紙の本
内容紹介
2005/09/16 14:51
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投稿者:森北出版 - この投稿者のレビュー一覧を見る
人は誰でも同じような失敗をする.それは事実であり,尼崎の脱線事故など,これからも失敗はくりかえされ,絶えることがないかのようである.
しかし、これであきらめてしまっては,人類の名に恥じる.そこで,新しい学問として失敗学が生まれたわけであるが,これまでの失敗学は,啓蒙的であり,実践的ではなかった.
本書は,より洗練された失敗学として,失敗を予測する能力を身につけることを目指す. そのために,古今東西からあらゆる失敗事例をあつめ,そのメカニズムを徹底的に解剖し,結果として,41の原因に分類することができた.
まずは本書を手に取り,開いたページのどこからでも読んでみてください.
***
■目次
第1部「失敗百選」とは何か
第2部「失敗百選」を学ぶ
(タイタニック号の沈没,美浜原発の冷却水漏れ,カネミ油症事件,スペースシャトル・チャレンジャー号の爆発,自動販売機で下敷き,「ポケモン」パニック,タコマ橋の崩壊,スーパーカミオカンデの連鎖破壊,青函連絡船洞爺丸の沈没,コンコルドの墜落,歌舞伎町雑居ビル火災,ニューヨーク世界貿易センタービル崩壊,チェルノブイリ原発の爆発,雪印製品の集団食中毒,狂牛病,スリーマイル島原発の破壊,信楽高原鉄道の正面衝突,地下鉄サリン事件,など全178事例)
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人は誰でも「同じような」事故をする。ということで、過去の事故を41種類に分類したものである。これから学習できるものは多く、知ると知らないとでは、人生においても大きな差が出るだろう。
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様々な観点で失敗プロジェクト事例を集めて、共通項を導き出した失敗学の本。
失敗百選といいながらも、41個の失敗共通項となっている。
機械工学的な描写が多く、専門用語も多いため、読解がかなり難しかった…失敗学という観点ではうまく読めなかった印象も強い。
残念ながら、自分の読解スキルが足りていないようで、いまいち何を言いたいのかがわからなかった。
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豊富な事例、系統だった分類。とても全てを頭に入れる訳にはいかないが、書棚に背表紙を見つけるだけで、何か間違いを冒していないかと自戒させてくれる存在。労作だと思う。
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新たに引き受けた仕事のリスクを減らしたい
POINT
良くある失敗パターンを把握しておき、現状と照らし合わせる
人為的ミスは必ず起きる。それを踏まえた策を前もって講じるべき
失敗を回避するには、個々の責任感や緊張感の醸成も必要
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失敗学という学問が、畑村洋太郎さんが唱えてから、世間全般に広まった様に思う。この本は工学的な視点による失敗の分類わけがなされてはいるけれど、大概の失敗はこの分類でまとめられ、なおかつ組み合わせでほぼ当てはまってしまう様に思う。過去の失敗をしっかり学ぶ事は、本当に取り返しのつかない失敗を避けるために必要な手だてだと思う。
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41の分類がとても役立った。ただし,高分子材料が2カ所あり,もうすこし体系を見直した方がよいのではと思いました。分類を列記します。
1跪性破壊
2疲労破壊
3腐食
4応力腐食割れ
5高分子材料
6バランス不良
7基礎不良
8座屈
9共振
10液体振動
11キャビテーション
12衝撃
13強風
14異常摩擦
15特殊使用
16落下物/付着物
17逆流
18粉塵/動物
19誤差蓄積
20油脂引火
21火災避難
22天災避難
23跪弱構造
24フィードバック系暴走
25化学反応暴走
26細菌繁殖
27産業連関
28フェイルセーフ不良
29待機系不良
30入力ミス
31配線作業ミス
32配管作業ミス
33自動制御ミス
34流量設計
35だまし運転
36コミュニケーション不足
37安全装置解除
38違法行為
39企画変更の不作為
40倫理問題
41テロ
創造設計エンジンのデータベースとの共通部分と相違点
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失敗学の本家、東大機械 畑村研の中尾先生の著書です。
技術者でなくても面白く読めると思います。
巻末の参考文献も、著者の感想を挟みながら解説してくれています。
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主に機械工学の観点から、失敗(事故)事例についてまとめられている書籍です。
第2部のエンジニアリングを中心とした失敗事例集がボリュームの75%を占める。一つ一つの事象を読むだけでも非常に興味深いものが沢山あります。
また、第1部の失敗事例の有効活用法についての説明文が明快で分かり易いです。膨大な数の失敗事例から差し迫った問題解決方法を抽出するのではなく、一般課題と一般解に昇華して整理しておくことの有用性が述べられています。
上位概念として、事故のエッセンスを頭の中に蓄えておくことの重要性、そしてその上位概念を基に自らの思考力で展開し、最適解を導く論理について理解することがきます。これは、経営学のケース学習にも応用できる、非常に有用なロジックです。
事例分析の参考書籍としておすすめです。
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数々の失敗を細かく、そして読みやすく解説してくれているので非常に参考になる一冊。もっともっと売れて良い本だと思う。
文系の人間にとっては事故・惨事のデータベース的記録の読み物としても面白い。
面白いという言い方は不謹慎だが、機長が入力した行き先が不完全で飛行機墜落とか、記憶に残る悲劇の信楽鉄道事故の見切り発車など、ちょっとした、本当に些細なことで大惨事となってしまう事例を読んで行くと・・・、一歩間違えば遭遇していたのも自分だったと思ってしまい怖くなります。
このボリュームで3600円は安いかな。お勧めです。
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本当に”失敗百選”という感じでした
エンジニア向けで私には語句の意味がわからないことも多々ありました。
この本でいっていることは、失敗というのは上位概念で分類すると41に分けられる。
それを具体例を載せて説明しているという形です。
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某所にあったので,読んでみました。過去の失敗が系統立ててまとめられているのはいろいろと参考になります。大切なことは,温故知新とあるように,過去の経験を今後にどう活かしていくかということだと思います。
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http://www.morikita.co.jp/shoshi/ISBN978-4-627-66471-5.html
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工学者の視点で、あらゆる「失敗」を41の上位概念に集約。根性論を超えた科学的アプローチを図ったもの。
某社で事故の多発を受けて、社員教育をやりなおす、みたいな話がありましたが、そんな根性論よりもより有効性の高いアプローチとはこういうものであるように思います。
○筆者は失敗学の伝道師としても多くの講演をした。そこでは、お決まりの「安全意識高揚週間」「ヒューマンエラー撲滅運動」のようなスローガンを後押しすることを頼まれた。でも本当に"精神の叩き直し"で失敗は減るのだろうか(筆者が思うに、減るはずがない)
○コンコルドの墜落と廊下での転倒は、事象的には似ても似つかない事例どうしであるが、「落下物」という上位概念でみると、"似た者同士"になる。滑走路や廊下の上にモノを落とすと、移動物は止まれずにつまづいてしまう。
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色んな事例が図を交えながら科学的に説明されていて興味深い。
少しマニアックでボリュームが多かったので、途中読むのをやめてしまったが、後半盛り返して何とかどくりょう