸血鬼であった...小矢の運命やいかに。
東北に伝わる荒覇吐の神も交えての最終シーン、御還り様と龍たちの対決は読み応えがあった。このシリーズは今のところあと2作出ているが、読むのが楽しみである。かなりキャラが変わってしまった柚ノ木さんもどうなるんだろうか。
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全体的な暗い場所のイメージだったり、クライマックスのスプラッタ感なり、ドラキュラものとしてとても楽しめました。
横溝正史っぽい舞台感もはまっていましたし。
主人公よりワキの方が活躍している感じがするので、主人公ファンにはちょっと物足りないかな。
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龍緋比古シリーズの2作目です。
前作で龍と知り合った一般女性の筈の透子さんは、
鎌倉の洋館で龍と同居することになりました。
龍という稀有な存在を記録(記憶)する役割なのか、
はたまた孤独な魂の伴侶として選ばれるのか、
未だに立場がグレーな存在です。
今回のメインテーマは東北に伝わるキリスト伝説です。
ある日突然、龍が置手紙を残して消えてしまいます。
心配したライラが透子を引きずるようにして追いかけた先は青森県。
そこで遭遇するのは絶対的な一族が支配する村と、
そこで行われる恐ろしい祭。
荒覇吐(アラハバキ)という名の東北の神まで係わってきて、
透子さんまでなにやら因縁ありげな展開に。
龍は疑いながらも、
イエスにつながるものを求めるあまりおびき寄せられた恰好です。
龍の報われない想いとその龍を得ようとする人ならざるものの執念と。
村がえらい事になります。
村人が悲惨です。
欲がらみの一部の人はともかく、
その他巻き込まれただけの人たちにしてみれば、
納得できない顛末でしょう。